【高齢者向け】春の俳句。春のレク
春は、新しい始まりを感じさせる季節です。
暖かな日差しや色とりどりの花が頭に思い浮かびますよね。
自然と外へ出たくなる時期でもあります。
そんな春の訪れを、俳句を通じて楽しんでみませんか?
俳句は、五七五のリズムで季節の風景や気持ちを表現する、日本ならではのすてきな文化です。
特に高齢者の方にとって、昔を懐かしみながら言葉を紡ぐことは、脳の活性化にもつながります。
春の美しさを感じながら、楽しく俳句を詠むことに挑戦してみませんか?
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【高齢者向け】春の俳句。春のレク(1〜20)
葉ざくらの ひと木淋しや 堂の前

炭太祇は江戸時代中期の俳人です。
京都島原の遊郭内にて不夜庵を作り、遊女に俳諧や手習いの教授をおこない、花街の活性化に務めました。
後に盟友であった与謝蕪村と三菓社結成に参加しています。
この句で詠まれている葉桜は夏の季語であり、堂の前に咲いていた桜の木の花が散り、葉ざくらになってしまったという惜しむ思いが込められています。
しかし、かれんな花びらが落ちた後は寂しく見えても、青々とした葉の爽やかさや力強さが感じられるという側面もあります。
日本人の桜を思う気持ちはやはり特別なのかもしれませんね。
葉ざくらや 奈良に二日の 泊り客

この俳句は、与謝蕪村が詠みました。
江戸時代中期の俳人で、高齢者の方も一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?
花が散り始め緑の若葉が出てくる様子は、満開の桜とはまた違った美しさがあることでしょう。
桜の木の新緑からは、これからもっと大きな葉になるという生命力の強さや、趣も感じられます。
葉桜の時期は桜の花が見頃の時期とは違い、混雑もしていないのでいませんよね。
そのため、葉桜をゆっくりと楽しめます。
俳句から、季節に応じた美しい風景があることをあらためて感じられますね。
薄暑来ぬ 人美しく 装へば

昭和を代表する女性俳人の星野立子が詠んだ俳句です。
薄暑と書いてはくしょと読みますが、5月初旬の立夏を迎えてから下旬頃までの時期を指します。
ぽかぽかと暖かな春が過ぎ、暑さを感じられる頃のようです。
星野立子がパリに行ったときのことを詠んだもので、パリの街に1人だけ着物を着ている様子だそうですよ。
暑さを感じられる時期の着物姿からは、りんとした美しさを周りの方も感じていたことでしょうね。
さらに異国の地の風景に、着物が映えていた様子も感じ取れる俳句です。
門川に 流れ藻絶えぬ 五月かな

5月というとみなさんはどんなイメージがありますでしょうか?
新緑が美しく穏やかな気候など、爽やかさも感じる季節のイメージがある方もいることでしょう。
河東碧梧桐が詠んだ「門川に 流れ藻絶えぬ 五月かな」からも5月の雰囲気が感じられますよ。
河東碧梧桐は、明治から昭和にかけて活躍した俳人で、正岡子規のとくに優れた弟子として高浜虚子と並び称されています。
俳句からは、5月の太陽の光に反射して、キラキラと光る門川。
川の中にある藻も、さらに川の美しさを演出しているようですね。
雀らも 海かけて飛べ 吹き流し

こちらの俳句は、昭和に活躍した俳人、石田波郷が詠んだ俳句です。
俳句の中に吹き流しが出てくることから、こいのぼりが大空を泳いでいる頃を想像できますね。
石田波郷はこの俳句に、自分の子供の明るい未来への希望が込められています。
この俳句を詠んだ頃に、石田波郷に長男が生まれ太平洋戦争があり、戦争に招集されました。
もしかしたらもう会うことがない子供を思って俳句を作ったのでしょう。
石田波郷は雀を子供の姿に見立て、海を力強く健やかに飛んで行ってほしいといったエールを、俳句を通して伝えていますよ。