もしもあなたがa-haというグループ名を知らなかったとしても、ポップ史に残る名曲中の名曲『Take On Me』をおそらく一度は耳にしたことがあるはずです。
とはいえ、a-haの曲は『Take On Me』しか知らないんだよな……という方もいるかもしれません。
そこで今回の記事では、2022年の5月に日本でドキュメンタリー映画『a-ha THE MOVIE』が限定公開されたことも話題のノルウェーが生んだ世界的なシンセポップ・グループ、a-haが世に送り出した名曲の数々を一挙ご紹介します。
2020年代の今、トレンドとなっている80年代シンセポップを知るという意味でも要チェックな記事となっていますよ!
世界を魅了したシンセポップ~a-haの名曲・人気曲(1〜10)
Take On Mea-ha

まさにa-haの代名詞とも言える最強のキラーチューンにして、80年代を代表するシンセポップの大名曲『Take On Me』!
あまりにもキャッチーなイントロのシンセのフレーズ、モートン・ハルケットさんによるエレガントなハイトーン・ボーカルが際立つ最高のメロディ……どれだけの時が過ぎても、この楽曲の持つ魔法のようなキラキラ具合とポップネスは聴いているだけで胸キュン必至ですよね。
実はこの曲、プロデューサーのトニー・マンスフィールドさんによるアレンジが施されて1984年にリリースされた時点ではほとんど売れず、翌年にアラン・ターニーさんが新たに楽曲をアレンジしたバージョンを発表、それでも最初は売れなかったのですが、ロトスコープと呼ばれるアニメーション技術を駆使したMVが制作されて注目を集め、改めてアメリカでリリースされてチャート1位を獲得したという経緯があるのですね。
さらに付け加えると、メンバーのポール・ワークターさんとマグネ・フルホルメンさんが以前在籍していたバンドのブリッジズ時代から存在した曲でもあるのです。
その時点では『Miss Eerie』というタイトルで、サウンド自体は全く別物ながら例のフレーズもしっかり聴くことができますからぜひチェックしてみてください!
Train Of Thoughta-ha

1985年にリリースされた『Train of Thought』は、A-haの4枚目となるシングル曲です。
世界で50万枚を売り上げたヒット曲なので、聴いたことのある方も多いはずです。
冒頭にはタイトルにちなんで電車の走行音が入っています。
しかし、この曲が電車の曲という訳ではないんですよ。
『Train of Thought』は、思考の連結という意味。
曲の内容は、かなり哲学的なものに仕上がっています。
つまり冒頭の走行音は遊び心だったんですね。
Touchya-ha

『Touchy』はa-haの3枚目のアルバム『Stay on these Roads』からリリースされた3枚目のシングル曲。
ポップな曲調の多いa-haの曲の中でも、とくに明るい雰囲気に仕上がっています。
曲中で何度も出てくるタッチとは、触るという意味のtouchではなく、感動的という意味のTouchyです。
MVもいつになく明るい雰囲気で、メンバーがビーチで楽しそうにはしゃぐ様子にほっこりさせられますよ。
The Sun Always Shines on T.V.a-ha

『シャイン・オン・TV』という邦題でも知られているこちらの『The Sun Always Shines on T.V.』は『Take On Me』の次にリリースされたシングル曲で、イギリスや日本でチャート1位を獲得した初期a-haを代表曲の1つと言える人気のナンバーです。
重厚なピアノの伴奏と美声が際立つバラード風の始まりから、16ビートのダンサンブルなリズムと魅惑的なシンセ、ロック色の強いギターがうなりを上げる派手なサウンドへと展開していく様が「THE 80’S」といった雰囲気で最高ですね。
興味深いことに、アイルランドが生んだ英雄にして世界的な知名度を誇るロック・バンドのU2が2000年にリリースした名曲『Beautiful Day』は、こちらの『The Sun Always Shines on T.V.』に影響を受けて作られたのだそうです。
そういった逸話を踏まえて、お互いの曲を聴き比べてみるのもおもしろいかもしれません!
Hunting High And Lowa-ha

『Take On Me』をはじめとする大ヒット曲を多数収録した、1985年リリースの記念すべきデビュー・アルバムにして世界中で1,000万枚以上を売り上げた名盤『Hunting High and Low』の表題曲です!
1986年にアルバムからの最後のシングル・カットとしてリリースされてヨーロッパを中心としてヒットを記録、a-haの代表曲の1つとして高い人気を誇る楽曲です。
『Take on me』しか知らない方であれば、上品なストリングスといかにも欧州的なムードが支配する、ストレートな愛情を歌い上げた叙情的で美しいミディアム・バラードのこちらの『Hunting High and Low』を聴いて少し驚かれるのではないでしょうか。
もちろんシンセポップのパイオニア的な側面もありますが、彼らの本質は優れたソングライティングとヨーロッパらしいメロディの美しさにあるということは、こういった王道のバラードを聴けば理解できるはず。
哀愁を帯びたメロディは実に日本人好みではありますが、アメリカでこの曲がシングルとして売れなかったというのは、あまりにもヨーロッパ的だったからなのでしょうか……。
Stay On These Roadsa-ha

『Stay on these Roads』は、1988年にリリースされた3枚目のアルバムのタイトル。
そしてこのアルバムのリードシングルの曲名。
a-haのメンバーたちがバイクで疾走するMVは、印象に残っている方も多いはずです。
この曲の魅力はなんといっても、切ない歌詞。
その内容は、老いた者との別れを惜しみつつも、また会えることを信じているというものです。
モートン・ハルケットさんの歌声も相まって、心にしみますね。
Shapes That Go Togethera-ha

『Shapes That Go Together』はa-haが1994年のリレハンメルパラリンピックのために書き下ろした楽曲。
活動休止前にリリースされたシングルとして、ファンの間では思い出深い方も多いですよね。
その一方でアルバムに収録されなかったので、幻の曲とも呼ばれており、存在を知らない方もいるかもしれません。
ちなみにこの年の国際身体障害者スポーツ大会では、a-haの出身国ノルウェーが最多のメダルを獲得したんですよ。
テンションをあげてくれるような一曲なので、気になる方はぜひチェックしてみてください。