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【2025】洋楽のおすすめインストバンド。海外の人気バンド

皆さんは、インストゥルメンタル主体の楽曲を主にプレイするバンドに対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか。

何となく興味はあるけどボーカルがない曲を聴く習慣もないし……といった風に先入観で苦手意識を持っている方もいらっしゃるかもしれません。

今回の記事では、そんな方々に向けて海外のおすすめインストバンドを紹介しています。

あえて往年のジャズやプログレッシブロックといったインスト主体のバンドではなく、1990年代以降のポストロックやマスロック、近年のジャズ周辺など新世代のグループなども多数紹介していますから、インストバンドに詳しい方もぜひチェックしてみてくださいね!

【2025】洋楽のおすすめインストバンド。海外の人気バンド(1〜20)

MirageGlass Beams

Glass Beams – ‘Mirage’ (Live)
MirageGlass Beams

オーストラリアのミステリアスな音楽プロジェクト、グラス・ビームス。

2020年にデビューEP『Mirage』をリリースし、宇宙的な楽器や東洋の音階、クラウトロックに影響を受けたポリリズムを取り入れた4曲を収録しています。

プロジェクトの創設者であるラジャン・シルバさんは、インド生まれの父を持ち、その文化的ルーツからインスピレーションを得ています。

『Mirage』は、ジャズやサイケデリックの要素を含んだ魅惑的な作品で、DJプロデューサーのジャイダ・Gさんなどから注目を集めました。

フジロック2024での参戦も決まり、今後日本でも確実に知名度を上げるであろうグラス・ビームズは今のうちからチェックしておくべきですよ!

HopoponoGoGo Penguin

GoGo Penguin – Hopopono (Official Video) [Gondwana Records]
HopoponoGoGo Penguin

ゴーゴー・ペンギンというバンドが、と言われたらとてもキュートな名前に思わず微笑ましくなってしまう人は多いかもしれませんね。

可愛らしいバンド名とは裏腹に、ゴーゴー・ペンギンはピアノとベースにドラムスという伝統的なピアノトリオ編成でありながらも、従来のジャズにとらわれない先鋭的かつ洗練されたハイブリッドなサウンドでシーンをリードするグループです。

イギリスはマンチェスターにて2009年にピアニストのクリス・アイリングワースさんを中心として結成され、地元のクラブを拠点としてライブ活動を開始した彼らはアンダーグラウンドシーンで評判を呼び、2012年にはインディーズレーベルよりデビューアルバム『Fanfares』をリリース。

同年にはアシッドジャズをけん引した存在であり、イギリスで最も知名度の高いDJの1人であるジャイルス・ピーターソンさんの目に留まって知名度が急上昇しました。

2016年のサードアルバム『Man Made Object』からは名門ブルーノートより作品を発表し続けている彼らの特徴は、先述したように往年のジャズだけではなくクラシックや現代音楽、テクノミュージックにポストロックなどの影響も大いに感じさせるサウンドでクールに踊れる独自の音楽性を持ち合わせています。

進化し続けるピアノトリオを聴いてみたい、という方にも大推薦のバンドですよ!

StormGodspeed You! Black Emperor

カナダが誇る至宝、ポストロックとされるジャンルの代表的なグループの1つでもあるゴッドスピード・ユー!・ブラック・エンペラーは、1994年にカナダはモントリオールで結成された大所帯のバンドです。

もともとは2人のメンバーによって始まった彼らは、地元モントリオールのミュージシャンたちを集めて人数を増やし、2022年の現時点では映像を担当するメンバーも含めて10人のパーマネントな編成となっているようですね。

そんな彼らの音楽性はギターやベースにドラムといったオーソドックスなバンド編成にチェロやバイオリンなどが加わって、悲壮感の漂う暗く重い長尺曲を時に不協和音やノイズも入り乱れながら、ドラマチックに展開するといったものが基本的なスタイルです。

1曲1曲がまるでオーケストラの組曲のような構造を持ち合わせており、20分をこえる楽曲もざらにあるということで、ポストロックをある程度聴いていても正直言えばとっつきにくいと感じている人も少なからずいます。

とはいえバンドとしての姿勢もアンチ商業主義でメディアへの露出を嫌っているにもかかわらず、彼らのリリースする作品は多くのメディアや音楽ファンに絶賛されているのは、特異な音楽性と鮮烈なライブパフォーマンスにあるのですね。

彼らの音楽を聴くことはそれだけで一つの貴重な音楽体験ですから、腰を据えて向き合うことをおすすめします。

まずは名盤の誉れ高い2000年リリースのセカンドアルバム『Lift Your Skinny Fists Like Antennas to Heaven』辺りから、ぜひ!

