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【アイルランド民謡】意外と身近な民族音楽の名曲・定番曲

アイルランド民謡というと、どんな曲が思い浮かびますか?

映画『タイタニック』の三等客室でジャックとローズが踊るシーンで使われた『John Ryan’s Polka』は、アイルランドの曲としてご存じの方も多いかもしれませんね。

アイルランド民謡の特徴は、バグパイプの仲間であるイリアン・パイプスやティン・ホイッスルなどの民族楽器が使用されること。

郷愁を誘う音色に魅了されるリスナーも少なくありません。

この記事では、聴いているとついつい踊りだしたくなるような曲から癒やされる曲まで、アイルランド民謡の定番曲を紹介していきます!

【アイルランド民謡】意外と身近な民族音楽の名曲・定番曲(11〜20)

Irish Washerwoman

André Rieu & John Sheahan – Irish Washerwomen
Irish Washerwoman

フィドルやバイオリン、もしくはギターやバグパイプといった楽器でメロディのみが演奏される構成でありながらも、メロディから生まれる独特のビートに思わず手拍子とともに踊り出したくなってしまう楽曲です!

17世紀から伝わるというアイルランド民謡~ジグの『Irish Washerwoman』は、一時期は歌詞も付けられて歌劇の中で歌われていたとか。

ボストン・ポップス・オーケストラのチーフ・アレンジャーとして名高いリチャード・ヘイマンさんが、自身の楽団を率いたリチャード・ヘイマン&ヒズ・オーケストラ名義で『Irish Rhapsody』というアルバムを発表しており、そこでもこちらの『Irish Washerwoman』が取り上げられていますから、クラシック音楽をお好きでケルト音楽に興味のある方はぜひチェックしてみてください。

Down by the Salley Gardens

Down by the Sally Gardens-Maura O’Connell with Karen Matheson
Down by the Salley Gardens

陽気なタイプのアイリッシュ・ミュージックとはまた違う、哀愁のメロディがなんとも心を揺さぶるアイルランド民謡の有名曲です。

『サリー・ガーデン』として知られるこちらの楽曲は、もともとはアイルランドの農家の女性が口ずさんでいた詩を、アイルランドが世界に誇る詩人・劇作家のウィリアム・バトラー・イェイツが編集したもので、若い男性の苦い恋の終わりをどこまでも詩情豊かに歌っています。

クラナドやケルティック・ウーマンのメンバーによるソロ楽曲などのバージョンで聞き覚えのある方もいらっしゃるでしょう。

手嶌葵さんによる『家族の風景』の原曲でもあり、意外なところでは、さまざまな意味で問題作となったアニメ作品『フラクタル』のエンディングテーマとしても起用されています。

Whiskey In The Jar

The Irish Rovers, Whiskey in the Jar (w/ lyrics)
Whiskey In The Jar

お酒が好きな方であれば、思わず反応してしまいそうなタイトルですよね!

陽気なリズムとパブで客のみんなが大合唱する姿が目に浮かぶようなメロディを持つ、こちらの『Whiskey In The Jar』は正確な起源は不明ながら、17世紀辺りではもう歌われていたとされており、1950年代には多くのアーティストたちに録音されていた楽曲。

世界的に広まったのは1960年代後半にアイリッシュ・フォーク・バンドのザ・ダブリナーズが自身のアルバムやシングルで取り上げたことがきっかけで、1973年にはアイルランドの英雄と呼ばれた伝説のロック・バンドのシン・リジィがカバーして大ヒットさせています。

そのシン・リジィのカバーを参考にしたと思われるのが、世界で最も売れているメタル・バンドであるメタリカによるバージョンでしょう。

1998年のカバー曲集『Garage Inc.』に収録され、後にシングル・カットもされました。

余談ですが、こんなにパーティー感のあふれる楽曲なのに、歌詞の内容自体は結構暗くドラマチックというのが何とも……。

Star of the County Down

The Irish Rovers, Star of the County Down (w/ lyrics)
Star of the County Down

民謡というと土着信仰を主体とした楽曲をイメージする方は多いと思います。

もちろん民謡のそういった側面は強いのですが、アイルランド民謡には例外も存在します。

その1つがこちらの『Star of the County Down』。

この作品はアイルランド民謡の定番のバラードとして知られている作品で、若くして恋人を失った男性の悲痛な叫びを描いた楽曲です。

メロディーだけ聴いていると陽気に聴こえますが、よく聴いてみるとしっかりと短調で構成されています。

Believe me, if all those endearing young charms

John McDermott – Believe Me (If All Those Endearing Young Charms)
Believe me, if all those endearing young charms

古くから愛されている日本の唱歌の元ネタが、実はアイルランド民謡だったというのはよくあることで、アイリッシュ・ミュージックを掘り下げていくと、そのような発見があるのも楽しい一面ですよね。

日本では『春の日の花と輝く』として広く親しまれている楽曲も、アイルランド民謡の『Believe me, if all those endearing young charms』という曲が原曲です。

『庭の千草』の原曲『The Last Rose of Summer』などでも知られる、アイルランドの国民的な詩人であるトーマス・ムーアによる普遍的な愛の歌を、情緒豊かな美しい日本語詞に置き換えた日本の作曲家兼作詞家、堀内敬三さんの仕事ぶりも実に素晴らしいですよね。

The Hills of Greenmore

Dervish Singer, Cathy Jordan – The Hills of Greenmore | An Harp, Sligeach | Geantraí 2012 | TG4
The Hills of Greenmore

アイルランド民謡と聞いてインストゥルメンタルをイメージする方は多いと思います。

確かにアイルランド民謡には楽器を主体とした曲も多いのですが、ボーカルを主体とした楽曲も存在します。

その1つが、こちらの『The Hills of Greenmore』。

ティン・ホイッスル、バイオリン、マンドリンというシンプルな編成で、王道のアイルランド民謡に仕上げられています。

陽気な曲が好きな方は、ぜひチェックしてみてください。

【アイルランド民謡】意外と身近な民族音楽の名曲・定番曲(21〜30)

ダニーボーイ

「ダニーボーイ」 アイルランド民謡
ダニーボーイ

アイルランドの心を歌い継ぐ名曲として、世界中で愛され続けてきた珠玉のバラード。

1913年当時、イギリスの弁護士フレデリック・ウェザリーさんによって、アイルランドに伝わる伝統的な旋律に温かな歌詞が添えられました。

故郷を離れる人々への想いや、愛する者との別れを優しく包み込む旋律は、聴く人の心に深く響きます。

ビング・クロスビーさんやシネイド・オコナーさんなど、時代を代表するアーティストたちが本作を歌い継ぎ、1990年の映画『ミラーズ・クロッシング』では、フランク・パターソンさんの歌声が印象的なシーンを彩りました。

穏やかな夜にゆっくりと耳を傾けたい、永遠の名曲です。