奥深いDUBの魅力~オススメの名盤・人気の1枚
ダブという音楽ジャンルを知っている方は、レコードショップに足しげく通っているような、かなりの音楽好きではないかと思われます。
レゲエから派生したジャンルではありますが、音楽制作の手法でもあり、その世界はあまりにもディープで奥深いものがあるのですね。
本稿は、初心者にもオススメの定番の名盤を中心としながらも、本場ジャマイカのルーツ・ダブからUKダブ、ポスト・パンクやニューウェーブといったダブの影響を感じさせる作品にも目を向けたラインアップでお届けする記事となっております。
日ごろはロックを中心に聴いているという方でも楽しめる内容となっておりますから、ぜひご覧ください!
もくじ
- 奥深いDUBの魅力~オススメの名盤・人気の1枚
- Dread LionThe Upsetters
- Natty DubKing Tubby
- Peach (Dub)LINTON KWESI JOHNSON
- The Magnificent SevenThe Clash
- King Tubby Meets Rockers UptownAgustus Pablo
- Pick A DubKeith Hudson
- Animal SpaceNew Age Steppers
- Vanishing DubPrimal Scream
- Swan LakePublic Image Ltd
- Jah RockHerman Chin Loy
- Blackboard Jungle Dub ( Ver. 1 )The Upsetters
- Off The Beaten TrackAfrican Head Charge
- Electrochargedennis bovell
- Dance Of The VampiresScientist
- Dub To AfricaPrince Far I & The Arabs
- Blue LinesMassive Attack
- Perfect DubJah Shaka
- Tout ce qu’ils veulentDUB INC
- For A ReasonLifetones
- The Boys From BrazilThe Pop Group
- Kunte Kinte – Agrican WarriorMad Professor
- Ten Feet tallJoe Gibbs All Stars
- Take 5 DubKing Tubby
- Roast Fish & Corn BreadLee Perry
- EgoWILLY WILLIAM
- I Love MarijuanaLinval Thompson
- Flag DubKing Tubby
- Dub ChargeAswad
- High Than the SunPrimal Scream
- Rocky Shores from a Birds EyeDESTROY BABYLON
- KilimanjaroIration Steppas Meet Dennis Rootical
- RUNAWAY GIRLU Roy
- Smiling DubJah Shaka
- Give Thanks & PraiseJohnny Clark
- Zion’s BloodLee Perry and The Upsetters
- Eyes In The Back Of My HeadThe Skints feat. Rival
- Hard Times & DubPablo Gad
- The Untitled Song340ml
- Blackboard Jungle Dub ( Ver. 1 )Lee Perry and The Upsetters
- Song Of LifeLeftfield
- Roots and CultureMikey Dread
- Dub Masterdennis bovell
- Dub LarkingHorace Andy
- Extra-Ordinary DubErrol Thompson
- Dub VoodooMad Professor & Lee Perry
- One Step ForwardMax Romeo
- DutchiesShapeshifter
- Genius of LoveTom Tom Club
- Man That I LoveAri Up & Vic Ruggiero
- ARE YOU READYVIBRONICS featuring MACKA B
- Clint EastwoodGorillaz
- Holdin OnFlume
- For The Love of ItSalmonella Dub
- Walkey Walk Tall10 Foot Ganja Plant
- Bald Head Bridge &DubCulture & Ranking Joe
- ILLEGAL DUBDUB TRIO
- Willow Tree DubDuke Reid
- JAVA JAVA JAVA JAVA (Instrumentals ,Dubwise & Versions) – E.T. SpecialIMPACT ALLSTARS
- Guiding DubIMPACT ALLSTARS
- BetrayalJah Wobble
- Spa Dub (The Roots Of Dubstep)Mad Professor
- Look At Where We Are (Major Lazer Remix) /Hot ChipMajor Lazer, Hot Chip
- OnwardsRhombus
- Prince’s WrathScientist
- Plum IslandThe Orb
- Soulful IThe Upsetter
- I Can’t Help Falling In Love With YouUB40
- Never Get Burn & dubTwinkle Brothes
- Love& UnityABA SHANTI-I
- Work SongBill Laswell
- African BloodSingers & Players
- Master Blaster (Jami’n)Stevie Wonder
- Garden Of LoveWinston McAnuff & Fixi
- Darker Shade Of RedAugustus Pablo
- All Wi Doin’ Is DefendinPoet And The Roots
- Hard & TuffDub Syndicate
- CreatorSantigold
奥深いDUBの魅力~オススメの名盤・人気の1枚(1〜20)
Dread LionThe Upsetters

1968年からリーペリーさんのハウスバンドとして活動を開始したジ・アップセッターズの代表作。
1976年にリリースされ、それまでの音楽の概念をくつがえすエコーやリバーブの過剰な使い方で作り出される楽曲は、ダブといわれる音楽ジャンルを確立。
世界中のロック、ポップス、テクノ、ダンスミュージックのリスナーにまでジャマイカのレゲエとその可能性を提示。
オリジネーターにして現代まで聞き続けられるダブの名盤にして金字塔を打ち立てました。
Natty DubKing Tubby

