【2025】洋楽のおすすめインストバンド。海外の人気バンド
皆さんは、インストゥルメンタル主体の楽曲を主にプレイするバンドに対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
何となく興味はあるけどボーカルがない曲を聴く習慣もないし……といった風に先入観で苦手意識を持っている方もいらっしゃるかもしれません。
今回の記事では、そんな方々に向けて海外のおすすめインストバンドを紹介しています。
あえて往年のジャズやプログレッシブロックといったインスト主体のバンドではなく、1990年代以降のポストロックやマスロック、近年のジャズ周辺など新世代のグループなども多数紹介していますから、インストバンドに詳しい方もぜひチェックしてみてくださいね!
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【2025】洋楽のおすすめインストバンド。海外の人気バンド(1〜20)
WaterslideCHON

惜しくも2022年に活動を休止することを発表した、アメリカはカリフォルニア州出身のプログレッシブロック~マスロックバンド、チョン。
バンド名の由来はいわゆる人体を構成する4大元素の頭文字から取ったもので、当時科学番組を流しながら楽器練習をしていた時に冗談半分で決めたのだとか。
当時はまだ10代前半から中盤だったというのも納得の軽いノリで始まったチョンですが、実際にその音を聴いたら多くの人が驚かれることでしょう。
複雑に構成された楽曲展開の中で、突出したテクニックを持つメンバーによる圧巻のプレイが随所に炸裂する強烈なバンドアンサンブルは衝撃的の一言。
いわゆるポリリズムや変拍子といったリズムパターンもふんだんに取り入れており、難解で取っ付きづらい音なのでは……と敬遠する方々もいらっしゃるかもしれませんが、あくまで聴きやすい楽曲として見事に昇華しているというセンスがまた素晴らしいのですね。
そんな彼らはフジロックなどの大型フェスティバルも含めて数回の来日公演も実現させており、日本でもファンの多いバンドです。
リリースされたアルバムは3枚ということで、どの作品もチェックしていただくことをおすすめしたいのですが、あえて1枚を挙げるとすれば格段に音楽性の幅を広げた2017年のセカンドアルバム『Homey』辺りでしょうか。
サックス奏者兼シンガーソングライターであり、自らの音楽性を「トラップハウスジャズ」と名付けるマセーゴさんをゲストボーカリストとして迎えるなど、チョン独自のセンスが味わえる名盤ですよ!
AresCovet

皆さんはマスロック、と呼ばれる音楽ジャンルをご存じでしょうか。
その起源は諸説あってここでは述べませんが、ポストロックやポストハードコアといったジャンルとも緊密な関係性を持ちながら、複雑なリズムパターンと緻密なギターフレーズ、不協和音にノイズなども取り込んだサウンドは多くのアーティストたちにインスピレーションを与えており、マスロック的な方法論を用いてメジャーに進出した日本のバンドも存在するほどには影響力のあるジャンルなのですね。
そんなマスロックもさまざまなスタイルがあるのですが、本稿で紹介するアメリカ出身のトリオであるコヴェットは、いわゆるタッピングと呼ばれるギターの手法を自在に駆使するテクニカルかつ個性的な女性ギタリスト、イヴェット・ヤングさんを中心とするバンドです。
もともとソロで活動していたイヴェトさんが現在のメンバーを集めてバンドとなったという経緯があり、2011年にはあのポリフィアとの来日公演も実現させています。
2020年のアルバム『Technicolor』ではイヴェットさんのメロディックなヴォーカルを取り入れた楽曲も披露されていますが、基本的には3人の高度な演奏技術に裏打ちされたバンドアンサンブルで魅せるプログレッシブなマスロックを軸としたインストゥルメンタルサウンドが特徴であり、それでいてとっつきにくいということはなく聴きやすいサウンドへと昇華しているところが一番のポイントですね。
マスロックに興味はあるけど敷居が高そう、といったイメージをお持ちの方はコヴェットの作品をチェックしてみてください!
August 10Khruangbin

タイや東南アジア、中近東といった国の音楽に魅了され、独自のエキゾチックなインストゥルメンタル主体のファンク~ソウルサウンドを鳴らして多くの音楽マニアをうならせるテキサス出身の魅惑的なトリオ、クルアンビン。
日本人にとってはなんとも不思議な語感を持つバンド名は、タイ語で「空飛ぶエンジン/飛行機」を意味する言葉だそうで、美貌のベーシストにして紅一点のメンバーであるローラ・リーさんが命名したもの。
あのエレクトロニックミュージック界の大御所、ボノボことサイモン・グリーンさんに見いだされた3人は人気のコンピレーションシリーズ「Late Night Tales」を手掛けるNight Time Storiesというインディーズレーベルと契約を果たし、同コンピレーションに収録された楽曲『Calf Born in Winter』も大いに注目を集めました。
2015年にはタイの音楽に影響を受けたデビューアルバム『The Universe Smiles Upon You』をリリース、2018年にはスペインや中近東の音楽にインスパイアされたというセカンドアルバム『Con Todo El Mundo』を発表して絶賛を浴びています。
日本でクルアンビンの名前が知られるようになったのもこの時期で、2019年の3月には待望の初来日を果たしてチケットは即完売、同年の夏にはフジロックにも出演するなど一気に知名度も急上昇しましたね。
そんなクルアンビンは2020年にほとんどの楽曲にボーカルを取り入れた意欲作『Mordechai』をリリースするなど音楽性の幅を広げており、さらなる進化を遂げています。
聴いているだけでここではないどこかに連れて行ってくれるような、魅惑的なクルアンビン独自の音世界はぜひ一度は体験していただきたいです!
Your Hand In MineExplosions in the sky

