1899年にフランスで生まれ、作曲法や演奏法を含め音楽の大部分を独学で学んだ作曲家、フランシス・プーランク。
ユーモアやアイロニーを含む知的で都会的な作品を好んだことから「エスプリの作曲家」と称される彼は、64年の生涯でピアノ独奏曲をはじめ、ピアノ協奏曲、歌曲、室内楽曲、オペラ、バレエなど、幅広いジャンルの作品を残しました。
本記事では、時代の流行を追うことなく自身の世界観を貫いたプーランクの作品のなかから、ピアノ独奏のために作曲された作品をご紹介します!
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もくじ
- 【プーランクのピアノ曲】エスプリの作曲家が手掛けた名曲を厳選
- 15の即興曲 FP.176 第15番 ハ短調「エディット・ピアフを讃えて」Francis Poulenc
- 3つのノヴェレッテ FP.47/173 第3番Francis Poulenc
- プレスト 変ロ長調 FP.70Francis Poulenc
- 3つの小品 FP.48 第3番「トッカータ」Francis Poulenc
- 3つの間奏曲 FP.118 第3番Francis Poulenc
- ナゼルの夜会 FP.84「前奏曲」Francis Poulenc
- 3つの無窮動 FP.14a 第3番Francis Poulenc
- 8つのノクターン FP.56 第1番Francis Poulenc
- メランコリー FP.105Francis Poulenc
- 15の即興曲 FP.63 第1番Francis Poulenc
- 主題と変奏 変イ長調 FP.151Francis Poulenc
- 組曲「ナポリ」FP.40 第3曲「イタリア奇想曲」Francis Poulenc
- フランス組曲 FP.80 第1曲「ブルゴーニュのブランル」Francis Poulenc
- 3つの間奏曲 FP.71 第1番Francis Poulenc
- 散歩 第1曲「徒歩にて」Francis Poulenc
【プーランクのピアノ曲】エスプリの作曲家が手掛けた名曲を厳選
15の即興曲 FP.176 第15番 ハ短調「エディット・ピアフを讃えて」Francis Poulenc

20世紀を代表するフランスの作曲家、フランシス・プーランク。
彼が残した印象的なピアノ曲の中でも非常に知名度が高く、演奏会などでもたびたび取り上げられているのが、シャンソンの女王エディット・ピアフさんへのオマージュとしてささげられた『エディット・ピアフを讃えて』です。
プーランクならではの洗練された旋律美と哀愁をたたえた和声が、ピアフさんの人生や芸術性を見事に表現。
シャンソンのエッセンスを感じさせるこの曲は、ピアノの味わい深さを存分に堪能できる1曲です。
3つのノヴェレッテ FP.47/173 第3番Francis Poulenc

20世紀のフランス音楽に重要な貢献をしたフランシス・プーランク。
彼の音楽は歌曲からオペラまで幅広く、独学ながらも個性的な作風を築き上げました。
プーランクのピアノ曲『3つのノヴェレッテ』は、友人たちへのオマージュとしてささげられた短編小説のような作品集。
最後の第3番はスペインの作曲家、マヌエル・デ・ファリャの主題を用いており、2人の友情を感じさせます。
各曲が献呈された人物や作品とのつながりを想像しながら聴くと、より親密な音楽体験ができるでしょう。
プレスト 変ロ長調 FP.70Francis Poulenc

20世紀のフランス音楽に重要な貢献をしたフランシス・プーランク。
1934年に作曲された『プレスト 変ロ長調 FP.70』は、短い演奏時間にもかかわらず、プーランクの技巧と表現の幅が凝縮された1曲です。
ピアノのための作品として、彼の作曲技術と音楽的アイデアが存分に発揮されているこの曲は、プーランクのピアノ作品の多様性を感じたい方にオススメの1曲です。
3つの小品 FP.48 第3番「トッカータ」Francis Poulenc

優雅で洗練された旋律が印象的なフランスの作曲家フランシス・プーランク。
1928年に完成した3曲から成る『3つの小品 FP.48』は、華麗なパッセージとリズミカルな躍動感が特徴的な作品です。
特に改訂を重ねた第3曲『トッカータ』は、超絶技巧と独創的な音楽性が際立っています。
プーランク独自のユーモアとおしゃれさをたたえ、深い音楽的感性がにじみ出るこの作品は、確かな技術と豊かな表現力を持つ上級者にこそ弾いていただきたい1曲です。
3つの間奏曲 FP.118 第3番Francis Poulenc
軽妙でしゃれたタッチと豊かな表現力で「エスプリの作曲家」と称されるフランス音楽を代表する作曲家、フランシス・プーランク。
『3つの間奏曲』は、独特のセンスが光る彼の作品のなかでも、深みのある美しいメロディと洗練された響きが魅力的な作品です。
第3番は特に人気が高く、哀愁を帯びた旋律が心に染み入る、プーランクの真骨頂ともいえる作品です。