【高齢者向け】冬の俳句。盛り上がる脳トレ
寒さが厳しい冬に室内で楽しめる遊びに悩みますよね。
そんなとき、脳を活性化させながら楽しめる冬の俳句にチャレンジしてみませんか?
五感を使って季節の美しさを読む俳句は想像力や集中力を刺激し高齢者の方の脳トレになりますよ。
今回は、冬の風物詩をテーマにした俳句をご紹介したいと思います。
家族や友人と一緒に読めば、笑顔が広がるひとときを過ごせるでしょう!
冬の俳句で心も体も温めてみませんか。
筆を使って紙に直接書いてみるのも良さそうですね!
- 【高齢者向け】盛り上がる手遊び。脳トレにもなる
- 【ご高齢者向け】冬の楽しい遊び。レクリエーションとゲーム
- 【高齢者向け】冬に楽しめるホワイトボードレクをご紹介!
- 【高齢者向け】思わず歌いたくなる冬の名曲まとめ
- 【高齢者向け】寒い冬こそ楽しもう!簡単オススメの工作
- 【高齢者向け】3月の俳句。春の息吹を感じる名句
- 【高齢者向け】寒い2月を乗りこえよう!オススメ健康ネタレクリエーション
- 【高齢者向け】寒い冬を楽しく過ごそう!座ってできるレク
- 【高齢者向け】春の俳句。春のレク
- 【高齢者向け】脳トレに効果抜群!楽しい手遊びまとめ
- 【高齢者向け】手遊びや指遊びまとめ。脳トレにつながる手指の体操
- 【高齢者】おやつレクで春の訪れを感じよう!3月にオススメのメニュー
- 【高齢者向け】冬にオススメ壁飾り。心あたたまるアイデア
【高齢者向け】冬の俳句。盛り上がる脳トレ(1〜10)
スケートの ひもむすぶ間も はやりつつ

日本の有名な俳人、山口誓子さんの「スケートの ひもむすぶ間も はやりつつ」はスケートに思いをはせる俳句です。
明治時代から日本人に愛されてきたスケートは当時、富裕層のみが楽しめるスポーツでした。
一般庶民がスケートを楽しめるようになったのは大正時代になってからだったそうですよ。
スケート靴のひもを結ぶわずかな時間でも、もどかしいほど早く滑りたいという思いが感じ取れます。
山口誓子さんにとってスケートがどれほどわくわくし、気分が高揚するものだったかが伝わってきますね。
凩や 海に夕日を 吹き落す

夏目漱石は、明治時代の文豪で作家や評論家や英文学者など多くの分野で活躍してきました。
文学がお好きな高齢者の方なら「月がきれいですね」の逸話もご存じなのではないでしょうか?
また、夏目漱石は俳句も多く作っていますよ。
「凩や 海に夕日を 吹き落す」からは、風の吹く強さや一瞬で沈んでしまう冬の夕日など、景色を入れ込んでいます。
俳句の意味は、すごい勢いで吹いているこがらしは、夕日さえも海に突き落としているという意味です。
冬の夕日はこがらしが強く吹いたために沈んだと、この時期の夕日の沈み方の様子が伝わりますね。
初時雨 猿も小蓑を 欲しげなり

霧雨や長雨など日本には雨を表現する言葉が、400以上もあるそうです。
かつての日本人は、雨が降ることも楽しんでいるかのように、たくさん雨を表現する言葉があります。
俳句でも雨を表現する言葉は季語になっていることが多いようです。
松尾芭蕉が詠んだ「初時雨 猿も小蓑を 欲しげなり」も、初時雨が季語となっていますよ。
初時雨の意味をみなさんはご存じでしょうか?
時雨は秋の終わりから冬の初め頃にパラパラと降る雨のことです。
ですので俳句では、旅の途中にその年初めて、秋の終わりから冬の初め頃にパラパラと雨が降りました。
趣を感じ、しばらく雨宿りをしていると、猿も近くの樹の上で雨を寒そうに見て、小さいみのを欲しそうにしているとの意味になります。
【高齢者向け】冬の俳句。盛り上がる脳トレ(11〜20)
大晦日 定めなき世の さだめかな

「大晦日 定めなき世の さだめかな」。
江戸時代に俳諧師として人気を博した井原西鶴さんはこの俳句のなかで、「この世の中に守るべき秩序はなくなってしまい、何が起こるか分からない毎日でも、毎年大晦日だけはきっちりやってくるんだよ」と詠みました。
毎日を過ごすなかで、自分の思うようにいかないことは多くありますよね。
うまくいかない日々が続いても、良くも悪くも大晦日という日はやってきます。
今日という1日を、前向きに乗り越えていきたいものですね。
旅に病んで 夢は枯れ野を かけめぐる

松尾芭蕉は、江戸時代に活躍した俳諧師です。
現在でも松尾芭蕉が、日本各地で詠んだ俳句が残っていますよね。
「旅に病んで 夢は枯れ野を かけめぐる」は、松尾芭蕉が51歳のときに詠んだ、生前最後の俳句ですよ。
弟子たちの言い争いの仲裁のために向かう途中で、病に倒れて寝込んでいるときに詠みました。
辞世の句でもありますが、この俳句を詠んだ時点では、辞世の句と思っていなかったという説もあります。
この俳句以外でも高齢者の方と、俳句に込められた本当の意味を考えるのも楽しいかもしれませんね。
寒月や 門なき寺の 天高し

与謝蕪村は、江戸時代に活躍した俳人です。
与謝蕪村と松尾芭蕉と小林一茶の三人は、江戸時代で特に名高い俳諧人だそうですよ。
俳句がお好きな高齢者の方なら、与謝蕪村のことをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。
「寒月や 門なき寺の 天高し」は、絵師でもある与謝蕪村の、絵画のような写生のようにも感じられる一句です。
意味は、寒い夜に、小さな門もない寺の澄み切って高い空の上では、さえわたって月が輝くということです。
月と表現すると秋の穏やかな雰囲気を感じるかと思います。
寒月とすことで冷たい夜空にさえたひかりを放つ月の様子がでますね。
季語をじょうずに使って、季節を感じながら高齢者の方と俳句を作る参考にしてみてください。
おわりに
俳句を読むのは季節を感じられるすてきな趣味ですよね。
特に冬は寒さからネガティブなイメージが多いですが、静けさや寒さの中にある温かさなどの小さな喜びが感じられます。
ぜひ、家族や友人と一緒に俳句読みに挑戦し、楽しい時間をお過ごしください。