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洋楽ポストパンクの名曲。まずは聴いてほしい人気曲まとめ

70年代末から80年代初頭に現れた「ポストパンク」は、パンクロックの精神を受け継ぎながらも実験的で革新的なサウンドを追求した洋楽の重要なムーブメントです。

ダークでメランコリックな雰囲気、アート性の高い音楽性、そして社会への鋭い視点を持つ歌詞が特徴的なこのジャンル。

時代を超えて現代のバンドにも大きな影響を与え続けています。

「パンク」という言葉だけで聴いてみたら驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらの記事では日本も含めて熱烈なファンも多く、00年代以降にリバイバルブームもあった「ポストパンク」の定番の名曲をご紹介。

初心者の方もぜひご覧ください!

洋楽ポストパンクの名曲。まずは聴いてほしい人気曲まとめ(1〜10)

Public ImageNEW!Public Image Ltd

セックス・ピストルズを脱退したジョン・ライドンさんが結成したイギリスのバンド、パブリック・イメージ・リミテッドの名を世に知らしめたデビューシングルです。

パンクとは全く異なる空間を活かしたサウンドは、1978年のリリース当時、斬新さで多くの注目を集めたのではないでしょうか?

ジャー・ウォブルのうねるベースとキース・レヴィンの鋭いギターが、独特の緊張感を生み出しています。

メディアに作られた虚像への決別を叫ぶ歌詞は、何年たっても頭から離れないほど強く記憶に残り、今聴いても心を揺さぶられますよね。

この曲を聴いて、自分らしさを貫く勇気をもらえた方もきっといるはずです!

SpellboundNEW!Siouxsie And The Banshees

Siouxsie And The Banshees – Spellbound (Official Music Video)
SpellboundNEW!Siouxsie And The Banshees

イギリスのバンド、スージー・アンド・ザ・バンシーズが1981年に放った名曲『Spellbound』。

イントロから鳴り響くジョン・マッギーさんの万華鏡のようにきらめくギターリフに、心を鷲掴みにされた方も多いのではないでしょうか。

目まぐるしく展開するアルペジオは、まるで抗うことのできない魔法の呪文のようです。

そこに力強いトライバルなドラムと、唯一無二の存在感を放つスージー・スーさんの歌声が重なると、一瞬でダークで幻想的な世界へと引きずり込まれてしまいます。

張り詰めた緊張感のなかに、不思議な高揚感が生まれるこの感覚は、彼らならではの魅力かもしれませんね。

Marquee MoonNEW!Television

ニューヨーク出身のバンド、テレビジョンが1977年に発表したポストパンク史に燦然と輝く大名曲です。

10分を超える演奏時間ですが、その長さを全く感じさせないほど聴き手を夢中にさせる魅力があります。

トム・ヴァーレインさんとリチャード・ロイドさんという二人の天才ギタリストが紡ぎ出す旋律は、まるで光の糸が複雑に絡み合うタペストリーのよう。

パンクの初期衝動とは一線を画す、知的でクールな緊張感がたまりませんよね。

都会の夜の風景が目に浮かぶような詩的な歌詞も素晴らしく、この曲が後の多くのバンドに影響を与えたのも頷けます。

一度聴いたら忘れられない、ギターが主役のロック史に残る傑作です。

洋楽ポストパンクの名曲。まずは聴いてほしい人気曲まとめ(11〜20)

A Song From Under The FloorboardsNEW!Magazine

英国のポストパンクバンド、マガジンが1980年に発表した楽曲です。

この曲がドストエフスキーの文学作品『地下室の手記』から着想を得ているのをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。

冒頭から吐き出される強烈な自己嫌悪の言葉は、まさに地下室からの叫びのよう。

ハワード・デヴォートさんの演劇的なボーカルと、ジョン・マクギョーさんの鋭利なギター、そしてデイヴ・フォーミュラさんの冷ややかなシンセサイザーが織りなすサウンドは、知的でありながらもスリリングな緊張感に満ちています。

後にあのモリッシーさんがカバーしたことでも有名なこの名曲は、人間の内面に潜む複雑な感情をここまで赤裸々に描き出す世界観に、思わず深く考えさせられますね。

Fairytale in the SupermarketNEW!The Raincoats

ロンドンで結成されたポストパンクバンド、ザ・レインコーツの記念すべきデビューシングルです。

ニルヴァーナのカート・コバーンさんが熱烈に支持したことで知られ、映画『20センチュリー・ウーマン』の挿入歌として起用されていたのを覚えている方もいらっしゃるかもしれませんね。

わざと崩したような危うい演奏と、独特の浮遊感を持つバイオリンの音色が印象的です。

日常の象徴であるスーパーマーケットを舞台に「誰も生き方を教えてくれない」と歌う姿。

決まった道筋のない人生を手探りで進む切実な思いが、荒削りなサウンドにのせて真っ直ぐ心に響いてきます。

Swamp ThingNEW!The Chameleons

イングランド出身のザ・カメレオンズが描く、内面に渦巻く葛藤を幻想的なサウンドで表現した楽曲です。

幾重にも重なるギターの響きは、まるで夢と現実の狭間を漂っているかのよう。

「沼の怪物」というタイトル通り、出口のない暗闇でもがく苦しい心情が伝わってきます。

どうしようもない状況に追い込まれ、自分が自分でないような感覚に陥ってしまった経験、あなたにもありませんか?

しかし、マーク・バージェスさんの切実な歌声と美しいメロディは、そんな闇の中に差し込む一筋の光のよう。

この音の渦に身を任せると、心の重荷が少しだけ軽くなるかもしれませんね。

Totally WiredNEW!The Fall

The Fall – Totally Wired (Live in New York, June 1981)
Totally WiredNEW!The Fall

イングランド出身のポストパンクバンド、ザ・フォールが1980年に放った代表曲です。

唯一のオリジナルメンバー、マーク・E・スミスさんの毒舌なボーカルが強烈な個性を放っています。

反復されるギターリフと強靭なベースラインが織りなすサウンドは、ひりつくような緊張感そのもの。

「完全に昂ぶっている」と叫ぶ歌詞は、社会への反発やどうしようもない焦燥感を抱える心の叫びのよう。

BBCのDJジョン・ピールさんが熱烈に支持したというエピソードからも、この曲が持つ抗いがたい魅力の大きさがうかがえます。

内に秘めた衝動を解放したい時に聴いてほしい、カルト的な人気を誇る1曲です。