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【アイルランド民謡】意外と身近な民族音楽の名曲・定番曲

アイルランド民謡というと、どんな曲が思い浮かびますか?

映画『タイタニック』の三等客室でジャックとローズが踊るシーンで使われた『John Ryan’s Polka』は、アイルランドの曲としてご存じの方も多いかもしれませんね。

アイルランド民謡の特徴は、バグパイプの仲間であるイリアン・パイプスやティン・ホイッスルなどの民族楽器が使用されること。

郷愁を誘う音色に魅了されるリスナーも少なくありません。

この記事では、聴いているとついつい踊りだしたくなるような曲から癒やされる曲まで、アイルランド民謡の定番曲を紹介していきます!

【アイルランド民謡】意外と身近な民族音楽の名曲・定番曲(1〜10)

My Darling Asleep

Irish Jigs – My Darling Asleep, Blackthorn Stick, Smash the Windows
My Darling Asleep

アイルランド民謡の名曲として名高い作品、『My Darling Asleep』。

バイオリンを主体とした陽気なメロディーが印象的な作品です。

作品が作られた経緯が意外性に富んでおり、実は「ベッドの上での愛」をテーマに描いています。

晴れやかなメロディーに仕上げられているだけに、こういったテーマの作品というのは意外ですね(笑)。

とはいえ、素晴らしいなラブソングには変わりないので、アイルランド民謡のバラードを楽しみたい方は、ぜひチェックしてみてください。

I’ll Tell Me Ma

Angelo Kelly & Family – I’ll tell me ma
I'll Tell Me Ma

わらべうたのような童謡として扱われることが多いアイルランド民謡、『I’ll Tell Me Ma』。

アイルランドはもちろんのこと、イギリス全土で親しまれている民謡で、『The Belle of Belfast City』や『The Boys Won’t Leave the Girls Alone』といったタイトルでも知られています。

童謡のような扱いで聴かれるだけあって、全体の構成は非常にキャッチーに作られているのも魅力の1つですね。

ちなみにこの曲の出自はアイルランドとイングランドの2つが有力なのですが、どちらが起源かで小競り合いを起こす、ご当地のあるあるも存在するようです(笑)。

The Lark in the Morning

St Patricks Day Jig – The Lark in the Morning
The Lark in the Morning

土着信仰や童謡といった作品の多いアイルランド民謡ですが、なかにはドロドロとした恋愛模様や性的なテーマをもとにした作品が登場します。

その1つがこちらの『The Lark in the Morning』。

この曲はプラウボーイという、動物を使ってスキを引く少年とメイドの禁断の恋愛をテーマにした作品で、最後にはメイドが妊娠してしまうという、なかなかにハードな恋愛が描かれています。

メロディーとメッセージにギャップのある曲ですね(笑)。

【アイルランド民謡】意外と身近な民族音楽の名曲・定番曲(11〜20)

Swallowtail Jig

『Swallowtail Jig』は別名『The Dancing Master』などでも知られる、アイルランドの伝統的なジグ、舞曲としてとても有名な楽曲です。

ジグは6/8拍子や9/8拍子、12/8拍子といった細かい3連符が織り成す形で構成されているのが特徴的で、牧歌的な大らかさと躍動感とが一体化しているような、アイリッシュ・ミュージックならではの独特の魅力が聴いていて楽しいですよね。

基本的にはフィドルやティン・ホイッスルといったアイルランドの伝統音楽でよく使用される楽器で演奏されますが、YouTubeなどでさまざまな楽器で演奏している動画も多く見られますから、それぞれの違いをぜひ楽しんでみてほしいです。

ちなみに「Swallowtail」とはツバメの尾、もしくはアゲハチョウを意味する言葉ですが、このようなタイトルとなった理由は不明とのこと。

Foggy Dew

Sinéad O’Connor & The Chieftains – The Foggy Dew
Foggy Dew

陽気な楽曲が多く登場するアイルランド民謡ですが、なかには重く力強い作品もあります。

その1つとして有名なのが、こちらの『Foggy Dew』。

戦争をモチーフにした作品で、銃弾の雨が降り注ぐなかアイルランドに忠義を誓い、自由を手に入れるために戦い続けるという、なかなかに残酷な歌詞がつづられています。

メロディーもそういった内容にピッタリな、重く壮大なものに仕上げられています。

アイルランドの歴史的な背景を調べてみると、また違った視点からこの曲の良さを味わえるでしょう。

The Last Rose of Summer

Laura Wright – The Last Rose Of Summer
The Last Rose of Summer

『夏の名残のばら』という邦題の時点で、物悲しくはかない、それでいてとても美しい詩情を感じさせます。

『The Last Rose of Summer』は、アイルランドの詩人トーマス・ムーアが1805年に書いた詩で、クラシック音楽やポピュラー音楽の世界のみならず、小説や映画にいたるまで、多くの分野において引用されている作品です。

日本では1884年に発行された「小学唱歌集(三)」に『菊』として掲載されたのですが、歌詞の冒頭にある『庭の千草』がそのままタイトルとなって、広く世に知られることとなった、という経緯があるのですね。

人気の高いアイルランド民謡ということで、数え切れないほどのバージョンがありますから、原曲を知らずともその哀愁を帯びた旋律を耳にしている機会は多いかもしれません。

The Kesh Jig

【ケルト音楽】Kesh jig & Vanilla jig【アイリッシュ】
The Kesh Jig

1997年の特大ヒット映画『タイタニック』において、陽気な音楽と相まってとてもハッピーな気分にさせてくれる名場面の1つに、主人公のジャックとローズが3等客室で踊るダンス・シーンがありますよね。

ここで使われている4つの楽曲は、どれもアイルランドやスコットランドの伝統的な音楽、ケルト音楽が使用されています。

本稿で紹介している『The Kesh Jig』は、映画ではパーティーの中において腕相撲をしているシーン辺りで使われていますよ。

映画本編をご覧になった方であれば、パーティーに参加している人たち皆が楽しそうであればあるほど、後半に訪れる悲劇的な展開に思わず胸を痛めてしまいそうですが……。

なお、この『Kesh Jig』は演奏するという点においても定番の人気曲であり、1970年代に人気を博したアイルランド伝統音楽を演奏する伝説的なバンド、ボシー・バンドのデビュー作の1曲目にも収録されていますから、ぜひチェックしてみてくださいね。