【マーチ】ピアノで奏でる行進曲の名作をピックアップ!
「マーチ」とは「行進曲」のこと。
世の中にはクラシック音楽に限らず「マーチ」と名の付く名曲が数多く存在します。
では、ピアノで弾いて楽しめるマーチには、どのような曲があるでしょうか?
本記事では、クラシック作品の中から、ピアノのために書かれたマーチの作品や、オーケストラのために書かれたマーチをピアノ独奏用にアレンジした作品をピックアップ!
演奏動画や曲にまつわるエピソードとともにご紹介していきます。
「マーチ=元気いっぱい」というイメージが覆るかも⁉ぜひお楽しみください!
【マーチ】ピアノで奏でる行進曲の名作をピックアップ!(11〜20)
軍隊行進曲 第1番Franz Schubert

堂々としたファンファーレのような始まりから、ピアノ連弾による壮大な世界が広がります。
ウィーンの輝かしい軍楽の伝統を受け継ぎ、力強く華やかなメロディーと、きらめくような和音の響きが絶妙なバランスで織り成されます。
フランツ・シューベルトは、友人との演奏を念頭に置いて1822年にこの作品を生み出しました。
映画やドキュメンタリー番組のBGMとしても度々採用される本作は、2台のピアノが奏でる緊張感とダイナミックな表現が魅力です。
息の合った4手による演奏で、より豊かな音楽体験を求めるピアニストの皆様におすすめの1曲といえるでしょう。
ラッパ手のセレナードFritz Spindler

軽快なメロディーと生き生きとした躍動感が印象的な一曲です。
トランペットの音色を巧みにピアノで表現した本作は、聴く人の心を明るく元気にしてくれます。
快速なテンポで奏でられる旋律は、まるで爽やかな朝の光のように心地よく、同音連打や軽やかなスタッカートが曲の魅力を一層引き立てています。
演奏には指の独立性やリズム感が求められますが、適度な技術レベルで取り組める作品です。
発表会やコンサートでの演奏にもぴったりで、演奏者だけでなく、聴衆の方々にも楽しんでいただける親しみやすさがあります。
明るく前向きな気持ちになれるすてきな楽曲なので、ぜひレパートリーに加えてみてはいかがでしょうか。
トルコ行進曲Wolfgang Amadeus Mozart

陽気で軽快な旋律が印象的な本作は、18世紀後半に流行したトルコ風音楽の影響を受けた名曲です。
オスマン帝国の軍楽隊を模倣した独特のリズムと、シンバルや太鼓を思わせる力強い音色が特徴的。
1783年頃に作曲されたこの曲は、ウィーン時代のモーツァルトの創造性が遺憾なく発揮された傑作といえるでしょう。
親しみやすい旋律とエキゾチックな雰囲気が見事に融合しており、クラシック音楽入門者から上級者まで幅広く楽しめる一曲です。
華やかな演奏会や発表会でもきっと映えることでしょう。
プロヴァンスの風田坂直樹

スペインとプロヴァンスの風景を見事に音楽で描き出した、爽やかで華やかな吹奏楽曲。
田坂直樹さんが生み出した本作は、情熱的なスペインのリズムと、のどかなプロヴァンスの旋律が見事に調和しています。
金管楽器の勇壮なファンファーレと木管楽器の優美な旋律が織りなす世界観は、聴く人の心をわしづかみにすることでしょう。
2015年度全日本吹奏楽コンクールの課題曲IVに選出され、多くの吹奏楽団によって演奏された本作は、コンクールはもちろん、演奏会のプログラムにも最適な1曲です。
セレモニアル・マーチ坂井貴祐

華やかなファンファーレで幕を開け、力強く躍動感あふれる演奏が心を揺さぶる名曲です。
坂井貴祐さんの代表作は、2000年に日本吹奏楽指導者協会の下谷賞を受賞し、2005年と2006年度には中部日本吹奏楽コンクールの課題曲として選定されました。
本作は、式典や公式な場面にふさわしい荘厳な雰囲気を持ち、ファンファーレ、マーチ、トリオ、トリオの再現、そして再びファンファーレという構成が見事に調和しています。
コンサートのオープニングピースとして演奏されることが多く、演奏者と聴衆の双方に感動を与え続けています。
おわりに
かわいらしい曲調、勇ましい曲調、深く沈み込むような曲調……「マーチ」といっても、曲によって随分雰囲気が違いましたね。
マーチは行進曲を意味する言葉ですが、どんなシチュエーションで、あるいはどんな気持ちで歩くかによって、頭に思い浮かぶ音楽も変わるはず。
「このマーチはこんな場面に合うなぁ」などとイメージしながら、さまざまな作曲家によるマーチの弾き比べを楽しんでみてはいかがでしょうか?