ギターソロで役立つ。2つのトライアドを用いたアプローチ
さて、今回のテーマは「ギターソロでのアプローチ」そして「スケールの持つ2つのトライアドを使って弾いてみる」です!
今回は、少し難易度が上がりますので、中~上級者の皆さんにお届けします。
ソロで役立つ
皆さんは、アドリブのギターソロを弾くときに「何となくペンタトニックっぽいフレーズや手クセのフレーズばかりになる」「スケールを上がったり、下がったりのフレーズになる」と感じることはありませんか?
今回は、スケールを使ったアプローチですが、視点を変えることによって、アイディアのきっかけとなりうるフレージングを紹介します。
keyはAm、背景のコードはAm、Bm、Cとします。
使用するスケールは「Aのドリアンスケール」です。
ドリアンスケールとは?
中~上級者のギタリストであればご存じかと思いますが、ドリアンスケールは、マイナースケールの1つで、Aナチュラルマイナー(A B C D E F G A)のインターバルに対し、Aドリアンスケールは(A B C D E F# G A)です。
6番目の音Fが、半音上がってF#(長6度)になっていることだけがナチュラルマイナースケールとの違いですが、このF#のノートが、より洗練されたキレイな響きをもたらしてくれます。
2つのトライアドを使う、とは?
Aのドリアンスケールは(A B C D E F# G A)のノートから構成されていますが、それぞれの音から始まるトライアド(1、3、5度の音)を抽出すると、
- 「A C D」→Amトライアド
- 「B D F#」→Bmトライアド
- 「C E G」→Cトライアド
- 「D F# A」→Dトライアド
- 「E G B」→Emトライアド
- 「F# A B」→F#m♭5thトライアド
- 「G B D」→Gトライアド
となります。
これから検証する2トライアド・アプローチは、この中にある2つのトライアドを抜粋して、そのトライアドの音の固まりをソロで弾くときのアイディアとして使ってみる、ということです。
今回は、CとDのトライアドを使ってラインメイクしてみましょう!
ドリアンスケールの持つ響きが感じられると良いですが……こんなアプローチになります。

いかがですか?
トライアドが持つ音の固まりは「主張」が強いので、いわゆるスケールを弾いてメロディメイクするのと、だいぶ違った感じですよね?
このフレーズは分かりやすい上行ラインになっていますが、行ったり来たりさせたり、大きくポジションをとばすこともできそうです。
さらにチャレンジしたい方は、今回セレクトしたトライアドとは別のモノを選択するのも良いかもしれません。
3つチョイスして組み合わせてもOKですし、そうすればさらにサウンドは広がります!
2トライアド・アプローチはラリー・カールトンをはじめ、たくさんのトップギタリスト達も使用していますので、分析してみるのも良いですね。
それでは、また!
加納修でした!