DjedTortoise

1990年代に発展したロックのその先、いわゆるポストロックと呼ばれるグループの中でも最も重要な存在として2020年代の現在も多くのアーティストたちに影響を与え続けているのが、シカゴ出身のトータスです。

ハードコアやジャズなどさまざまなバックグラウンドを持つ多才なミュージシャンたちによる卓越した演奏技術とバンドアンサンブルはもちろん、1990年代当時にハードディスクによるレコ―ディングを用いてパソコン上で録音した音源を編集していくという革新的な手法などが注目を集め、彼らが拠点とするシカゴのアーティストやバンドが「シカゴ音響派」と呼ばれるなど、シーンの顔役としても知られていますね。

そんなトータスの音楽を一口で表現することは非常に困難であり、ジャズにプログレにパンク、ヒップホップにいたるまであらゆる分野を行き来しつつ、作品によってはテープ録音などのアナログ的な手法に回帰するなど、独自のサウンドを模索し続けている彼らは、言葉通り常にプログレッシブな、革新的なスタイルのグループであると言えましょう。

ポストロックという概念を知らしめた1996年の傑作『Millions Now Living Will Never Die』やさらに進化した1998年の『TNT』といった代表的なアルバムから入るのはもちろんよいですが、聴きやすさという意味で生のバンドアンサンブルに比重を置いた2001年の『Standards』や、メロディアスな作風の2004年リリース作『It’s All Around You』辺りからチェックしてみるのも悪くない選択ですよ!

Mogwai Fear SatanMogwai

ポストロックと一口に言ってもそのスタイルはさまざまなのですが、トータスに代表されるシカゴ音響派とはまた違う、静と動のダイナミズムを駆使したギターの轟音で包み込むようなドラマチックな音楽性、というイメージが最初に来る方は多いのではないでしょうか。

そんな轟音ギターインストで世に衝撃を与えたバンドが、スコットランド出身のモグワイです。

2022年にフジロックへと出演、22年ぶりにレッドマーキーの舞台へと立って素晴らしいライブパフォーマンスで観客を魅了したことは記憶に新しいですよね。

そんなモグワイは1995年に当時10代だったメンバーも含む非常に若いバンドとして結成され、自らが主宰するレーベルにてシングルをリリースしてデビューします。

その後地元グラスゴーのレーベル「ケミカル・アンダーグラウンド」と契約を果たし、1997年に衝撃的なファーストアルバム『Mogwai Young Team』にて本格的なデビューを果たしました。

ハードコア由来のアグレッシブなサウンドとはっとするような美しいメロディが融合し、耳をつんざくようなギターの轟音で音楽ファンはもちろん多くのミュージシャンたちが圧倒させられたのです。

一つの典型的なポストロックのスタイルを作り上げた彼らは、その後は一定の音楽ジャンルに固執することはなく、トレードマークの轟音ギターを抑えた作風であったり、ボーカルを取り入れた楽曲などにも挑戦しつつ、バンドとしての核は失わずに現在も孤高の立ち位置で活躍し続けているのですね。

個人的にはやはり初期の作品から、リリース順に聴いていただくことをおすすめします!

Dead Between The WallsPELICAN

Pelican – “Dead Between The Walls” OFFICIAL VIDEO
Dead Between The WallsPELICAN

ロシアン・サークルズと並んでアメリカのアンダーグラウンドシーンにおいてポストメタルと呼ばれるジャンルの先駆的な存在であり、すさまじい轟音と時に10分をこえるドラマチックな長尺曲も多い大作で知られるシカゴのバンド、ペリカン。

ヘビーメタルの中でもドゥームメタルやスラッジメタルと呼ばれるジャンルの要素を内包しながらも、彼らの鳴らす轟音はモグワイやモノといったポストロックとの近似性も感じ取れ、同時にどのジャンルとも違うペリカンならではの轟音的交響曲の如き音世界に魅せられた音楽ファンは多くいるのですね。

2001年に結成された彼らは。

ポストメタルシーンにおいて最も重要なバンドの1つであるアイシスのメンバーが創設した伝説的なレーベル「Hydra Head Records」と契約して2003年にはデビュー作となった『Australasia』をリリース。

日本盤もリリースされ、その強烈なギターの轟音と短編の映画を見ているような物語性を持つ楽曲構成に、熱心な音楽リスナーは大いに衝撃を受けたのです。

続く2005年リリースのセカンドアルバム『The Fire in Our Throats Will Beckon the Thaw』は個人的には一番最初に手に取ってほしいペリカンのアルバムで、地元シカゴの四季を表現したという全7曲の叙情性と轟音は本当に素晴らしく、あまりこの手のジャンルを聴いたことがない方であればインストゥルメンタルバンドの概念が変わるかもしれませんよ。

定期的な来日もこなしているバンドですから、音源が気に入った方はぜひ強烈なパフォーマンスで魅せてくれる彼らのライブもチェックしましょう!