【高齢者向け】冬の俳句。有名な俳人が詠む美しい名作をご紹介
俳句には、冬の季節ならではの味わい深さがありますよね。
寒月や初時雨、雪のふわりとした様子など、情景を豊かに詠み込んだ名句の数々。
特に高齢者の方にとって、懐かしい風景や思い出が詰まった俳句との出会いは、心を温かく潤してくれるものです。
今回は、松尾芭蕉や与謝蕪村など、日本を代表する俳人たちが詠んだ冬の俳句をご紹介します。
目を閉じれば、情景が浮かぶような美しい句を厳選しました。
面白い表現や言い回しにも注目しながら、ゆったりとした気持ちで俳句の世界に浸ってみませんか?
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【高齢者向け】冬の俳句。有名な俳人が詠む美しい名作をご紹介(11〜20)
冬菊の まとふはおのが ひかりのみ水原秋桜子
医学博士でもあった水原秋桜子が詠んだ冬の句がこちらです。
彼は高浜虚子の弟子であり、ホトトギス派の代表的俳人として知られています。
こちらの句は、他のものが枯れてしまった冬の庭に、白菊が咲いているが、自分自身の光輝く感じだけを身にまとい、神々しくそこにいる漢字を描写しています。
植物そのものの美しさや、孤高な感じがよく表れている句ですよね。
彼の詠んおうだ四季折々の句はどれもすばらしいので、ぜひ鑑賞してみてください。
ともかくも あなた任せの としの暮小林一茶
江戸時代の三大俳人として有名な小林一茶の「ともかくも あなた任せの としの暮」は、ある年の年末に詠まれた俳句です。
小林一茶は、浄土真宗の門徒の家に生まれた念仏者としても知られていますね。
この俳句のなかに登場する「あなた」とは、阿弥陀如来様を指しています。
「今年1年はつらいことも多くあったけど、どんな1年であっても変わらず、阿弥陀如来様が救いの手を差し伸べてくださる。
安心して前に進もう」という思いが伝わってきますね。
寒月や 門なき寺の 天高し与謝蕪村
与謝蕪村は、江戸時代に活躍した俳人です。
与謝蕪村と松尾芭蕉と小林一茶の三人は、江戸時代で特に名高い俳諧人だそうですよ。
俳句がお好きな高齢者の方なら、与謝蕪村のことをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。
「寒月や 門なき寺の 天高し」は、絵師でもある与謝蕪村の、絵画のような写生のようにも感じられる一句です。
意味は、寒い夜に、小さな門もない寺の澄み切って高い空の上では、さえわたって月が輝くということです。
月と表現すると秋の穏やかな雰囲気を感じるかと思います。
寒月とすことで冷たい夜空にさえたひかりを放つ月の様子がでますね。
季語をじょうずに使って、季節を感じながら高齢者の方と俳句を作る参考にしてみてください。
大晦日 定めなき世の さだめかな井原西鶴
「大晦日 定めなき世の さだめかな」。
江戸時代に俳諧師として人気を博した井原西鶴はこの俳句のなかで、「この世の中に守るべき秩序はなくなってしまい、何が起こるか分からない毎日でも、毎年大晦日だけはきっちりやってくるんだよ」と詠みました。
毎日を過ごすなかで、自分の思うようにいかないことは多くありますよね。
うまくいかない日々が続いても、良くも悪くも大晦日という日はやってきます。
今日という1日を、前向きに乗り越えていきたいものですね。
うまさうな 雪がふうはり ふわりかな小林一茶
空から舞いながら降ってくる雪を見ていると、いろいろなものを想像することがありますよね。
すぐに消えてしまう雪のはかなさや、子供なら雪がたくさんつもってほしい期待感とか。
小林一茶の「うまさうな 雪がふうはり ふわりかな」からも冬の雪の様子を思い浮かべられる作品です。
俳句の意味は、ふうわりふわりとうまそうな雪が舞っているという意味です。
雪が降る様子をふうわりふうわりと表現することで、綿菓子を連想するように感じられます。
高齢者の方にも、俳句は自分が思ったことを楽しく表現できるので、作っていただきたいですね。
いざ子ども はしりありかん 玉露松尾芭蕉
松尾芭蕉が詠んだ「いざ子ども はしりありかん 玉露」からは、元気な子供たちの様子が伺えます。
俳句の意味は、さあ子供たち、あられが降ってきた。
元気に走り回ろう、元気が何よりだとなりますよ。
俳句でも読まれている玉霰は、あられの美しさを玉にたとえた冬の季語です。
かつての日本では、冬になるとあられや雪が降っても子供たちは外で元気で遊ぶ姿が見られました。
最近ではあまり見なくなった光景ですね。
高齢者の方も自分が子供のころに、寒さを忘れて遊んだ思い出も振り返れそうな俳句です。
【高齢者向け】冬の俳句。有名な俳人が詠む美しい名作をご紹介(21〜30)
光琳の 屏風に咲くや 福寿草夏目漱石
ここでの季語は「福寿草」で、新年を表す季語です。
福寿草は早春にいち早く黄金色の花を咲かせるため、春の訪れを告げる「春告げ花」として人々に親しまれてきました。
尾形光琳は江戸時代の画家で、光琳が屏風に描いた福寿草の花の絵を夏目漱石詠んだ句が「光琳の 屏風に咲くや 福寿草」です。
福寿草の花言葉は「永久の幸福」や「幸せを招く」で、新年にふさわしい福寿草の花が描かれた屏風を眺めながら、新しい年に期待を膨らませていたのかもしれませんね。






