【高齢者向け】春の面白い俳句。ユニークな表現や季語が印象的な句をご紹介
春の訪れを感じると、ふと目に映る景色を言葉にしたくなりませんか?
俳句は五七五のリズムで季節の情景や心の動きを表現できる、日本ならではの文化です。
なかでも春の俳句には、思わずクスッと笑ってしまうような季語やユーモアあふれる作品がたくさんあります。
高齢者の方にとっては、日々の暮らしの中で感じた「おかしさ」や「あるある」を句に乗せる楽しさは格別ではないでしょうか。
こちらの記事では、春をテーマにした面白い俳句をたっぷりご紹介します。
読んで楽しむもよし、自分でも一句詠んでみるもよし。
ぜひ気軽に俳句の世界を味わってみてくださいね。
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【高齢者向け】春の面白い俳句。ユニークな表現や季語が印象的な句をご紹介(1〜10)
鶯や 柳のうしろ 藪の前NEW!松尾芭蕉
鶯は春になると「ホーホケキョ」と鳴いて、春の訪れを教えてくれる小さな鳥です。
松尾芭蕉は、鶯が柳の木の後ろから藪(やぶ)の手前へと、せわしなく飛び移りながら鳴いている様子を見ていました。
「や」は、その声を呼びかけるような軽やかな音です。
芭蕉は足を止めて、まるで鶯を追いかけるように、その動きを目でたどっています。
柳の緑や藪の木々に囲まれた春の野原で、小さな鳥があちこち行ったり来たりする、忙しくもいきいきした姿が目に浮かぶ一句です。
読み手も、鶯の鳴き声とともに、春の景色の中で過ごす穏やかな時間を楽しめます。
故郷や どちらを見ても 山笑ふNEW!正岡子規
春の明るい情景が浮かぶ作品をご紹介しますね。
この俳句は正岡子規が故郷の春を思い詠んだ句と言われています。
季語は「山笑ふ」で、春の山の草花が一斉に芽吹くような、生命力あふれる温かな風景を連想させます。
「どちらも見ても」という言葉で、どこを見ても春の気配が感じられるのだと分かりますね。
春は誰もが心の踊る季節です。
この句を詠んだ正岡子規もきっとそうだったのでしょう。
故郷の春を思いだしふっと目を閉じたくなる作品です。
筍や 目黒の美人 ありやなしNEW!正岡子規
正岡子規が春の楽しさを感じて詠んだ一句です。
季語は「筍」。
筍は春になると土から顔を出す若い竹の芽で、日本では昔から春の味として楽しみます。
句に出てくる「目黒」は、今の東京の一部で、当時は筍が名物の場所。
筍ご飯を出すお店が並び、そこに立つ若い女性も春の風景の一部だったと言われています。
子規は、にぎやかな春の風物を見て、「筍があるよ、そして目黒には美人もいるのかな?」と軽やかに気持ちを遊ばせたのです。
「ありやなし」の言い回しは、まるで友達に話しかけるように、「いるのかいないのかな?」と優しく問いかけているように聞こえます。
ちょっとくすっと笑える春の旅のようです。
【高齢者向け】春の面白い俳句。ユニークな表現や季語が印象的な句をご紹介(11〜20)
春の海 ひねもすのたり のたりかなNEW!与謝蕪村
江戸時代の俳人である与謝蕪村の一句です。
句のはじめの言葉「春の海」は、春の穏やかな海の景色を思い浮かべさせる季語で、春の暖かさややわらかな光を感じさせます。
「ひねもす」は一日中という意味です。
そして「のたりのたり」という言葉は、ゆっくり波が寄せては返す、穏やかな動きをやさしく表しています。
この句を読むと、ぽかぽかした春の日に、海の波が一日中ゆったりと揺れている風景が心に浮かびます。
蕪村は、この自然の動きを見て、時間がゆっくり流れるような穏やかさを感じたのでしょう。
それをそのまま言葉にした、とてもやさしくてのどかな一句です。
ぶつぶつと 大なるたにしの 不平かなNEW!夏目漱石
明治時代の有名な作家、夏目漱石が詠んだ一句です。
句に出てくる春の季語は、「たにし」という、田んぼや池にいる丸い巻き貝のことです。
漱石は、水の中でたにしがプクプクと泡を出している様子を見て、「まるでぼやいているみたいだなぁ」と感じました。
「ぶつぶつと」は、その泡がいっぱい出ている様子を表す言葉です。
そして「不平かな」は、「何か言いたいことでもあるのかな?」とたにしをやさしく見ている気持ちを表しています。
小さな自然の動きから人の気持ちを想像して楽しむ、ユーモラスでやさしい一句です。
ゆさゆさと 春が行くぞよ 野べの草NEW!小林一茶
この俳句は、春の季語「行く春」を使って、春が少しずつ過ぎていく様子を感じ取った一句です。
小林一茶は、野原の草がふわふわと風に揺れるのを見て、「春がもうすぐ行ってしまうのかな」と感じました。
「ゆさゆさと」という言葉は、草が揺れる軽やかな動きをやさしく伝えています。
「春が行くぞよ」は、まるで春が草むらの中をそっと通り過ぎていくみたいだよと話しかけているようです。
読んでいると、野原に吹く春の風や、やさしく揺れる草の波が目に浮かんできます。
この一句は、春の名残を感じながら、それを惜しむ気持ちをやわらかく表した、ほんのり心に残る俳句です。
両の手に 桃と桜や 草の餅NEW!松尾芭蕉
春の楽しさを松尾芭蕉がそのまま感じた一句。
芭蕉は、春になると咲き誇る桃の花や桜の花の美しさを感じながら、春の香りや色どりを両手いっぱいに抱えているような気持ちになりました。
そこに登場する「草の餅」は、ヨモギを使って作る春の和菓子で、香りも味も春そのものです。
草餅は昔から春の行事や節句にも食べられてきた、親しみ深い季語です。
この一句を読むと、春の喜びが手のひらにいっぱい集まって、まるで花の色や香り、草餅のやさしい味までを一度に楽しんでいるような、うきうきした気持ちが伝わってきますよね。
芭蕉は、目で見て感じた春の恵みを、やさしい言葉でそのまま包み込んだのです。


