歴史に名を残すテクノの名盤。一度は聴きたいおすすめのアルバム
電子音が織りなす未来的なサウンドスケープ。
テクノ音楽の世界には、時代を超えて愛され続ける名盤が数多く存在します。
デトロイトの重厚なビートから、ヨーロッパの幻想的なメロディーライン、そして革新的なミニマルサウンドまで、多彩な表情を見せるこのジャンル。
ダークで神秘的な楽曲もあれば、爽やかで心地よい響きの作品もあり、その奥深さは計り知れません。
今回の記事では、そんなテクノミュージックの魅力を幅広い観点でとらえ、時代を問わずテクノ初心者の方にもぜひ聴いてほしい名盤たちをご紹介します!
歴史に名を残すテクノの名盤。一度は聴きたいおすすめのアルバム(1〜10)
XtalAphex Twin

Aphex Twinはイギリスのエレクトロアーティスト兼DJ。
イギリスだけにとどまらず、全世界で認知されているアーティストです。
エレクトロニカ~IDMの金字塔的傑作『Selected Ambient Works 85-92』はぜひ聴いていただきたい作品で、1曲目の『Xtal』はこのアルバムの全体的な雰囲気を作り上げている曲で、とてもアンビエント。
2曲目、3曲目以降はしっかりとビートが刻まれた曲になっていき、アンビエントとダークなテクノの融合が始まっていきます。
とくに素晴らしいのが7曲目『Heliosphan』で、滑らかなシンセサウンドに軽快なシェイクビートが敷かれていく感じがすごく気持ちいいんです。
Königsforst 1gas

ドイツのアーティスト、ヴォルフガング・フォイトさんによるプロジェクト、ガスの代表作として知られる『Königsforst』。
アルバム名はケルン近郊に実在する森からとられており、作者の幻想的な体験が創作の源泉になっています。
霧のように加工されたクラシック音楽の断片と、心臓の鼓動にも似たおぼろげなビートが織りなす音像は、まるで深い森の奥をさまよっているかのよう。
テクノというジャンルを超えた、叙情的で美しい世界観が広がります。
心を落ち着かせたい夜に、この幻想的な音の森を散策してみてはいかがでしょうか?
I Wanna Be There (Edit)Model 500

テクノのゴッドファーザーが創造した宇宙旅行にしびれる、Model 500の歴史的名盤!
アメリカのホアン・アトキンスさんが満を持して1995年に放った初のスタジオ・アルバムです。
ベルギーの名門レーベルからリリースされたことも、当時のテクノシーンの熱気を物語っているかのよう。
ミニマルに繰り返されるビートと、浮遊感あふれるシンセサイザーの音色がどこまでも心地よく、聴いていると意識が銀河の彼方へ飛んでいくような感覚に。
何年経っても未来的に響くサウンドが、聴く人の心を静かに揺さぶってくれる、そんな1枚です。
歴史に名を残すテクノの名盤。一度は聴きたいおすすめのアルバム(11〜20)
DrpPlastikman

アシッドテクノの歴史を塗り替えた傑作として知られる、プラスチックマンのアルバム『Sheet One』。
カナダ出身のリッチー・ホーウィンさんがわずか48時間で完成させたとされており、TB-303のうねるようなベースラインが強烈に印象的な作品です。
反復されるビートのなかでじわじわと音像が変化していく構成は、まるで深い瞑想へと導かれるような感覚をおぼえます。
LSDタブレットを模した刺激的なアートワークも、当時のシーンに衝撃を与えました。
ミニマルな音のなかに潜む熱量と緊張感を表現するのは至難の業!
ぜひ、部屋を暗くしてその唯一無二の音響世界にじっくりと身をゆだねてみてくださいね。
Nautical DubPorter Ricks

ドイツはベルリンを拠点とするデュオ、ポーター・リックス。
彼らのデビュー作『Biokinetics』は、まるで音の潜水艇で深海へ旅立つかのようなアルバムです。
深く沈んでいく重低音と、気泡のように弾けるホワイトノイズが、ひんやりとした水圧を肌で感じさせてくれますよね。
目を閉じれば、そこはもう光の届かない静寂の世界。
水中に響き渡る反響音だけを頼りに、未知の海溝を進んでいくようなスリリングな感覚がたまりません。
普段の音楽鑑賞とは違う、全身で音の質感に没頭する体験をしたい方は、この深く神秘的な音響の海に身を委ねてみるのもよいかもしれませんね。
Moon Over Joseph’s BurialShackleton

ダブステップシーンの革新者として知られる、イングランド出身のシェックルトンさんによる三枚組という大ボリューム、名門PERLOよりリリースされた00年代後半の大名盤です!
民族音楽を思わせる呪術的なリズムと、地の底から響くような重低音が絡み合い、まるで古代の儀式に迷い込んだかのよう。
暗く神秘的な音の密林をさまよう感覚は、一度聴くと忘れられません。
テクノという言葉だけでは語り尽くせないこの深遠な世界を、ぜひじっくりと味わってみてくださいね。
The Dice ManV/A

クラブではなく家で聴くという、電子音楽の新たな扉を開いたワープ・レコーズの歴史的コンピレーションです。
イギリスのエイフェックス・ツインさんやオウテカ、カナダのリッチー・ホウティンさんなど、鬼才たちが織りなすサウンドスケープにしびれますよね。
フロアを揺らすビートはもちろん、心を深く旅させる幻想的なメロディーラインも印象的!
ロボットが名盤を聴きながらくつろぐジャケットは、「聴くための電子音楽」というコンセプトを象徴しているかのよう。
この一枚がなければ後のシーンはなかったと言われる傑作に、静かな夜、じっくりと耳を傾けてみてはいかがでしょうか?