RAG MusicHouse-Techno
おすすめのハウス・テクノ

80年代テクノ歌謡の魅力~テクノポップの名曲・人気曲

80年代の邦楽シーンを掘り下げていく中で、ディスクガイド本などで「テクノ歌謡」という言葉を目にされた方は多いでしょう。

70年代後半から80年代前半にかけて、YMOを中心とした先鋭的なアーティストたちがテクノの要素を取り入れたサウンドを展開、それらの要素を歌謡曲へと落とし込んで生まれたのが「テクノ歌謡」です。

大ヒットした曲もあれば、ほとんど知られることもなく後に再評価された曲などもあり、知れば知るほど楽しめるジャンルなのですね。

今回の記事では、そんなテクノ歌謡の名曲たちを厳選してお届けします。

「この曲ってテクノ歌謡だったの?」といった発見もあるかもしれませんよ!

80年代テクノ歌謡の魅力~テクノポップの名曲・人気曲(11〜20)

風の谷のナウシカ安田成美

【HD】風の谷のナウシカ – 安田成美
風の谷のナウシカ安田成美

エイプリル・フール時代からの盟友同士、松本隆さんと細野晴臣さんの黄金コンビが生み出した楽曲の数々は、それ自体が日本の歌謡曲の歴史であることはもちろん、テクノ歌謡という観点においても絶対に欠かすことのできない名作を多く含まれています。

女優、安田成美さんのデビュー曲である『風の谷のナウシカ』もまた、松本さんと細野さんによるテクノ歌謡の名曲です。

1984年にリリースされたこちらの楽曲は、1983年に『風の谷のナウシカ』のアニメ映画化が決まった際に行われた、イメージガールのオーディションで安田さんがグランプリを獲得したという経緯から生まれた楽曲であり、実際には映画本編には使われなかったテーマソング的な位置付けの曲なのですね。

細野さんが当時精力的に取り組んでいた、歌謡曲にテクノの実験的かつ先鋭的なエッセンスを盛り込んだ創作活動は、この楽曲でも存分に発揮されております。

安田さんの初々しい歌声は決して達者なわけではありませんが、細野サウンドに妙にマッチして何とも言えない魅力を生み出しているのがおもしろいですよね。

い・け・な・いルージュマジック忌野清志郎 + 坂本龍一

い・け・な・い ルージュマジック / 忌野清志郎 + 坂本龍一 【))STEREO((】
い・け・な・いルージュマジック忌野清志郎 + 坂本龍一

テクノ歌謡という枠内でも人気の高い楽曲ではありますが、さまざまなタブーを打ち破ったという意味でもエポックメイキング的な歴史的名曲と言えるでしょう!

日本のロック史にその名を刻むレジェンド、忌野清志郎さんとYMOの「教授」こと坂本龍一さんのコラボレーションから生まれたこちらの『い・け・な・いルージュマジック』は、資生堂の1982年春のキャンペーンテーマ曲として制作され、資生堂側から仮のタイトル『すてきなルージュマジック』を提示されていたにもかかわらず、清志郎さんと坂本さんの独断で現在のタイトルとなったのだとか。

清志郎さんにとっては実質的なソロ・デビューシングルという位置付けでもあり、1982年にリリースされてオリコンチャートで1位を記録、80年代を代表するヒット曲でもあるのですね。

冒頭で述べたように、テクノ歌謡としての評価も高く、テクノ歌謡を集めたオムニバス・アルバムなどでも大抵収録されているキラーチューンですが、化粧を施した2人がキスを交わす衝撃的なMVも含めて、その自由奔放な精神が後のJ-POPに多大なる影響を与えたことは間違いないでしょう。

Last Pretenderピンクレディー

『ペッパー警部』や『渚のシンドバッド』に『UFO』と、日本の歌謡曲史に残る国民的な大ヒット曲を次々と飛ばしたピンク・レディーは、定期的に再結成を果たしていることもあり、若い世代でもその名を知られた現役最強クラスの女性2人組ユニットですよね。

そんなピンク・レディーにも、実は隠れたテクノ歌謡の名曲があるのですよ。

1981年に通算21枚目のシングル曲としてリリースされた『Last Pretender』は、YMOの高橋幸宏さんが作曲と編曲を担当した楽曲で、ピンク・レディーとしては最初の解散が決定後にリリースされた作品という位置付けです。

