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ジャケットのアートワークが有名なアルバム

ジャケットのアートワークが有名なアルバム
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ジャケットのアートワークが有名なアルバム

ジャケットのアートワークが有名なアルバムと聞くと、あなたはどんなジャケットを思い浮かべますか?

水中を泳ぐ赤ちゃんの写真やバナナのイラスト、メンバーが横断歩道を渡っている写真など、さまざまだと思います。

この記事では、そうしたどこかで目にしたことがあるジャケットの名盤を一挙に紹介していきますね!

中には「曲は聴いたことないけれど、ジャケットのデザインには見覚えがある」という作品もあるかもしれません。

それではさっそく見ていきましょう!

ジャケットのアートワークが有名なアルバム(1〜10)

Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club BandThe Beatles

世界で最も有名なロック・バンド、ビートルズのアルバム・ジャケットはどの作品も有名なものばかりで、数え切れないほどにパロディ化されるなど、さまざまなカルチャーに影響を及ぼしています。

その中でも、今回はアルバム・ジャケットの傑作というだけではなく、1つの芸術作品として成立するほどの完成度を誇る『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』のアートワークを紹介しましょう。

ビートルズのメンバーであるポール・マッカートニーさんが着想、イギリス出身のポップ・アーティストのピーター・ブレイクさんとその奥さまであるジャン・ハワースさんが最終デザインを手掛けたというアートワークは、3,000ポンドという現代における5万ポンド以上の制作費用が費やされ、結果的に作品も含めて歴史に残る傑作となったのです。

作品自体が「架空のバンドのショー」というコンセプチュアルなもので、サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドに扮したビートルズと、同時代の著名な文化人や歴史上の重要人物が並ぶジャケットはまさに作品とばっちりリンクしています。

60年代カルチャーの結晶とも言うべき傑作アートワークに起用された人物が誰なのか、興味を持った方はぜひ調べてみてくださいね!

In the Court of the Crimson KingKing Crimson

King Crimson – 21st Century Schizoid Man (Including “Mirrors”)
In the Court of the Crimson KingKing Crimson

一度目にしたら忘れられないインパクトを持ったアルバム・ジャケットと言えば、キング・クリムゾンのデビュー作にして英国プログレッシブ・ロック永遠の名盤『In The Court Of The Crimson King』でしょう!

『クリムゾン・キングの宮殿』の邦題でも知られる本作は1969年にリリースされ、専任の作詞家による神秘的かつ抽象的な歌詞、卓越したテクニックを持ったミュージシャンたちによる先鋭的かつスリリングなバンド・アンサンブルから繰り出される楽曲の数々は、後続のバンドたちに多大なる影響を及ぼしました。

そんな本作の強烈過ぎるアートワークを手掛けたのは、名門チェルシー・アート・カレッジ出身のバリー・ゴッドバーさん。

残念ながら、アルバムのリリース直後の1970年2月にバリーさんは急死してしまうのですが、極限にまで追い込まれた人間の断末魔の叫びのようなイラストの衝撃は、作品の内容とともにロックの歴史における伝説となりました。

DookieGreen Day

永遠のポップパンク・アルバムの金字塔にして、世界中で2,000万枚以上を売り上げたグリーン・デイの通算3枚目にしてメジャー・デビュー作『Dookie』は、ここ日本においてはメロコア・ブームを巻き起こした作品でもあり、多くのバンド・キッズたちに楽器を持たせるきっかけを作ったアルバムでもありますね。

『バスケット・ケース』や『ロングヴュー』に『ウェルカム・トゥ・ザ・パラダイス』など、2020年代を過ぎた今も色あせないパンク・アンセムが多く生まれた本作ですが、コミック風のキャッチーなアルバム・ジャケットに心を奪われて本作を手に取ったという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

こちらのアートワークを手掛けたアーティストのリッチー・バッカーさんによれば、本作のデザインはグリーン・デイが初期の活動拠点としたベイ・エリアのパンク・シーンを描いたものだそうです。

よく見てみると、AC/DCのアンガス・ヤングさんやビッグ・スターのアレックス・チルトンさん、パティ・スミスさんといった著名なミュージシャンが描かれており、その他にもさまざまなカルチャー作品からの引用なども発見できます。

リッチーさん自身がベイエリア・シーンにおいてミュージシャンとしても活動しており、ローカルなバンドのジャケットなども多く手掛けている存在ですから、そういったアーティストのデザインをメジャー・デビュー作品のアートワークに起用したグリーン・デイの心意気なんかも伝わってくるというものでしょう。

The Dark Side Of The MoonPink Floyd

イギリスが世界に誇るプログレッシブロック・バンドのピンク・フロイドが1973年にリリースした『The Dark Side Of The Moon』は、全世界で5,000万枚以上も売り上げた世界で最も売れたアルバムの1つとして知られる作品です。

