【吹奏楽部のための】コントラバス・パートの魅力と取り組んでおきたい基礎練習
「コントラバスは楽しい!
低い音でみんなを支えているのが大好きだ!」
吹奏楽部のコントラバスパートを教えているといろいろな声を聞くことが多くあります。
定期演奏会やコンクールに向けて一生懸命練習に打ち込んだことは、今後の大きな財産となり宝物になると思います。
コンクールは結果も大切ですが、それまでの過程があってこそ大きく成長します。
何か一つのイベントが終わってひと段落。
世代交代をして学年が上がる前に、これからの時期に何をすれば良いか、吹奏楽部でコントラバスを弾く上でどのように練習に取り組めば良いかをまとめてみました。
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基礎を見直そう!
音色と音量を決めるために大切な3つのこと
- 弓は弦のどこを弾くか(指板寄り〜駒寄り)
- 弓にどのくらいの圧力をかけるか
- 弓はどのくらいの量を使うか(弓のスピード)
各弦を全弓で弾いたら二分音符や四分音符でも弾いてみましょう!
自分の弾いている姿を自分で確認するのは難しいので、廊下の鏡や教室の窓に映る自分の弾いている姿を見ながら練習することもオススメです。
鏡に映る自分の弾き方を見て、自分自身にアドバイスをするイメージで、パートに仲間がいる時はお互いが向かい合ってボウイング練習をするとよいでしょう。
左手のはなし
コントラバスの太い弦を押さえる時に、左手の形を作ることはよい音程を作る上でとても大切です。
個人練習の時間、基礎合奏の時間、パート練習や合奏の時間など、どのような場面でも安定した左手の形を作れるように心がけていきましょう。
指番号の覚え方
コントラバスの指番号は
- 人差し指…1
- 中指…2
- 薬指…3
- 小指…4
となっていますが、薬指は小指の補助なので実際に使うのは「1、2、4」の指です。
(G線のオクターヴ上のGあたりからは3を使用します。
)
その指番号の覚え方ですが
- 1の指は1本で押さえる指
- 2の指は2本で押さえる指
- 4の指は4本で押さえる指
と、覚えてみてください。
1と2、2と4の幅がそれぞれ半音、1と4の幅は全音となります。
コントラバスはギターのようにフレットがないので、この各指の形、幅をキープしたまま音程を取ることで自分の左手がフレット代わりとなり、正しい音程を取ることができます。
はじめは左手の形をキープすることが難しく、押さえておくべき指が離れてしまったり、力が弱いために弦を押さえている指に他の指が寄ってしまったりすることがあります。
太い弦を押さえるのは大変ですが、ゆっくりと音階練習(スケール)をして、弦を押さえる感覚に慣れていきましょう。
弦を押さえていて、指や手首が痛いと感じたら無理をせず休ませましょう
1の指だけで押さえている場合や、ネックをギュッと握って押さえているような演奏法を見かけることもあります。
慣れないうちはネックを握っていた方が単音ごとの音程は取れるかもしれませんが、この奏法では速い動きができません。
跳躍する音程を取ることも難しくなります。
左手の形や指番号は無駄を減らし効率よく演奏をするために考えられたものですので、はじめは音程の幅を覚えるのも難しいですが、根気よく練習を続け徐々に慣れていきましょう。
全調スケール(音階)に挑戦しよう
基礎合奏で取り組んでいる調以外にも、全ての調のスケールにチャレンジしてみましょう。
コントラバスは音程が取りにくい楽器ですが、音程感覚を養うためにも日々の音階練習はとても大切です。
コントラバスにはギターのようなフレットがないので、「自分の耳と指の形・感覚」で音程をとっていきます。
指板のところにシールや鉛筆で書いてある印はあくまで「目安」です。
新入部員が入ってくる頃までに全調スケールをマスターして、4月からは一緒に1つずつ練習していくとよいでしょう。
練習テンポ目安 ♩=60~自由に
全弓、二分音符、四分音符、八分音符など創意工夫してみましょう!
まずは長調(dur)から、その後に短調(moll)を練習してみるとよいでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
「吹奏楽部でコントラバスを弾いているけど、なかなか教えてもらえる機会がない。
パートに自分しかいなくて何をすれば良いのかわからない」というみなさんに取り組んでいってほしい内容をまとめたものです。
この記事を読んでみてもっとうまくなりたい!
と思った人はぜひ、吹奏楽のコントラバスのために書かれた教則本を手にしてみてください。
最近は、レッスンDVDや教則本なども多く売られており、たくさんの情報を得ることができるようになってきました
吹奏楽でコントラバスは必要不可欠な楽器です。
でも唯一の弦楽器として教える人が身近にいないなどまだまだ厳しい条件下の元にあるのが事実です。
コンクールが終わってから、そして新入生が来る前に、あらためて自分自信を見つめ直し、弱点を克服していってください。
そして、コントラバスを弾く技術はもちろん、知識、練習方法をコントラバスパートの良き伝統として次の世代に伝えていってください。
いずれ新入部員もやってきます。
先輩として何を伝え、どう教えるか。
パートの良き伝統として伝えていくべきことは何なのか。
悩んだ時、道に迷った時に地図を開くようなイメージでまた読んでいただけたら嬉しいです。
ライタープロフィール
コントラバス奏者
井口信之輔
千葉県出身。
市川西高等学校、洗足学園音楽大学卒業。
卒業後は、フリーランスのコントラバス奏者として活動をはじめる。
吹奏楽指導者としての一面も併せ持ち「弦楽器奏者の視点から見たバンド指導」をテーマに関東圏内にある多くの中学・高校の吹奏楽部で講師を務める。
その他、アマチュアオーケストラのトレーナー、音楽教室の講師なども務めている。
現在、昭和音楽大学合奏研究員、ルロット・オーケストラ、ブラス・エクシード・トウキョウメンバー。
これまでコントラバスを黒木岩寿 菅野明彦 寺田和正各氏に師事。
指揮法を川本統脩氏に師事。
趣味は釣り、車、アロマテラピー。
(公社)日本アロマ環境協会認定 アロマテラピーアドバイザーの資格を持つ、自称アロマ系バス弾き。
著者の記事
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