伝説の3つのファズを再現。おすすめFUZZギター・コンパクトエフェクター BOSS FZ-5
本記事でご紹介するFZ-5は、ファズサウンドが得られるエフェクトペダルです。
本機はBOSSのFZ-2,FZ-3に継ぐファズ・ペダルとして2007年1月に発売されました。
一台に3つの名機を凝縮
このFZ-5、ただのファズ・ペダルではありません。
なんと、このペダルにはローランドが誇るモデリング技術、COSMにより再現された伝説的ファズペダルのサウンドが3つも搭載されているのです。
さらに、本機に搭載された歪の量を決定するFUZZツマミにはBOOST領域が設定されており、オリジナルを超えるエグさの歪みを得ることもできます。
伝説的な名機のサウンドを味わいたい方だけでなく、現代的な歪みを得たい方もFZ-5を試してみて損はないでしょう。
各MODEの特徴
FZ-5のツマミは、前述したFUZZと最終的な出力を決定するLEVEL、モデリングサウンドを選択するMODEで構成されています。
MODEツマミで選択できるモデリングの特徴は以下のとおりです。
FACE(F)ファズフェイス
DALLAS ARBIER社が1960年代に開発したファズフェイスをモデリングしたモードです。
得られるサウンドはどちらかというとオーバードライブ寄りですが、ブースト領域までFUZZツマミを回すとファズらしい潰れたサウンドを発してくれます。
MST(M)ファズトーン
マエストロ社のファズトーンをモデリングしたモードです。
オリジナルのファズトーンには、今では使われる機会が少なくなったゲルマニウム製のトランジスタが採用されていました。
FZ-5のMSTモードでは、このゲルマニウムトランジスタが持つ特性が忠実に再現されており、粒が粗く野太いサウンドを得られます。
OCTAVE(O)オクタヴィア
ロジャー・メイヤーのオクタヴィアをモデリングしたモードです。
オクタヴィアのサウンドはジミ・ヘンドリックスの数々の名演で聴くことができます。
このモードで得られるのは、通常の音程に1オクターブ上の音が重なった独特のサウンドです。
FZ-5をとことん使いこなそう
前述のとおり、FZ-5は3種類のファズペダルのサウンドを再現しており、単体で強烈な歪みを得られます。
たとえば、MODEをFACEあるいはOCTAVEに合わせてドライブを12時の位置から右に回せば、ジミ・ヘンドリックスのような強烈なファズサウンドで演奏できますし、MODEをMSTに合わせれば、ローリング・ストーンズの名曲「サティスファクション」のリフのようなジリジリとした粒の粗いサウンドも簡単に再現できてしまうのです。
こうした派手目なリードサウンドに使える一方で、本機はFUZZツマミを絞ることでバッキングに適したクランチサウンドも作り出せます。
FUZZに対して飛び道具的なイメージを持っている方は多くおられるかもしれませんが、コントロールをマスターすれば、オーバードライブなどと同じようにバッキングにも使えます。
ブースターとして
さて、ここまでに述べたとおり、FZ-5を単体でもかなり使えるエフェクターなのですが、ブースターとして利用することで、単体での仕様とは違った魅力を発揮してくれます。
もともと、ファズフェイスやオクタヴィアはブースター的な使い方がされるケースが多く、FZ-5も同様にブースターとしての使用に適しているのです。
ブースターとしてFZ-5を使用する場合は、FUZZツマミを左いっぱいまで、LEVELツマミを右側いっぱいまで回して下さい。
この状態で歪んだアンプに繋ぎ、少しだけFUZZツマミを右に回すとアンプのドライブが強烈なファズサウンドに変化します。
アンプをクリーンセッティングで使いたい場合は、アンプとFZ-5の間にディストーションやオーバードライブペダルを繋ぐと良いでしょう。
最後に
以上の説明で、FZ-5の魅力が伝わったでしょうか。
FZ-5は非常に優れたファズペダルでありながら、1万円前後で入手できます。
初めて購入するファズペダルをお探しの方や、ビンテージ・ファズを購入する前にサウンドを試してみたいという方は、購入して損はないでしょう。
あると便利なBOSSアプリ
定番のコンパクトエフェクターをアプリ内で|BOSS Pedal Sketch
演奏する曲ごとにセッティングを登録したり、お気に入りのアーティストのセッティングを登録したり、使い方は様々。