文豪の名言。魅力的な作品をつづる文豪からのメッセージ
読む人の心をトリコにする数々の作品を生み出してきた文豪たち。
言葉をたくみに操る彼らは、作品以外にも多くの言葉を残しています。
そこでこの記事では、文豪たちが発言した名言を紹介します。
人々に大きな影響を及ぼすような作品を生み出した方、教科書にも作品が掲載されるような方、マンガのキャラクターとしても描かれている方など、さまざまな文豪が発言した言葉をピックアップしました。
作品とはまた違った、文豪たちがつむぎだす言葉の世界をぜひ堪能してみてくださいね。
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文豪の名言。魅力的な作品をつづる文豪からのメッセージ(21〜30)
程よい怠けは生活に風味を添える。梶井基次郎
なんでもきっちりやらないと気がすまない!
と、常に肩に力が入っている方は、一度この言葉を読んでみてください。
こちらは『檸檬』や『城のある町にて』などといった作品を残した小説家、梶井基次郎さんの言葉です。
全てに対してきっちりとこなしていくことは、とても素晴らしいことです。
しかし、なんとなくそこにおもしろみを感じられない、満たされないと感じる方もいるはず。
そんなときは、この言葉のように少し怠けてみましょう。
怠けた中で、また何か違ったものが見えてくるかもしれませんよ!
人生と言うものは、思わぬ時に道がひらけたり、閉じたりするものだ武者小路実篤
志賀直哉らとともに『白樺』を創刊し、小説だけでなく伝記や美術論を書き記した武者小路実篤。
人間愛をテーマにした多くの作品を残した彼は、日常の中にひそむ幸せを見つめ続けた作家です。
この言葉は人生が予測不能であることを受け入れ、変化に柔軟に対応する重要性を教えています。
困難の中にも希望を見出し、日常を前向きに生きる姿勢が感じられるでしょう。
人生の不確実性を楽しむことで、未来への道が開けるというメッセージは、現代の読者にも深い共感と勇気を与えるものです。
完全なる愛は「無我」のまたの名なり泉鏡花
小説だけでなく戯曲や俳句をてがけたことでも知られている泉鏡花は、『外科室』や『高野聖』などが代表的な作品として知られています。
そんな幻想文学の先駆者としても評価を受けている泉鏡花による、完全な愛がどのようなものかという考え方を表現した言葉です。
最大まで愛が大きくなったときは自分のことを考えなくなる、それは仏教における悟りの境地である無我と同じものではないかと語りかけています。
自分のことを考えているうちは愛も完全なものではなく、それを完成に近づけることが悟りにも近づいているのだと思わせてくれますね。
人間元来一人で生まれて一人で死んでいくのである。大勢の中に混じっていたからって孤独になるのは、わかりきったことだ。田山花袋
友達の輪や何かのグループにうまくなじめないと悩む方は、こちらの言葉を読んでみてください。
こちらは『蒲団』や『田舎教師』などといった作品を残した小説家、田山花袋さんの言葉です。
人間というのは常に孤独というものから離れられないのだから、輪に入れないというのはそれほど問題視することではないと伝えてくれているようですね。
また、今は輪の中にいても今後孤独になるかもしれないと悩むことも、必要のない悩みだということなのかもしれませんね。
孤独を受け入れるということも、人間にとって大切なことなのでしょう。
人生というものは、かっきり切りのつくものじゃないのだ。葉山嘉樹
なんでも白黒はっきりさせたい、そう思いがちな現代ですが、人生というものは決してそう全てがはっきり明らかになるものではない。
そのように発言したのは、厳しい労働環境におかれた人の現実を描くプロレタリア文学の代表とも呼ばれた葉山嘉樹さんです。
自分の求めるものに対して、はっきりとした答えを望むのが人間の性ではあります。
でも、はっきりと決まらないことがあるからこそ、人生や世の中はおもしろいということもあるのではないかと、この言葉が思わせてくれます。
芸術家はざらに生まれるものではないから、それを粗末にあつかってはいけない井伏鱒二
『山椒魚』や『黒い雨』などで知られる井伏鱒二は戦後の日本文学を代表する作家です。
芸術家という存在が希少であり、その創作活動を尊重し支えることの重要性を伝えています。
人間の本質にせまる独自性のある作品を多く残した彼の言葉だからこそ、説得力がありますね。
戦争の悲劇や人々の心の葛藤を深く描写することで、読者に強い印象を残しました。
このメッセージは創作の価値を見直し、芸術を通じて社会を豊かにするために芸術家を大切にする姿勢を求める名言です。
神は人間に孤独を与えた。然も同等に人間に孤独ではいられない性質も与えた。佐藤春夫
小説『田園の憂鬱』や、詩『秋刀魚の歌』など数多くの作品を残した、詩人で小説家の佐藤春夫さん。
彼が人間と孤独について述べたこの言葉は、とても深く、人間の本質にせまるようなものです。
人間は生きていく中で、孤独を感じないということはありません。
それでも、1人で生きていくなんてことはできないのです。
孤独というものを抱えながらも、誰かと支え合い、ときに愛し合いながら生きていくのが人生なのだと、この言葉は伝えているのかもしれませんね。





