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【マーチ】ピアノで奏でる行進曲の名作をピックアップ!

「マーチ」とは「行進曲」のこと。

世の中にはクラシック音楽に限らず「マーチ」と名の付く名曲が数多く存在します。

では、ピアノで弾いて楽しめるマーチには、どのような曲があるでしょうか?

本記事では、クラシック作品の中から、ピアノのために書かれたマーチの作品や、オーケストラのために書かれたマーチをピアノ独奏用にアレンジした作品をピックアップ!

演奏動画や曲にまつわるエピソードとともにご紹介していきます。

「マーチ=元気いっぱい」というイメージが覆るかも⁉ぜひお楽しみください!

【マーチ】ピアノで奏でる行進曲の名作をピックアップ!

こびとのマーチMartha Mier

【ピアノ発表会おすすめ】こびとのマーチ ♫ マーサ・ミアー / March of the Gnomes, Martha Mier
こびとのマーチMartha Mier

マーサ・ミアーは、アメリカ出身の作曲家であり、独立したピアノ教師としても活躍しています。

『こびとのマーチ』は、ミアーの『ひとりでピアノ、いっしょにピアノ』の一部で、ピアノ初心者向けに書かれた親しみやすい曲調が特徴です。

本作は、いたずら好きな小人たちの動きを音楽で表現しており、演奏者はさまざまな奏法を練習しながら、物語性のある演奏を楽しむことができます。

発表会やコンクールにもおすすめで、丁寧な練習と講師のアドバイスを受けることで、より魅力的な演奏に磨きがかかるでしょう。

トルコ行進曲Wolfgang Amadeus Mozart

トルコ行進曲/モーツァルト/Turkish March/Mozart/ピアノ-Piano/CANACANA
トルコ行進曲Wolfgang Amadeus Mozart

陽気で軽快な旋律が印象的な本作は、18世紀後半に流行したトルコ風音楽の影響を受けた名曲です。

オスマン帝国の軍楽隊を模倣した独特のリズムと、シンバルや太鼓を思わせる力強い音色が特徴的。

1783年頃に作曲されたこの曲は、ウィーン時代のモーツァルトの創造性が遺憾なく発揮された傑作といえるでしょう。

親しみやすい旋律とエキゾチックな雰囲気が見事に融合しており、クラシック音楽入門者から上級者まで幅広く楽しめる一曲です。

華やかな演奏会や発表会でもきっと映えることでしょう。

セレモニアル・マーチ坂井貴祐

セレモニアル・マーチ/坂井貴祐 Ceremonial March / Takamasa SAKAI 神戸女学院大学音楽学部ウインドオーケストラ(指揮:八木澤教司)
セレモニアル・マーチ坂井貴祐

華やかなファンファーレで幕を開け、力強く躍動感あふれる演奏が心を揺さぶる名曲です。

坂井貴祐さんの代表作は、2000年に日本吹奏楽指導者協会の下谷賞を受賞し、2005年と2006年度には中部日本吹奏楽コンクールの課題曲として選定されました。

本作は、式典や公式な場面にふさわしい荘厳な雰囲気を持ち、ファンファーレ、マーチ、トリオ、トリオの再現、そして再びファンファーレという構成が見事に調和しています。

コンサートのオープニングピースとして演奏されることが多く、演奏者と聴衆の双方に感動を与え続けています。

プロヴァンスの風田坂直樹

2015年度 全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅳ マーチ「プロヴァンスの風」/田坂 直樹
プロヴァンスの風田坂直樹

スペインとプロヴァンスの風景を見事に音楽で描き出した、爽やかで華やかな吹奏楽曲。

田坂直樹さんが生み出した本作は、情熱的なスペインのリズムと、のどかなプロヴァンスの旋律が見事に調和しています。

金管楽器の勇壮なファンファーレと木管楽器の優美な旋律が織りなす世界観は、聴く人の心をわしづかみにすることでしょう。

2015年度全日本吹奏楽コンクールの課題曲IVに選出され、多くの吹奏楽団によって演奏された本作は、コンクールはもちろん、演奏会のプログラムにも最適な1曲です。

ラッパ手のセレナードFritz Spindler

ラッパ手のセレナード(スピンドラー)Trompeterstäntchen (Spindler)
ラッパ手のセレナードFritz Spindler

軽快なメロディーと生き生きとした躍動感が印象的な一曲です。

トランペットの音色を巧みにピアノで表現した本作は、聴く人の心を明るく元気にしてくれます。

快速なテンポで奏でられる旋律は、まるで爽やかな朝の光のように心地よく、同音連打や軽やかなスタッカートが曲の魅力を一層引き立てています。

演奏には指の独立性やリズム感が求められますが、適度な技術レベルで取り組める作品です。

発表会やコンサートでの演奏にもぴったりで、演奏者だけでなく、聴衆の方々にも楽しんでいただける親しみやすさがあります。

明るく前向きな気持ちになれるすてきな楽曲なので、ぜひレパートリーに加えてみてはいかがでしょうか。

おわりに

かわいらしい曲調、勇ましい曲調、深く沈み込むような曲調……「マーチ」といっても、曲によって随分雰囲気が違いましたね。

マーチは行進曲を意味する言葉ですが、どんなシチュエーションで、あるいはどんな気持ちで歩くかによって、頭に思い浮かぶ音楽も変わるはず。

「このマーチはこんな場面に合うなぁ」などとイメージしながら、さまざまな作曲家によるマーチの弾き比べを楽しんでみてはいかがでしょうか?