寒さが厳しい冬に室内で楽しめる遊びに悩みますよね。
そんなとき、脳を活性化させながら楽しめる冬の俳句にチャレンジしてみませんか?
五感を使って季節の美しさを読む俳句は想像力や集中力を刺激し高齢者の方の脳トレになりますよ。
今回は、冬の風物詩をテーマにした俳句をご紹介したいと思います。
家族や友人と一緒に読めば、笑顔が広がるひとときを過ごせるでしょう!
冬の俳句で心も体も温めてみませんか。
筆を使って紙に直接書いてみるのも良さそうですね!
【高齢者向け】冬の俳句。盛り上がる脳トレ(1〜5)
いくたびも 雪の深さを たずねけり

空から降る雪を見ていると「どの位積のかな?」と、思うこともありますよね。
そんな様子を感じられる、正岡子規の俳句をご紹介します。
「いくたびも 雪の深さを たずねけり」からは、降っている雪が気になっている様子が感じられます。
何度も積もっている雪の深さを知りたくて、家族に何度も聞いてしまったよという意味になりますよ。
少しお茶目な様子も読み取れますね。
高齢者の方も日常の様子や出来事で詠む俳句作りの、参考にしてみてくださいね。
いざ子ども はしりありかん 玉露

松尾芭蕉が詠んだ「いざ子ども はしりありかん 玉露」からは、元気な子供たちの様子が伺えます。
俳句の意味は、さあ子供たち、あられが降ってきた。
元気に走り回ろう、元気が何よりだとなりますよ。
俳句でも読まれている玉霰は、あられの美しさを玉にたとえた冬の季語です。
かつての日本では、冬になるとあられや雪が降っても子供たちは外で元気で遊ぶ姿が見られました。
最近ではあまり見なくなった光景ですね。
高齢者の方も自分が子供のころに、寒さを忘れて遊んだ思い出も振り返れそうな俳句です。
いざ行かん 雪見にころぶ 所まで

松尾芭蕉は、江戸時代前期に活躍した俳諧師です。
有名なので高齢者の方の中でも、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
松尾芭蕉が名古屋での雪の席で、詠んだ俳句「いざ行かん 雪見にころぶ 所まで」をご紹介します。
この俳句からは、楽しく弾んだ気持ちが感じられますよ。
雪が降ってきたから、皆の衆雪見に出かけよう。
雪ですべって転んでもそれもよし。
さあ転ぶところまで雪を見に行こう、といった意味があります。
自分の気持ちを俳句にのせて、高齢者の方にも詠んでいただきましょう。
うまさうな 雪がふうはり ふわりかな

空から舞いながら降ってくる雪を見ていると、いろいろなものを想像することがありますよね。
すぐに消えてしまう雪のはかなさや、子供なら雪がたくさんつもってほしい期待感とか。
小林一茶の「うまさうな 雪がふうはり ふわりかな」からも冬の雪の様子を思い浮かべられる作品です。
俳句の意味は、ふうわりふわりとうまそうな雪が舞っているという意味です。
雪が降る様子をふうわりふうわりと表現することで、綿菓子を連想するように感じられます。
高齢者の方にも、俳句は自分が思ったことを楽しく表現できるので、作っていただきたいですね。
せきの子の なぞなぞあそび きりもなや

昭和を代表する女性の俳人、中村汀女が作ったのが「せきの子の なぞなぞあそび きりもなや」です。
中村汀女は、日常生活を詠んだものが多く、この俳句からも女性の視点からの思いが感じられますね。
季語は咳で同じような季語には、あかぎれや風邪や霜焼けなどがありますよ。
風邪をひいた子供と、布団の中で咳をしているが、なぞなぞをしている。
やめようと思っても子供にせがまれてきりがないなと思う意味になりますよ。
俳句から、親心が感じ取れます。
お子さんがいらっしゃる高齢者の方も、似たような経験があるかもしれませんね。