ポストロックというジャンルの中で、インストゥルメンタルという形式で静と動を巧みに操り、轟音ギターが鳴り響くバンドアンサンブルを駆使した劇的な楽曲展開は、1つのスタイルとして定着しています。
モグワイなどのオリジネイターはもちろん、ジャンルを深掘りしていくとバンドそれぞれの個性を感じさせる轟音ポストロックが多く存在しているのですが、本稿で紹介しているエクスプロージョン・イン・ザ・スカイは特に人気の高いバンドとして知られているのですね。
1999年にアメリカはテキサス州にて結成された4人組で、ギターにベース、ドラムといったオーソドックスなロックバンドらしい編成ながら、緻密なバンドアンサンブルと巧みな楽曲構成力が生み出す独創的な楽曲の素晴らしさは高く評価されており、今や20年以上のキャリアを持つ彼らの音楽性は多くのバンドやアーティストに影響を与えています。
鮮烈なライブパフォーマンスにも定評があり、ここ日本においても単独はもちろんフジロックなどの大きなステージでも語り草となるようなライブを披露しているバンドですから、作品を気に入った方はぜひ彼らのライブに足を運んでみてください!
Victory DanceEzra Collective

2020年代の今、イギリスの新世代ジャズシーンにおいて最も注目集めているグループの1つが、ロンドンを拠点とする5人組のエズラ・コレクティヴです。
ドラムとベースを担うコレオソ兄弟を中心として2012年に結成された彼らは「トゥモローズ・ウォリアーズ」と呼ばれる音楽家育成機関の中で出会ったメンバーで構成されており、英国ジャズシーンの鍵を握るアーティストとしても知られている鍵盤奏者のジョー・アーモン・ジョーンズが在籍していることでも知られているバンドなのですね。
2019年には待望のデビューアルバム『You Can’t Steal My Joy』をリリース、ジャズやジャズファンク、アフロビートにレゲエやラテン音楽、果てはヒップホップに至るまでさまざまなジャンルをシームレスにつなぐバンドアンサンブルで魅せる楽曲群の素晴らしさで高い評価を得ています。
2022年の11月にはセカンドアルバム『Where I’m Meant To Be』を発表、ジャズに詳しい方であればアルバムのジャケットがセロニアス・モンクさんの名盤『アンダーグラウンド』をモチーフとしたものだと気付いて思わずにやりとしてしまうことでしょう。
そんな遊び心もクールな最新作は、前作と同じく古今東西の音楽を見事なアンサンブルとソングライティングで昇華したハイブリッドなサウンドとなっており、ザンビア共和国のラッパーであるサンパ・ザ・グレイトさんがフィーチャーされた1曲目『Life Goes On』の格好良さだけでもうノックアウト必至です!
情報量も多く豊潤な音楽性ながら、決して難解ではなく音楽の純粋な楽しさを味わえるグループ、エズラ・コレクティヴにぜひ注目してみてください。
Physical EducationANIMALS AS LEADERS

インストゥルメンタル主体のプログレッシブなメタルサウンドを鳴らすバンドの中でも、突出したテクニックでシーンのトップを走り続けているアニマルズ・アズ・リーダーズ。
8弦ギターを操る新世代のギタリスト、トーシン・アバシさんを中心として2007年に結成されたトリオ編成のバンドで、前述したようにプログレッシブメタルを軸としながらも、ジャズやアンビエントな音楽性など幅広いアプローチで繰り出される楽曲のクオリティの高さはとてつもないものがあるのですね。
特にアバシさんによる達人を通りこして変態クラスの超絶プレイの数々は、ぜひ動画などでチェックしていただきたいところ。
プログレッシブロックやフュージョンなど、テクニカルなプレイが要求されるジャンルを主に聴いている方であっても、彼のギタープレイには間違いなく衝撃を受けることでしょう。
そんな彼らは2022年の時点で5枚のアルバムをリリースしており、ビルボードチャート50位以内にランクインするなどインストゥルメンタルバンドというスタイルでありながらも商業的な成功を収めている、というのもすごいですよね。
どのアルバムから聴いていただいても問題ないのですが、ビルボードチャート初登場23位をマークした2014年リリースのサードアルバム『The Joy of Motion』辺りから手に取ってみてはいかがでしょうか。