アフリカ発祥の民族楽器まとめ
アフリカの楽器というと、あなたはどれくらいご存じでしょうか?
民族楽器としてポピュラーなアサラトやカリンバをはじめ、手で直接叩くパーカッションとして人気のジャンベもアフリカ発祥なんですよね。
しかし、アフリカにはもっともっとたくさんの民族楽器が根付いています。
この記事では先に挙げたような比較的知られている楽器はもちろん、日本ではあまり見かけない楽器まで、アフリカ発祥の民族楽器を一挙に紹介していきますね。
エキゾチックな雰囲気の音楽が好きな方はもちろん、ご自身で民族楽器を演奏してみたい方もぜひご覧ください。
アフリカ発祥の民族楽器まとめ(1〜10)
カシシ

カシシは、アフリカで演奏されるマラカスのように手に持ち振ることで演奏する打楽器です。
つりがね型のカゴ状の本体に大粒のビーズやマメが入っていて、固い底に中のビーズやマメを打ちつけて音を出します。
底はひょうたんでできています。
この硬い底のおかげで、振る時の楽器の方向を変えることで、「シャカシャカ」だけじゃなく「カッ」など音色を変えることもできます。
この特徴は他のシェイカー型楽器にはめずらしい特徴です。
また、両手に2つ持ち演奏することもあります。
シェケレ

シェケレは、西アフリカのヨルバ族の伝統的な打楽器です。
マリ共和国やガーナ、ケニアなど多くのアフリカの国で使用されます。
楽器は大きな中の空いたのひょうたんの周りに種や豆、ビーズや貝を通した網を編み張られています。
底をたたき低音を出せるほか、シェイカーとしても演奏できるなど、複数の演奏方法がある楽器です。
また、楽器底面と上部を弾きながら演奏することで、底面の低音とシェイカーの音色を同時に出すこともできます。
コラ

コラは西アフリカが発祥のリュート型の弦楽器で、マリやネガル、ガンビアなどをはじめ、西アフリカで300年以上に渡って受け継がれてきた民族楽器です。
ハープやギターの原型とも言われています。
長いネックと直径40-50cm程度の丸いヒョウタンを半分に割った胴に21本の弦が貼られています。
ひょうたんの断面は動物皮がひょうで止めて張られ、弦は釣り糸などのナイロン製のものが使用されます。
コラを演奏するのは西アフリカの世襲制の職業音楽家「グリオ」と呼ばれる人々で、昔は一般人が触れることも許されず、今でも西アフリカの一般の人々がグリオの楽器に手を出すことは少ないそうです。
アフリカ発祥の民族楽器まとめ(11〜20)
パンロゴ

パンロゴは、西アフリカ、ガーナのガ族に伝わる民族打楽器です。
コンガの原型とも言われ、コンガと同様、楽器を地面に置いて立って演奏します。
木に穴を空けたの胴に、アンテローブの皮をひもとくいでとめています。
打面はヤギやヒツジの皮が使用されており、くいをハンマーで打ちチューニングします。
深みのある音色が特徴で、たたき方によって多くのリズムや音色が出せます。
一つひとつの楽器にアディンクラのシンボルが彫られています。
サカラ

サカラは、アフリカ・ナイジェリア北部のハウサ族が使用する片面太鼓の打楽器です。
タンバリンや沖縄の打楽器のバーランクのような大きさでアフリカの太鼓型の打楽器の中では比較的小さめです。
手に持って片手の指で打つ面を抑えることで音色を変え、もう片方の手のバチでたたきます。
フレームは焼き粘土で作られ、ドーナツ状になっています。
楽器本体の周りに間隔を置いて配置されたクサビは、皮の張りを調整するために使用されます。
ボロン

ボロンは、マリやギニアなどの西アフリカで演奏されるハープ型の弦楽器です。
胴はひょうたんで、上部に毛の付いたままの獣皮が張られています。
この胴の部分に座って演奏します。
ネック部分である木の棒には3本の弦が張られ、ネックの先端には金属製の「ジャラジャラ」を付けることもあります。
胴に穴が空いており、胴をたたくことで打楽器としても使用でき、弦楽器と打楽器が一体になっています。
ハープ部分の音程は低めで、ボンボンという音色が特徴です。
アドゥング

アドゥングはウガンダ北西部のアルル人の弦楽器です。
主に7本から10本以上の弦を持つ大きさの弓型です。
様々な大きさのものがあり、一般的な弦楽器と同様、大きくなるにつれて音程は低くなります。
ベース音をひく大型のものは楽器の上に座り、小型のものはストラップでつるしたり膝の上に載せて演奏します。
有名な演奏家にはウガンダのミュージシャン、ジェームス・マクブヤさんやアメリカのアーティスト、クリスタル・ブライトさんなどがいらっしゃいます。