ハンガリーが生んだ20世紀前半における著名な作曲家にしてピアニスト、民族音楽研究科の顔も持つバルトーク・ベーラ。
幼いころからピアニストとして早熟な才能を発揮したバルトークは、20代以降に民族音楽の研究を始めたことで作曲家としての個性を確立していった存在です。
そういった経歴を持つバルトークはピアノ曲も多く残しており、ピアノ教育にも熱心だったそうですね。
こちらの記事では、そんなバルトークのピアノ曲をまとめています。
彼ならではのピアノ曲の名曲たちを、この機会にぜひお楽しみくださいね。
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もくじ
- ハンガリー音楽の革新者~バルトーク・ベーラのピアノ曲まとめ
- 14のバガテル Op.6 BB 50 Sz 38Bartók Béla
- 豚飼いの踊りBartók Béla
- 葬送行進曲 BB 31Bartók Béla
- スケルツォ(幻想曲)Bartók Béla
- 戸外にてBartók Béla
- 15のハンガリーの農民の歌Bartók Béla
- アレグロ・バルバロBartók Béla
- 4つのピアノ曲 BB 27Bartók Béla
- ソナチネ BB 69 Sz 55Bartók Béla
- ルーマニア民俗舞曲Bartók Béla
- 組曲 Op.14 BB 70 Sz 62Bartók Béla
- 4つの挽歌Bartók Béla
- ピアノ・ソナタ Sz.80Bartók Béla
- ピアノのためのラプソディーBartók Béla
- 3つのブルレスクBartók Béla
- 子供のために 第1巻 第1番「遊んでいる子供たち」Bartók Béla
ハンガリー音楽の革新者~バルトーク・ベーラのピアノ曲まとめ
14のバガテル Op.6 BB 50 Sz 38Bartók Béla

20世紀の革新的な作曲家であるバルトーク・ベーラの1908年の作品、『14のバガテル Op.6 BB 50 Sz 38』。
この作品集は、バルトークが民族音楽への関心を深めつつある時期に作曲されており、ハンガリーやその他の地域の民謡の要素が巧みに取り入れられています。
全14曲から成るバガテルは、それぞれ独自の性格を持ちながらも、全体としてのまとまりを感じさせる佳作です。
印象主義的な影響を受けつつも、バルトーク独自の音楽性が色濃く反映された、アトナールな作風が魅力的。
彼の音楽的探求と革新性を感じられる、意欲作といえるでしょう。
クラシック音楽に造詣が深い方はもちろん、現代音楽に興味のある方にもおすすめの作品集です。
豚飼いの踊りNEW!Bartók Béla

アルバム『こどものために』からハンガリーの民俗舞曲をモチーフにしたこの楽曲は、男の子が弾くと格好よさが際立つ1曲です。
軽快でリズミカルな打鍵と跳ねるような旋律の組み合わせは、演奏する度に観客の心をぐっとつかみます。
本作は1908年当時にリリースされた教育用ピアノ曲でありながら、舞台映えする華やかさと躍動感を併せ持っています。
ハンガリーの農村で実際に踊られていた舞曲を基にしているため、リズムと表現力が大切。
ピアノの魅力に目覚めたばかりの男の子が、演奏を通じて音楽性を育むのにぴったりな作品といえるでしょう。
葬送行進曲 BB 31Bartók Béla

ハンガリーが生んだ20世紀を代表する作曲家、バルトーク・ベーラは幼少期からピアニストとして頭角を現しながら、民族音楽の研究を通じて独自の音楽性を確立していきました。
1903年に作曲されたバルトークの初期の交響詩『コシュート』の中の「葬送行進曲」は、彼の郷土愛と政治的信念を表した作品として知られています。
ハンガリーの独立運動の英雄ラヨシュ・コシュートに捧げられたこの曲は、リストやシュトラウスの影響も感じつつ、バルトーク独特の民族楽派の音楽を予感させる魅力的な作品に仕上がっています。
民族性豊かなハンガリーの響きに興味のある方におすすめの1曲です。
スケルツォ(幻想曲)Bartók Béla

20世紀を代表する作曲家にして民俗音楽研究家でもあったバルトーク・ベーラ。
『スケルツォ(幻想曲)』は彼の初期作品の1つで、ロマンティックな色合いを帯びつつも、緊張感のあるリズムと民族音楽の影響が感じられます。
全3部から成るこの作品は、バルトークならではの調性感や複雑なリズム、オーケストレーションの妙技が随所に光っており、彼の音楽的探求と成熟の過程を如実に示す名曲。
クラシック音楽ファンなら一度は聴いておきたい、バルトークの独自性が際立つ重要な一作です。
戸外にてBartók Béla

20世紀を代表するハンガリーの作曲家バルトーク。
その膨大な作品の中でも、多くの人を魅了し続けているのがピアノ曲集『戸外にて』です。
本作は、異国情緒溢れる5つの情景を音で巧みに描写。
印象的なリズムと響きが聴く者の想像力をかきたてます。
「太鼓と笛と」の力強さ、「バルカローレ」の優雅さ、「ムゼット」の鋭さ、「夜の音楽」の神秘性、「追走」の緊迫感。
バルトークならではの斬新な和声とピアニズムに彩られた名曲の数々は、西洋音楽とハンガリー民謡の見事な融合を果たしています。
独創性と芸術性の高さは、クラシック音楽ファンのみならず、あらゆる音楽愛好家を魅了するに違いありません。
15のハンガリーの農民の歌Bartók Béla

バルトーク・ベーラはピアニストとしての才能を発揮しながらも、ハンガリーやルーマニアなどの民謡研究を通して独自の作曲スタイルを確立していきました。
今回ご紹介するのは、バルトークが収集した民謡をもとに1914年から1918年にかけて作曲したピアノ組曲『15のハンガリーの農民の歌』。
全15曲から成るこの作品は、シンプルな主題をバルトーク独自のハーモニーで彩った、民謡の本質に迫る名曲揃いです。
悲しみに暮れる女性の物語を描いた「バラード」など、一つ一つの曲に込められた物語性にも注目。
繊細さと力強さを兼ね備えたタッチで、民謡のもつ豊かな表情を味わってみてはいかがでしょうか。