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【高齢者向け】冬の俳句。盛り上がる脳トレ

寒さが厳しい冬に室内で楽しめる遊びに悩みますよね。

そんなとき、脳を活性化させながら楽しめる冬の俳句にチャレンジしてみませんか?

五感を使って季節の美しさを読む俳句は想像力や集中力を刺激し高齢者の方の脳トレになりますよ。

今回は、冬の風物詩をテーマにした俳句をご紹介したいと思います。

家族や友人と一緒に読めば、笑顔が広がるひとときを過ごせるでしょう!

冬の俳句で心も体も温めてみませんか。

筆を使って紙に直接書いてみるのも良さそうですね!

【高齢者向け】冬の俳句。盛り上がる脳トレ(6〜10)

とつぷりと 後くれいし たきびかな

とつぷりと 後くれいし たきびかな

松本たかしは、大正から昭和にかけて活躍した俳人です。

実物や実景をみて、ありのまま映しとるような俳句が得意でした。

「とつぷりと 後くれいし たきびかな」からは、冬の様子を感じ取れますね。

たき火で暖を取り、明るさやあったかさに見とれていると、後ろを振り返ると日がもう暮れていて景色が真っ暗になったといったことが俳句の意味です。

冬の日の入りはアッという間ということから、たき火で暖をとる面とその背後との時間の経過が込められていますね。

とっぷりという表現も面白いところです。

高齢者の方も、時間の経過を詠んだり、面白い表現などで俳句を作ってみてくださいね。

ともかくも あなた任せの としの暮

ともかくも あなた任せの としの暮

江戸時代の三大俳人として有名な小林一茶さんの「ともかくも あなた任せの としの暮」は、ある年の年末に詠まれた俳句です。

小林一茶さんは、浄土真宗の門徒の家に生まれた念仏者としても知られていますね。

この俳句のなかに登場する「あなた」とは、阿弥陀如来様を指しています。

「今年1年はつらいことも多くあったけど、どんな1年であっても変わらず、阿弥陀如来様が救いの手を差し伸べてくださる。

安心して前に進もう」という思いが伝わってきますね。

スケートの ひもむすぶ間も はやりつつ

スケートの ひもむすぶ間も はやりつつ

日本の有名な俳人、山口誓子さんの「スケートの ひもむすぶ間も はやりつつ」はスケートに思いをはせる俳句です。

明治時代から日本人に愛されてきたスケートは当時、富裕層のみが楽しめるスポーツでした。

一般庶民がスケートを楽しめるようになったのは大正時代になってからだったそうですよ。

スケート靴のひもを結ぶわずかな時間でも、もどかしいほど早く滑りたいという思いが感じ取れます。

山口誓子さんにとってスケートがどれほどわくわくし、気分が高揚するものだったかが伝わってきますね。

凩や 海に夕日を 吹き落す

凩や 海に夕日を 吹き落す

夏目漱石は、明治時代の文豪で作家や評論家や英文学者など多くの分野で活躍してきました。

文学がお好きな高齢者の方なら「月がきれいですね」の逸話もご存じなのではないでしょうか?

また、夏目漱石は俳句も多く作っていますよ。

「凩や 海に夕日を 吹き落す」からは、風の吹く強さや一瞬で沈んでしまう冬の夕日など、景色を入れ込んでいます。

俳句の意味は、すごい勢いで吹いているこがらしは、夕日さえも海に突き落としているという意味です。

冬の夕日はこがらしが強く吹いたために沈んだと、この時期の夕日の沈み方の様子が伝わりますね。

初時雨 猿も小蓑を 欲しげなり

初時雨 猿も小蓑を 欲しげなり

霧雨や長雨など日本には雨を表現する言葉が、400以上もあるそうです。

かつての日本人は、雨が降ることも楽しんでいるかのように、たくさん雨を表現する言葉があります。

俳句でも雨を表現する言葉は季語になっていることが多いようです。

松尾芭蕉が詠んだ「初時雨 猿も小蓑を 欲しげなり」も、初時雨が季語となっていますよ。

初時雨の意味をみなさんはご存じでしょうか?

時雨は秋の終わりから冬の初め頃にパラパラと降る雨のことです。

ですので俳句では、旅の途中にその年初めて、秋の終わりから冬の初め頃にパラパラと雨が降りました。

趣を感じ、しばらく雨宿りをしていると、猿も近くの樹の上で雨を寒そうに見て、小さいみのを欲しそうにしているとの意味になります。