いかにもYMO的なテクノポップをピンク・レディーが歌っている、というのが実におもしろい。

ピンク・レディー自体が歌謡曲というフォーマットの中で先鋭的なサウンドを展開しており、実際に彼女たちのサウンドを分析して生まれたのがYMOの初期名曲『テクノポリス』という事実を踏まえれば、この楽曲のとらえ方もまた変わってくるのではないでしょうか。

まりン飯島真理

アニメがお好きな方の中では、飯島真理さんと言えば『超時空要塞マクロス』のリン・ミンメイ役にして数々の挿入歌などを歌ったことで知られている存在ですよね。

そんな飯島さん、実は才能あふれるシンガーソングライターとしてデビューしたアーティストであり、とくに彼女が80年代に残した初期のアルバムは、シティポップなどの観点からも後年大いに再評価されているのですよ。

今回紹介している『まりン』は、あの坂本龍一さんがプロデュースした1983年リリースのデビュー・アルバム『Rosé』に収録された名曲です。

すべての楽曲の作詞と作曲を当時20歳の飯島さんが担当しているというのですから、その早熟な才能には本当に驚かされますね。

教授のプロデュースは彼女の才能をうまく引き出しておりますが、こちらの『まりン』はアルバムの中でも最もテクノ歌謡な要素を持ち合わせており、当時は最先端のシンセサイザーであった「YAMAHA DX-7」を駆使したデジタル・サウンドはあくまで幻想的で柔らかく、メルヘンな音世界の構築として使用されているというのがポイントです。

楽曲単体はもちろん、ぜひアルバムも聴いてみてくださいね!

ひょうきんパラダイスひょうきんディレクターズ

ひょうきんディレクターズ ひょうきんパラダイス
ひょうきんパラダイスひょうきんディレクターズ

1981年より放送され、国民的な大人気となったお笑いバラエティ番組の『オレたちひょうきん族』。

ビートたけしさんや明石家さんまさん、島田紳助さんといったビッグネームがレギュラーを務め、後のお笑い番組に多大なる影響を及ぼしたということは、あえて説明するまでもないことですよね。

そんな『オレたちひょうきん族』を担当していたディレクター達が「ひょうきんディレクターズ」という直球の名義でユニットを結成、楽曲までリリースしてしまったのが、今回紹介している『ひょうきんパラダイス』です。

1982年に7インチ・シングルとしてリリースされ、フジテレビが掲げていた「楽しくなければテレビじゃない」の精神をそのまま反映したような、チープな電子音と素人丸出しな歌唱が良い意味での悪ノリといった雰囲気で、80年代という時代の空気感を濃厚に伝える珍品なのですね。

後にテクノ歌謡を集めたオムニバス・アルバムなどにも収録され、マニアの間では評価の高い楽曲です。

こういった曲を掘り下げて発見する楽しみも、テクノ歌謡というジャンルのおもしろみと言えましょう。

俺は絶対テクニシャンビートたけし

「ビートたけしさんって歌を出していたの?」と知らない方であれば、思わず驚かれるかもしれませんね。

しかもタイトルが『俺は絶対テクニシャン』という強烈すぎるタイトル……たけしさんらしい1981年のデビュー曲です。

詳しく説明すると、たけしさんがビートきよしさんと結成した漫才コンビのツービートとしてのデビューシングルであり、それぞれがソロ曲を歌って7インチ・シングルとしてリリースされたもの。

2018年に、あの石野卓球さんが『』のカバー曲を披露したことからもわかるように、テクノポップ~テクノ歌謡の名曲として評価の高い珍品なのですね。

作詞に来生えつこさん、作曲には遠藤賢司さんという豪華な作家陣が参加しており、とんでもない歌詞を歌というよりはラップ調の語り口で披露するたけしさんがおもしろすぎます。

サウンド自体は完全にテクノ歌謡であって、実際に歌詞にも「テクノ」というワードが飛び交うところにも注目ですよ。

80年代テクノ歌謡の魅力~テクノポップの名曲・人気曲(21〜30)

SHADOWS ON THE GROUNDYellow Magic Orchestra

大人びたAORやボサノヴァの要素を巧みに取り入れた、洗練されたナンバーです。

一聴すると拍の頭がどこかわからなくなるような「だまし絵」のようなリズム構造が特徴的で、音楽的にも非常に高度な仕掛けが施されていますね。

坂本龍一さんと高橋幸宏さんが共作し、1983年12月に発売されたアルバム『SERVICE』に収録されている本作。

歌詞では、寒々とした11月の景色のなかで見つけた温もりや、光と影のコントラストが繊細に描かれています。

YMO散開直前の成熟した空気感を味わえる名作として、静かな夜に一人でじっくりと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。