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80年代テクノ歌謡の魅力~テクノポップの名曲・人気曲

80年代テクノ歌謡の魅力~テクノポップの名曲・人気曲
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80年代テクノ歌謡の魅力~テクノポップの名曲・人気曲

80年代の邦楽シーンを掘り下げていく中で、ディスクガイド本などで「テクノ歌謡」という言葉を目にされた方は多いでしょう。

70年代後半から80年代前半にかけて、YMOを中心とした先鋭的なアーティストたちがテクノの要素を取り入れたサウンドを展開、それらの要素を歌謡曲へと落とし込んで生まれたのが「テクノ歌謡」です。

大ヒットした曲もあれば、ほとんど知られることもなく後に再評価された曲などもあり、知れば知るほど楽しめるジャンルなのですね。

今回の記事では、そんなテクノ歌謡の名曲たちを厳選してお届けします。

「この曲ってテクノ歌謡だったの?」といった発見もあるかもしれませんよ!

80年代テクノ歌謡の魅力~テクノポップの名曲・人気曲(1〜10)

SHADOWS ON THE GROUNDNEW!Yellow Magic Orchestra

大人びたAORやボサノヴァの要素を巧みに取り入れた、洗練されたナンバーです。

一聴すると拍の頭がどこかわからなくなるような「だまし絵」のようなリズム構造が特徴的で、音楽的にも非常に高度な仕掛けが施されていますね。

坂本龍一さんと高橋幸宏さんが共作し、1983年12月に発売されたアルバム『SERVICE』に収録されている本作。

歌詞では、寒々とした11月の景色のなかで見つけた温もりや、光と影のコントラストが繊細に描かれています。

YMO散開直前の成熟した空気感を味わえる名作として、静かな夜に一人でじっくりと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

君に、胸キュン。Yellow Magic Orchestra

YMO「君に、胸キュン。(MUSIC VIDEO・HD Remaster)」OFFICIAL MUSIC VIDEO
君に、胸キュン。Yellow Magic Orchestra

テクノミュージック特有の無機質さを破壊するかのような、当時30代のメンバーがカラフルな服を着て踊る「かわいいおじさんたち」をコンセプトに掲げたMVと、最高に甘酸っぱくキャッチーなメロディで日本の歌謡曲史上にその名を刻む大名曲!

『君に、胸キュン』は1983年にリリースされたイエロー・マジック・オーケストラにとって7枚目となるシングル曲で、カネボウ化粧品のCMソングとしても起用されました。

「胸キュン」というレトロな響き満載の言葉を駆使した見事な歌詞は、メンバーの細野晴臣さんが在籍したグループ、はっぴいえんどの松本隆さんが手掛けたものです。

歌詞やメロディ、サウンドにいたるまでとにかくJ-POPとして隙のないクオリティで、聴いているだけでまさに「胸キュン」なキラーチューンですから、YMOの最大のヒット曲となったのも納得ですよね。

80年代を代表するヒット曲であるのと同時に、テクノ歌謡を知る上で最も重要な名曲の1つと言えるでしょう。

マスNEW!Yellow Magic Orchestra

【HD】MASS(ONE MORE YMO 新宿コマ劇場 1981 Live 2005Remaster)- YMO
マスNEW!Yellow Magic Orchestra

重厚で冷徹なビートと、英語とロシア語が交錯する不思議な響きが耳に残るナンバー。

こちらは1981年3月に発売された名盤『BGM』からのシングルカットとして、同年9月に発売された楽曲です。

それまでのポップで明るいイメージを一新し、ダークで実験的なニュー・ウェイヴ路線へと舵を切った時期を象徴する1曲といえるでしょう。

当時のファンのなかには、この急激な変化に戸惑いつつも、その前衛的な姿勢に魅了されたという方も多かったのではないでしょうか。

ハイスクールララバイイモ欽トリオ

いわゆるテレビ番組の企画から生まれたコミックソングという位置付けであるにもかかわらず、累計で160万枚というミリオンセラーを記録、テクノ歌謡というジャンルをお茶の間にまで浸透させた記念碑的な名曲がこちらの『ハイスクールララバイ』です。

フジテレビ系バラエティ番組『欽ドン!良い子悪い子普通の子』から誕生したユニット、イモ欽トリオのデビュー曲として1981年にリリースされた楽曲で、いかにも80年代といった雰囲気のレトロでチープな電子音で構成されたトラックや名曲『ライディーン』にそっくりなイントロを聴けば分かるように、YMOの細野晴臣さんが作曲と編曲を担当しています。

当時はまだYMO全盛期ながら、細野さんがYMOのセルフパロディとしてこの『ハイスクールララバイ』を作り上げ、はっぴいえんど時代からの盟友である松本隆さんが作詞を手掛けた結果、日本の歌謡史上に残るヒット曲が生まれたというのも何だか示唆的ではありますよね。

テクノ歌謡というジャンルには、国民的なヒット曲が多く含まれていることがよく分かるのではないでしょうか。

過激な淑女NEW!Yellow Magic Orchestra

YMOの作品の中でも、テクノ歌謡の傑作として名高い本作。

実は中森明菜さんへの提供曲として作られたメロディが元になっているという逸話も有名ですね!

松本隆さんが描く、都会の夜に浮かぶミステリアスな女性像が、洗練された電子音と絡み合い、妖艶な魅力を放っています。

1983年7月に発売されたシングルで、映画『A Y.M.O. FILM PROPAGANDA』のサウンドトラックにも収録された1曲です。

機械的なビートと人間味のある歌詞のバランスが絶妙で、80年代のきらびやかな雰囲気に浸りたいときにピッタリのナンバーといえるでしょう。

Romanticが止まらないC-C-B

C-C-Bロマンティックか止まらない
Romanticが止まらないC-C-B

イントロのシンセサイザーが流れたら、思わずテンションが上がってしまう『Romanticが止まらない』は、C-C-Bが1985年にリリースした楽曲で彼らの名を世に知らしめました。

デジタルな音が感じられるシンセサイザーと、歌謡曲ならではのメロディーが絶妙にマッチしています。

ドラマ『毎度おさわがせします』の主題歌に起用されており、テクノ歌謡の魅力を社会に浸透させました。

また、作詞を手掛けているのは『木綿のハンカチーフ』などで有名な松本隆さんで、印象的なフレーズが多くちりばめられた楽曲にもなっていますね。

ジェニーはご機嫌ななめジューシィ・フルーツ

80年代のヒット曲自体がそうであるように、テクノ歌謡の名曲はとにかく曲のタイトルのキャッチーさが抜群ですよね。

こちらの『ジェニーはご機嫌ななめ』も、多くの人が一度は耳にしたことがあるヒット曲ですし、一発で覚えてしまうタイトルを目にしたことくらいはあるでしょう。

1979年に結成された近田春夫さんによる「近田春夫&BEEF」が発展的な解消後に、新たに結成されたジューシィ・フルーツが1980年にリリースしたデビュー曲です。

なんといっても、日本のガールズ・ロックバンドの草分け的な存在である「ガールズ」でギターを担当していた奥野敦子さんによる最高にチャーミングかつ強烈なファルセットで歌われるメロディのインパクトたるや!

繰り返されるチープな電子音はいかにも80年代初頭のテクノポップという雰囲気ですが、ジューシィ・フルーツはあくまでロック・バンドという立ち位置であったからこそ、奥野さん自身によるロックなギター・ソロなども盛り込まれるなど、全体的にはギター主体のサウンドであり、むしろロックとテクノの融合的なテクノ歌謡と言えるかもしれませんね。

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