皆さんは、アカペラのアレンジついて考えたことはありませんか?
今回はアカペラの魅力といっしょに、楽器を声にしていく過程について少しお話をしたいと思います。
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楽器のアカペラアレンジについて
「ハモネプ」と言うテレビ番組が一世を風靡(ふうび)し、アカペラの認知度が一気に世に広がりました。
アカペラは無伴奏またはピアノオンリーなどの簡易な伴奏での演奏形態を指す言葉です。
つまりイケイケなロックもリズミカルなポップスもオシャレなジャズも全てアカペラになり得ます。
この時「いかに楽器が演奏している部分を声にしていくか」気になっている方も少なくはないのではないかと思います。
ベースラインを例に
皆さんTaste of Honeyの「Boogie Oogie Oogie」という曲を聴いたことがありますか?
Taste of Honeyは女性2人組の音楽グループです。
グルービーなベースが特徴的で、上で紹介したBoogie Oogie Oogieもやはりベースが効いた曲です。
この曲を海外のプロ、m-pactと言うアカペラグループがカバーしている動画があります。
もちろん全てのパートが無伴奏の中、声を利用して曲を奏でています。
ここでBoogie Oogie Oogieの主役とも言えるベースラインに注目してみます。
ベースラインの音飛び
ベースラインを聴き比べると、おおむね同じような音を歌っているもののベースリフを一部変更していることがわかります。
「声では難しい音の飛び」を演奏可能な音の動きにするために、原曲のエッセンスは残しつつも一部ベースラインを変更しています。
アカペラオリジナルではない曲をアカペラナイズする際の手法の1つです。
同じくコーラス隊もギターリフのエッセンスを取り入れたコーラスをしています。
アカペラのアレンジを行う際は、いかに原曲の良さを声で表現するか試行錯誤し、音を取捨選択しながらアレンジをします。
当然のことではありますが6人のグループがライブパフォーマンスを行う際には、特殊な機材でも使わない限り同時にならせる音は6つのみです。
アカペラの演奏はイラスト
皆さんは行楽地などに足を運んだ際に似顔絵をかいてもらったことはありますか?
私は自身が似顔絵を書いてもらったことはないのですが、露天の前に置かれている芸能人のイラストを見る度に良くできているなと関心を覚えます。
実はアカペラのアレンジは似顔絵、ひいてはイラストと同じようなものです。
楽器で演奏されたパートをアカペラアレンジする際は、最低限の要素のみを抽出し、原曲のさまざまな要素を取捨選択し削ぎ落として行く必要があります。
ちょうど写真とイラストのように、限られた最小限の音を用いて、曲の特徴を捉え、曲をデフォルメ化したものがアカペラの楽譜です。
楽器の演奏を愛する人に
私はアカペラグループでは主に一1番低い音を歌うボイスベースと声で打楽器を表現するボイスパーカッションに取り組んできました。
もともとドラム経験があったため、ボイスパーカッションとドラムの違いに頭を悩ませたこともありました。
原曲のドラムラインを聴き込み、原曲のドラムをデフォルメ化し、他のパートと擦り合わせ、少しずつアレンジを加えて行く作業をした上で原曲を聴き直すと「どんな表現をしていてどの音が本当に大切な音なのか」意識して聴くことができます。
これは何不自由なく、四肢を使ってドラムの演奏をしていた時にはなかなか持つことができなかった視点でした。
最後に
ボイスパーカッションに限らず、原曲のピアノの音やギターの音をアカペラに落とし込もうとする際も、その全ての音を拾うことはできません。
限られた「声」と言う資源だけでいかに曲を表現するか考えることで「曲のそれぞれのメロディーの中で1番前に出るべき楽器」や「前に出ている楽器の中でも1番大切な音」を、曲を掘り下げつつ考える機会にもつながります。
アカペラを演奏しない方でも、ぜひ「この曲を声だけで表現するとしたら」と考えてみることで、今までは気付きもしなかった「曲の味」に気がつくことができるかもしれません。





