洋楽ポストパンクの名曲。まずは聴いてほしい人気曲まとめ
70年代末から80年代初頭に現れた「ポストパンク」は、パンクロックの精神を受け継ぎながらも実験的で革新的なサウンドを追求した洋楽の重要なムーブメントです。
ダークでメランコリックな雰囲気、アート性の高い音楽性、そして社会への鋭い視点を持つ歌詞が特徴的なこのジャンル。
時代を超えて現代のバンドにも大きな影響を与え続けています。
「パンク」という言葉だけで聴いてみたら驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらの記事では日本も含めて熱烈なファンも多く、00年代以降にリバイバルブームもあった「ポストパンク」の定番の名曲をご紹介。
初心者の方もぜひご覧ください!
洋楽ポストパンクの名曲。まずは聴いてほしい人気曲まとめ(1〜10)
A ForestNEW!The Cure

イングランド出身のバンド、ザ・キュアが作り出す、霧深い森の中を永遠にさまようような世界観が描かれた楽曲です。
不穏に響くベースと独特の浮遊感、そしてポストパンクらしい張り詰めた緊張感が聴く人をミステリアスな物語へと引き込みます。
歌詞の中で「少女」を探し続ける主人公の姿に、手が届かない夢や答えのない問いを探し続ける自分を重ねてしまう方も多いのではないでしょうか?
決して見つからないと分かっていながらも探し続けるしかない、そんなやるせない感情に思わず深く考えさせられます。
ポストパンク特有のダークで美しい魅力が詰まった、一度聴いたら耳から離れない名曲です。
TransmissionNEW!Joy Division

イギリス・マンチェスターが生んだ伝説、ジョイ・ディヴィジョンの代表作!
ポストパンクの扉を開くのに、これ以上ないほどふさわしい一曲です。
楽曲をリードするピーター・フックさんの高音ベースのうねりには、思わずしびれてしまいますよね。
そこに重なるイアン・カーティスさんの深く虚無的な歌声は、まるで魂の叫びのよう。
何度も繰り返される「ラジオを聴け」というフレーズは、孤独や疎外感を増幅させる社会のノイズを表現していると言われています。
ダークで冷たい質感の中に、ダンスフロアを揺らすほどの衝動的なエネルギーを秘めたこの曲。
彼らが初めて観客の心を本当につかんだというエピソードにも、深くうなずける名演です。
Once in a LifetimeNEW!Talking Heads

トーキング・ヘッズが1981年に発表、ポストパンクというジャンルにおける金字塔とも言える楽曲の一つでしょう。
気づかぬうちに人生という流れに身を任せていた自分に、ハッと気づくリアルな様子が描かれています。
自分の選択だと思っていたことが、実はそうではなかったかもしれないという不思議な感覚を経験された方も多いのではないでしょうか?
日々は過ぎていくというニュアンスのフレーズは、日常の自動操縦感から抜け出すことの難しさを象徴しているようです。
人生のふとした瞬間に立ち止まり、自分を見つめ直したい時に寄り添ってくれる、そんな思索的な1曲です。
Whip ItNEW!Devo

アメリカ出身のディーヴォが放った大ヒット曲『Whip It』。
一度聴いたら忘れられないシンセリフと機械的なビートは、まるで未来の応援歌みたい!
表向きは「頑張れ」と背中を押してくれるポジティブソングですが、彼らが掲げる「人類は退化する」という痛烈なコンセプトを知ると、その印象は一変します。
問題に立ち向かえと繰り返す歌詞は、当時の楽観的なアメリカ文化への皮肉だったのかもしれませんね。
この曲の本当の意味を知った時、ただのポップソングではない深みにハッとさせられます。
キャッチーなサウンドに隠された知的なユーモアに、思わず唸ってしまう方も多いのではないでしょうか?
The Killing MoonNEW!Echo & the Bunnymen

ジム・モリソンさんを思わせる内省的な歌声が印象的な、イギリスのバンド、エコー&ザ・バニーメン。
1984年に発表された『The Killing Moon』は、バンド自身も最高傑作と誇る不朽の名曲です。
映画『ドニー・ダーコ』の象徴的なシーンで流れたのを覚えている方も多いのではないでしょうか。
ポストパンクの枠を超えた壮麗なストリングスと、どこか東欧を思わせるギターの旋律が織りなすネオサイケらしいサウンドは、まるで一本の映画のよう。
抗えない運命を歌った深遠な歌詞の世界が、イアン・マッカロクさんの深みのある歌声と共に、聴く人の心にじんわりと響き渡ります。
WardanceNEW!Killing Joke

まるで地球そのものが怒りの雄叫びを上げているみたい!
1980年にイギリスのキリング・ジョークが放ったポストパンクの名曲『Wardance』。
そのあまりに殺伐としたサウンドに、初めて聴いたときは衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか。
冷戦下の緊迫感をそのまま音にしたような、部族的なドラムと金属を切り裂くようなギター。
その上で響くジャズ・コールマンさんの咆哮は、まさに「戦争の舞踏」という不穏な儀式を思わせます。
この緊張感みなぎるサウンドに、当時の社会が抱えた核戦争への恐怖や怒りが凝縮されているようで、思わず深く考えさせられてしまいます。
Public ImageNEW!Public Image Ltd

セックス・ピストルズを脱退したジョン・ライドンさんが結成したイギリスのバンド、パブリック・イメージ・リミテッドの名を世に知らしめたデビューシングルです。
パンクとは全く異なる空間を活かしたサウンドは、1978年のリリース当時、斬新さで多くの注目を集めたのではないでしょうか?
ジャー・ウォブルのうねるベースとキース・レヴィンの鋭いギターが、独特の緊張感を生み出しています。
メディアに作られた虚像への決別を叫ぶ歌詞は、何年たっても頭から離れないほど強く記憶に残り、今聴いても心を揺さぶられますよね。
この曲を聴いて、自分らしさを貫く勇気をもらえた方もきっといるはずです!