オズボーン・ラドロックことキングタビーさんはジャマイカのサウンドエンジニア、ミキシングクリエーター、コンポーサーとして1960年から1970年にかけてダブという音楽の確立し普及させてきました。
その極太のベースと裏打ちによるゆったりしたリズムで世界中の音楽ファンを踊らせました。
そのスタジオワークは余りにもイノベーティブで現代の音楽シーンにおいても多数のフォロワーを生み出し続け、ロック、ポップス、テクノなどレゲエとは異なる多くのフィールドにおいても余りに強い影響が散見されます。
『The Roots Of Dub』は、そんなキングダビーさんが1974年にリリースした作品であり、タイトルが示すようにDUBの古典的な名盤の1つとして欠かせないアルバムです。
Peach (Dub)LINTON KWESI JOHNSON

LKJとしても知られるリントン・クウェシ・ジョンソンさんはジャマイカ、チャペルトン出身の詩人でありアクティビスト、ミュージシャン。
ジャマイカで使われる言語であるパトワ語の詩をレゲエのリディムの上で語るシャマイカン・ダブ・ポエットのオリジネーターとして知られています。
1980年に発表されたアルバム『LKJ in Dub』はボーカル無しの音源集で、盟友のデニス・ボーヴェルさんがミックスを担当した作品です。
英国DUBの代表的な名盤の1つとして高い評価を受けるアルバムであり、後にデニス・ボーヴェルさんが手掛けたザ・ポップ・グループやザ・スリッツといったニューウェーブ~ポストパンク系のアーティスト達による作品とのつながりも見逃せません!
The Magnificent SevenThe Clash

ザ・クラッシュは、70年代英国パンクの象徴かつ代表格であり、世界中にフォロワーのいる伝説的なバンドです。
1979年の大傑作アルバム『London Calling』で使用された、ベーシストのポール・シムノンさんがベースを叩き壊そうとしている、あまりにも有名なアルバム・ジャケットはバンド名を知らずとも目にしたことがあるのではないでしょうか。
そんなパンク・バンドのザ・クラッシュが、パンクの枠内をこえる幅広い音楽性を提示し、3枚組という大ボリュームの大作として世に問うたのが1980年に発表された通算4枚目となるアルバム『Sandinista!』です。
前作『ロンドン・コーリング』の時点でストレートなパンク・ロックから脱却してレゲエ・ミュージックなどに接近していた音楽的指向がより顕著となって、レゲエ~ダブ色が一層強まった作品ということで、ダブ・ミュージックに興味のある方にもぜひ聴いて頂きたい革新的な作品なのですね。
もちろん、純然たる英国レゲエ・アルバムというわけではありませんが、本作を聴いてダブやレゲエを好きになったというロック好きも多くいることも踏まえた上で、さまざまな形で他のジャンルへ影響を与え続けるレゲエ~ダブという音楽の奥深さが改めて理解できるというものでしょう。
King Tubby Meets Rockers UptownAgustus Pablo

オーガスタス・パブロとして知られるホレス・スワビーさんは1970年代に活躍したルーツ・レゲエ、ダブのプロデューサーでありキーボーディストとしてワールドワイドな知名度、影響力を誇ります。
学習用の楽曲として認識されていたメロディカ(日本ではピアニカ)を用いた独特なメロディアスなダブミュージックを創り上げ、その作品は今もレコードマーケットでは絶大な人気を誇ります。
彼のTシャツを着用するミュージシャンも多数おり、その人気は不動のものと言えるでしょう。
1976年に発表された『King Tubby Meets Rockers Uptown』は、タイトルにもあるようにパブロさんとキング・タビーさんがタッグを組んで生み出したダブ・アルバムの金字塔。
クラブ世代からも絶大な人気を誇る名盤であり、ダブ・ミュージックの最初の一歩としてもオススメの1枚です!
Pick A DubKeith Hudson

ジャマイカ出身のレゲエプロデューサーとしてキャリアをスタートさせたキース・ハドソンさん。
その後、ダブの発展とともにシンガーソングライター、パフォーマー、プレイヤーに転身し、42歳で死去してしまうまで数多くのレゲエ、ダブの優れた作品を世に送り出してきました。
ぶっといベースとスペーシーでトリッピーなシンセを多用したその音象はジャマイカのダブミュージックを拡張し、その概念を音楽シーンに刻みこんできました。
そんなキースさんが1974年に世に送り出した『Pick a Dub』は、ダブを語る上では欠かせない古典的名盤にして傑作です。
2016年にボーカル・バージョンや未発表曲を追加したリマスター盤も再発されていますから、ぜひチェックしてみてください。