【2025】日本のインディー・ロックの名曲。最新の注目曲まとめ
インディーロック、という言葉に思わず反応してしまう音楽ファンはきっと多いですよね。
ジャンルの定義としては曖昧で、メジャーな音楽シーンとは距離を置いた独自の美学を持つロックバンドの鳴らすサウンドと言えそうですが、必ずしもインディーズではなくメジャーデビューしてからも「インディーロック」という言葉で語られる場合も多いため議論を呼ぶこともあるのですよね。
こちらの記事では、メジャーデビューを果たしたバンドも含めて、最新の日本のインディーロック事情を知る上でぜひ注目してほしい若手バンドの楽曲を中心にまとめています。
日ごろは洋楽をメインで聴いている、という方もぜひチェックしてみてください!
【2025】日本のインディー・ロックの名曲。最新の注目曲まとめ(1〜10)
それしか言えないハク。

あいさんの透明感がありながら芯の強い歌声が、今までにないほど強烈な轟音ギターサウンドと絡み合うのがとても魅力的ですよね。
言葉にしきれない想いを描いた歌詞の世界観も秀逸で、多くを語らないからこそ伝わる誠実さに、聴いているとグッと引き込まれていきます。
本作はハクが2025年9月にリリースしたメジャーデビューシングルで、2021年の「十代白書」グランプリ獲得から着実に実力をつけてきた彼女たちの歩みが結実したナンバーです。
US/UKインディーロックの匂いがするサウンドと、タイトなリズムが生みだすグルーヴは、もどかしい気持ちを抱えている時にそっと背中を押してくれるはず。
邦楽ロックファンはもちろん、普段は洋楽を中心に聴いているという方にもおすすめしたい1曲です。
echoes of fading girl揺れるは幽霊

まるで一本の暗い青春映画を観ているかのような、切なくも美しい情景が目に浮かぶ作品です。
岡山を拠点とするバンド、揺れるは幽霊による楽曲で、静寂から一転して押し寄せる轟音のギターサウンドは、聴く人の感情を激しく揺さぶりますよね。
本作では、自身の孤独や存在の不確かさといったテーマが、教室や蝉の声といった過去を想起させる風景とともに描かれ、その儚い世界観に思わず引き込まれてしまいます。
この楽曲は、2025年3月リリースのEP『mnemeoid』で注目を集めた彼らが、同年8月にリリースしたシングルです。
ギタリストの日高さんが初めて作曲を手がけた意欲作でもあります。
ひとり静かに自分の内面と向き合いたい夜や、どうしようもない感傷にひたりたい時にぴったりのナンバーです。
iki水中スピカ

マスロック譲りの複雑なアンサンブルと、透き通るような歌声のコントラストが魅力的な水中スピカ。
この楽曲は、2025年1月にリリースされた彼らの3rdアルバム『Lux』の冒頭を飾るナンバーです。
まるで息苦しい水の中から光を求めるように、困難な状況でも生き抜こうとする強い意志がつづられているんですよね。
静と動がめまぐるしく入れ替わる本作のサウンドは、そんな心の葛藤と希望を見事に表現しています。
2023年にはFUJI ROCK ROOKIE A GO-GOへの出演も果たした彼ら。
何かに迷い、立ち止まってしまった夜に聴けば、きっと新たな一歩を踏み出す勇気をくれるはずです。
【2025】日本のインディー・ロックの名曲。最新の注目曲まとめ(11〜20)
アンチソーダにいわせればThe Otals

“世界一とっつきやすいシューゲイザー”を掲げ、注目を集めている従兄妹デュオ、The Otals。
2025年7月にリリースされたこの楽曲は、同月発売のアルバム『All Imperfect Summerland』にも収録されています。
揺らぐギターと爆発的なファズサウンドが融合したアンサンブルは、聴いているだけで感情を揺さぶられてしまいますよね。
通り過ぎてしまう些細な日常こそが宝物だったと気づかされるようなリリックは、ご自身の淡い記憶と重なり、共感する方も多いのではないでしょうか。
浮遊感のあるサウンドと美しい男女コーラスが溶け合う、切なくもドリーミーなインディーポップです。
すごい速さandymori

疾走感あふれるサウンドと、日常に潜む焦燥感を切り取った歌詞世界が魅力のロックバンド、andymori。
2009年2月に発売された1stアルバム『andymori』に収録されているこの楽曲は、解散から時を経た今、TikTokをきっかけに再び注目を集めました。
過ぎゆく時間への焦燥感や、どうしようもない自分自身への問いかけを詰め込んだリリックは、世代を問わず忘れていた気持ちを思い出させてくれますよね。
約1分47秒という短い演奏時間の中で感情を爆発させるようなボーカルと、前のめりに突き進むバンドサウンドが心に刺さる、エモーショナルなロックチューンです。
青い、濃い、橙色の日MASS OF THE FERMENTING DREGS

轟音ギターと地を這うベースラインがせめぎ合う、衝動的なアンサンブルで人気を博している3ピースロックバンド、MASS OF THE FERMENTING DREGSの一曲。
この楽曲は、宮本菜津子さんの切実な歌声が混沌としたサウンドの中から光のように響き、聴く者の心を強く揺さぶります。
燃え尽きる直前の夕景のような、鮮烈でどこか儚い情景が目に浮かぶようですよね。
2009年1月に発売のアルバム『ワールドイズユアーズ』に収録された本作は、時間を経て2020年代を過ぎてから海外で爆発的な人気を獲得。
どうしようもない感情を抱えた夜に聴けば、心の澱を洗い流してくれるような、激情のオルタナティブロックチューンです。
青いスイートピーあいか:クラブ

失われたものへの悲しみや、過去の痛みにそっと寄り添ってくれる、あいか:クラブのナンバーです。
「悍ましいほど、ポップ」というコンセプトを体現したこの楽曲は、キャッチーなメロディと鋭角なギターリフや複雑なリズムが共存するサウンドが印象的ですよね。
幾度も繰り返されるドラマチックな転調は、停滞した気持ちを未来へと押し上げてくれるかのようです。
本作は2025年6月に公開された1stアルバム『aica:song』のオープニングを飾る作品で、作者の橋本あるたさんが込めた「救われたい人へ」というメッセージに、思わず共感してしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。
どうしようもなく落ち込んだ夜に、ぜひ聴いてみてください。