日本では『狂気』という邦題でも有名ですが、コンセプト・アルバムの金字塔でもあり、通算8枚目のアルバムにして創設メンバーの1人であるロジャー・ウォーターズさんがすべての楽曲の作詞を手掛けた最初の作品であるといったように、バンドにとって1つの転機となったアルバムでもあります。

ピンク・フロイドの主な作品のジャケットと言えば、レッド・ツェッペリンなど多くのバンドによる名作アルバムのアートワークを手掛けているイギリス出身のデザイン集団、ヒプノシスが手掛けていることは非常に有名な話ですね。

本作『狂気』もヒプノシス・デザインであり、このジャケットも含めて音楽の歴史の中で永遠にその価値が刻印された最高の作品の1つであることは今さら言及するまでもないでしょう。

真っ黒な背景と三角のプリズム、白色光と虹色……どこか美しくも不気味にも感じられるアートワークがどのような意味を持つのか、多種多様な魅力を放つアルバムを聴きながらいろいろと想像してみてください。

London CallingThe Clash

The Clash – London Calling (Subtítulos en Español)
London CallingThe Clash

ロックやパンクを愛するベーシストであれば、ほとんどの方が心を奪われてしまうくらい抜群にかっこいいジャケット!

70年代ロンドン・パンクのアイコンであり、後にレゲエやスカにR&Bなどさまざまなジャンルを取り入れたサウンドを展開、イギリスが世界に誇るロック・バンドとして今も愛され続けているザ・クラッシュの名盤『ロンドン・コーリング』です。

1979年にリリースされた本作はバンドにとっては通算3枚目となるアルバムで、初期のストレートなパンク・ロックから大きく成長を遂げて世界的にも高い評価を得た作品なのですね。

そんな本作、ベーシストのポール・シムノンさんが名曲『白い暴動』の演奏中に突如ベースをステージにたたきつける寸前、パンク・バンドらしい生々しくも迫力の姿を捉えたアルバム・ジャケットは、当時クラッシュの専属カメラマンを務めていたペニー・スミスさんが偶然にもフィルムに収めたものだそうです。

特徴的なアルバム・タイトルのロゴは、エルヴィス・プレスリーさんのデビュー・アルバムのオマージュ。

古き良きロックンロールへの敬意と、偶然起こったステージ上のトラブルが合体して、歴史的なジャケットとなったのですから感慨深くなってしまいますよね。

余談ですが、当のポールさんはパフォーマンスの不調で八つ当たりのようにベースを壊してしまったことを、すぐに後悔したのだとか。

In RockDeep Purple

イギリスが生んだ世界的なハードロック・バンドの先駆者、ディープ・パープルが1970年に発表した『Deep Purple in Rock』は、当時爆発的な勢いでシーンを席巻していたレッド・ツェッペリンに刺激を受けたギタリストのリッチー・ブラックモアさんが主導して制作された作品で、バンドがハードロック路線へと舵を切るきっかけとなった作品です。

本国イギリスでの成功をもたらし、ここ日本でも「ハードロック」なるジャンルを多くの若者に知らしめたアルバムとして高い人気を誇りました。

そんな名作のアルバム・ジャケットも非常に有名で、山の露頭に彫られたメンバーの顔が強烈なインパクトを放っていますよね。

このデザインは本作に限らずさまざまなバンドが引用しているものですが、大元のネタはアメリカはサウスダコタ州に位置するラシュモア山にあるモニュメントなのですね。

実際に刻まれているのは歴代の大統領の顔であり、ジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファーソン、セオドア・ルーズベルト、エイブラハム・リンカーン大統領となっています。

人によっては、こちらの『Deep Purple in Rock』をきっかけとして本家のモニュメントを知ったという方も多いかもしれませんね!

NevermindNirvana

おそらく、世界で最も有名なロック・アルバムのジャケットの一つではないでしょうか。

90年代においてグランジ・ブームをけん引したニルヴァーナが、1991年にリリースしたメジャー・デビュー作にして通算2枚目となる『Nevermind』は、その後の音楽シーンを塗り替えた偉大な作品にして歴史的なヒットを記録したアルバムです。

ジェネレーションXと呼ばれた世代の鬱屈した本音をさらけ出し、天才的なソングライティング・センスとトリオならではの絶妙なバンド・アンサンブル、名プロデューサーのブッチ・ヴィグさんやミキサーを担当したアンディ・ウォレスさんによる巧みなプロダクションから生まれた珠玉の名曲がずらりと並ぶ本作は、リリースから30年以上が過ぎた今もその輝きを失うことはありません。

「1ドル札に向かって水中を裸で泳ぐ赤ちゃん」を起用したジャケットのアートワークも伝説となり、多くの分野でパロディ化されましたね。

とはいえ、赤ちゃんだった本人にとって本作のジャケットに対する評価は複雑であったようで、2021年にはニルヴァーナを相手取って裁判所へ提訴しています。

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