1990年代、エモやハードコアから派生した音楽ジャンルであると言われているスクリーモ。
叫ぶという意味のスクリームと感情的な物事を指すエモが混ざりあった言葉と言われていますね。
つまり、スクリーモを広く説明すれば、感情的でエモいと表現されるようなメロディにシャウトやグロウルなどの叫び声が加えられた音楽のこと。
しかし現在では、メタルコアやポストハードコアとも密接に関わって混ざり合い、その線引きは難しくなっているのが現状。
この記事では、そうした周辺ジャンルの文脈で語られるバンドも含め、かなり広義でスクリーモに分類されるバンドを紹介していきますね!
激しいシャウトが魅力のバンドや、そうした激しさの中に切なく美しいクリーンボーカルが混ざるバンドなど、それぞれのバンドの魅力をじっくりと味わってください。
【激しさと美しさの共存】日本のスクリーモ・ポストハードコアバンドまとめ(1〜10)
HypocrisyNEW!C-GATE

東京を拠点に活動するC-GATEは、2012年に長野で結成されたポストメタルコアバンドです。
メンバーはボーカルのNaShunさん、ギター兼ボーカルのRyo Sakuraさん、ベースのJohnnyさん、ドラム兼ボーカルのHirokiさん。
デスメタルやハードコアの要素を獰猛に融合させた、重厚でテクニカルなサウンドが彼らの真骨頂とされています。
2016年に自主制作でアルバム『void』をリリース後、メンバーチェンジを乗り越え活動を本格化。
2022年3月には楽曲『Eat ’em all』が国内メタルトップソングチャートで1位を獲得するなど、確かな実績を積み重ねています。
妥協のない攻撃性と構築美を併せ持つサウンドは、本格的なメタルコアを求めるリスナーの心に深く突き刺さることでしょう。
undiscoveredNEW!Does It Escape Again

激情的なメロディーと叙情的な音像を融合させたサウンドが魅力のDoes It Escape Again。
エモやポストハードコアを基調としたバンドです。
2014年6月にEP『CODA』を、翌年には1stフルアルバム『meniscus』をリリース。
2017年に解散しましたが、2020年に一度再結成し、キャリア初のベスト盤『ONE AND ONLY ART』を発表しました。
メタルコアの枠を超えたエモーショナルな邦楽ロックを求める人の心に深く響くでしょう。
DESPERATENEW!NOCTURNAL BLOODLUST

2009年に東京で結成されたNOCTURNAL BLOODLUSTは、メタルコアとデスコアを基盤とするバンドです。
ビジュアル系の耽美な世界観を融合させた独自のスタイルで知られています。
2011年に二部作シングルで本格的な活動を開始し、アルバム『THE OMNIGOD』のような作品を制作。
ニューメタルやジャズの要素まで取り入れるなど、作品ごとに異なるアプローチを見せるのが魅力です。
2016年にはヨーロッパツアーを敢行し、国際的な評価も獲得。
激しいサウンドの中に光るテクニカルな演奏、美しい旋律をぜひ味わってみてください。
M1917a crowd of rebellion

新潟出身の5人組ロックバンド。
ボーカルの宮田大作さん、ボーカル&ギターの小林亮輔さん、ギターの丸山漠さん、ベースの高井佑典さん、ドラムスの近藤岳さんから成るバンドです。
ハイトーンで繊細なメロディーを紡ぎ出す小林さんと、デスボイスで力強く歌い上げる宮田さんの対照的なツインボーカルが特徴的です。
1990年代に誕生したスクリーモをメインとしながらも、変幻自在に展開をみせていく楽曲アレンジで印象的な世界観を作り上げています。
a fact of lifeFACT

2015年に解散した後も国内外問わず支持を集めているロックバンド。
ドラムの高速なビートやトリプルギター、スクリーミングするボーカルなど、一聴するとハードコア色が強いイメージですが、タイトなギターフレーズや聴き取れないほど複雑な変拍子など、その計算されたハイレベルな楽曲は唯一無二で、解散した後も多くのバンドに影響を与え続けています。
ハードな音楽以外にもダンスやエレクトロニカなども取り入れた幅広い音楽性は、まさに21世紀のクロスオーバーと言えるのではないでしょうか。
Return to ZeroFear, and Loathing in Las Vegas

ポストハードコア的な楽曲に、メタルやダンスミュージックを大胆に取り入れたスタイルで大活躍のロックバンド、Fear, and Loathing in Las Vegas。
がっつりとオートチューンをかけた歌声が特徴のSoさん、おもにスクリームやシャウトを担当しているMinamiさんのツインボーカル編成。
一見チャラいような印象を受けるほどにノリのいい楽曲が多いんですが、聴けば聴くほどクセになっていくんですよね。
それは心地よくて何度も聴きたくなるようなきれいなメロディラインに加え、キレのいいスクリームの対比が彼らの楽曲を美しく彩っているから。
広義でのスクリーモといえるかもしれませんが、こういったジャンルがお好きならぜひ一度聴いてみてくださいね。
The Revelationcoldrain

名古屋で結成された5人組のラウドロックバンド、coldrain。
スクリーモの定義を、クリーンボイスで歌われる美しいメロディと攻撃的なシャウトやグロウルが共存している曲とするならば、彼らの楽曲はまさにスクリーモ。
もちろん、楽曲を発表するたびさまざまなエッセンスを加え進化を続けているんですが、その土台にある魅力はゆるぎません。
また彼らについて語る際に外せないのは、あの美しいクリーンボーカルとグロウルをボーカルのMasatoさんが1人で担当しているということ。
4人のバンドメンバーの真ん中で1つのマイクを手に歌う彼の姿は圧倒的な魅力がありますね。