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【ビゼーのピアノ曲】カルメンを生んだ作曲家が手掛けた珠玉の名曲たち

世界で最も人気のあるオペラであり、オペラ史における最高傑作とも称される『カルメン』の作曲者、ジョルジュ・ビゼー。

華麗で独創的な作曲家と高く評価されながらも、36歳の若さで早すぎる死を遂げた彼は、短い生涯のなかで30を超えるオペラ作品や、多くの管弦楽曲、ピアノ曲、合唱曲、歌曲などを遺したとされています。

今回は、そんなビゼーの作品のなかではマイナーながらも、一度耳にすれば忘れられない美しさをもつピアノ曲をピックアップ!

さらに、ビゼーの代表作をモチーフに作られた他の作曲家によるピアノ作品もあわせてご紹介します。

【ビゼーのピアノ曲】カルメンを生んだ作曲家が手掛けた珠玉の名曲たち(1〜10)

ラインの歌 第4曲「ジプシー女」Georges Bizet

フランスの作曲家ジョルジュ・ビゼーが手掛けた『ラインの歌』は、6曲のピアノ小品からなる叙情性豊かな作品集です。

特に第4曲『ジプシー女』は、切なくも情熱的なメロディが印象的。

軽やかで華やかな伴奏との対比がとても魅力的な曲調は、まるでのちのオペラ『カルメン』の主人公を思わせます。

右手の細やかに動くメロディをきれいに響かせるには、左手の伴奏とのバランスが大切です。

静かに軽やかな伴奏が、切ないメロディーを引き立てるでしょう。

ピアノならではの表現を探りながら、ビゼーが描いたジプシー女の物語に思いをはせてみてください。

ラインの歌 第2曲「出発」Georges Bizet

オペラ『カルメン』の作曲者として知られるフランス・ロマン派の傑出した作曲家、ジョルジュ・ビゼー。

わずか36年の生涯の中で、数多くのオペラや管弦楽曲、ピアノ曲を生み出しました。

『ラインの歌』は、1866年に出版された6曲からなるピアノ曲集。

美しく自由奔放なジプシーの少女をテーマにした作品で、メリーの詩に触発されています。

言葉を使わずにピアノで表現された本作は、ロマンティックなスタイルとリリカルな旋律、情緒的な表現が特徴で、その魅力は第2曲『出発』にも色濃く表れています。

自然や物語にインスパイアされた音楽的イメージを通して、ビゼーは聴き手の感性に語りかけます。

繊細な音楽性とピアノならではの表現力が求められる作品で、ロマン派音楽の美しさを味わってみてはいかがでしょうか?

子供の遊び 第2曲「こま」Georges Bizet

『子供の遊び Op.22』は、フランスロマン派音楽の巨匠、ジョルジュ・ビゼーが手掛けた珠玉のピアノ連弾曲集。

わずか36年の生涯で『カルメン』をはじめとした数々の名作を生み出した天才作曲家ですが、この曲集でも彼の持つ豊かな感受性と旋律的才能が遺憾なく発揮されています。

子供たちの無邪気な遊びの情景を描いた12の小品は、ピアノ演奏を通して大人をも子供らしい気分に誘ってくれるはず。

特に第2曲『こま』は、こまの軽快な回転を思わせる音型が印象的。

音楽を通して子供時代の楽しい思い出を共有できる1曲です。

【ビゼーのピアノ曲】カルメンを生んだ作曲家が手掛けた珠玉の名曲たち(11〜20)

カルメン幻想曲 Op.25Bizet=Sarasate

『サラサーテ:カルメン幻想曲』(Sarasate, Carmen Fantasy)(ピアノ楽譜)
カルメン幻想曲 Op.25Bizet=Sarasate

『カルメン幻想曲』はサラサーテによる編曲で、ジョルジュ・ビゼー作曲のオペラ『カルメン』の魅力を最大限に引き出した人気のバイオリン作品です。

非常に知名度が高いことから、ピアノソロでもたびたび演奏されています。

技巧的なパッセージが随所にちりばめられた難曲ですが、曲全体を通して主人公カルメンの情熱や哀愁、スペインの情熱的なリズムを感じられます。

オペラが好きな方はもちろん、情熱的な音楽をお探しの方にもピッタリの1曲といえるでしょう。

「カルメン」の主題による幻想曲Bizet=Rosenblatt

第37回入賞者記念コンサート/2台上級A[第1位]植田 味香子&橋元 泉穂 ローゼンブラット:カルメン・ファンタジー
「カルメン」の主題による幻想曲Bizet=Rosenblatt

ジョルジュ・ビゼーは、19世紀のフランス・ロマン派を代表する作曲家の一人です。

彼の作品は、メロディの美しさと劇的な表現力が特徴的で、ピアノ曲においても豊かな音楽性を感じさせてくれます。

今回ご紹介する『「カルメン」の主題による幻想曲』は、ビゼーのオペラ『カルメン』の有名な旋律をもとに、アレクサンダー・ローゼンブラットが編曲した作品。

オリジナルのメロディを生かしつつ、クラシック音楽とジプシー音楽の要素を融合させた独創的なアレンジは、本作の大きな魅力です。

情熱的で激しいリズムと洗練されたメロディが織りなす音楽は、聴く者の心を強く揺さぶります。

ピアノの演奏効果を存分に引き出せる作品でもあり、ピアノ愛好家にはぜひ弾いてみてほしい1曲です。

アルルの女 第2組曲 第3曲「メヌエット」Georges Bizet

ビゼー 「アルルの女」より メヌエット  ピアニスト 近藤由貴/ Bizet L’Arlésienne Suite No.2 Menuet, Yuki Kondo
アルルの女 第2組曲 第3曲「メヌエット」Georges Bizet

ピアノ曲の中でも名旋律ぞろいのジョルジュ・ビゼーの作品。

『アルルの女』の劇付随音楽から選ばれた第2組曲に収録されている『メヌエット』は、優雅で軽快な曲調が魅力的な楽曲です。

もともとビゼーが別の作品から転用した曲ですが、豊かな旋律と絶妙な編曲によって、誰もが一度は聴いたことのある名曲となりました。

アレンジによってはピアノを習い始めたばかりの方でもトライしやすい難易度なので、ぜひ弾いてみてください。

情熱的なカルメンとはまた違った、ビゼーの繊細で上品な一面を感じられる1曲です。

アルルの女 第2組曲 第4曲「ファランドール」Georges Bizet

世界的に有名なオペラ『カルメン』を生んだ作曲家ジョルジュ・ビゼーは、短い生涯で多岐にわたる作品を遺しました。

ビゼーの代表作の一つ、演劇『アルルの女』の劇伴音楽から生まれた『アルルの女 第2組曲』の第4曲『ファランドール』は、プロヴァンスの民俗舞踊をモチーフに、クリスマスキャロル『三王の行列』の旋律を用いた楽しげでエネルギッシュな曲調が魅力。

リズミカルで躍動感あふれる本作は、ビゼーの音楽の普遍的な魅力を感じさせてくれます。

クラシック初心者からピアノ愛好家まで、幅広い層にオススメしたい作品です。