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【難易度低め】易しく弾けるメンデルスゾーンのピアノ曲。おすすめのピアノ曲

ドイツのロマン派の作曲家であり、指揮者、ピアニスト、オルガニストとしても活躍したフェリックス・メンデルスゾーン。

ヴァイオリン協奏曲やピアノ独奏曲など数々の名作を生みだしながら、ヨハン・セバスチャン・バッハの音楽の復興やライプツィヒ音楽院の設立などの活動も精力的に行い、19世紀の音楽界に多大な影響を与えた人物でもあります。

本記事では、そんな偉大な作曲家メンデルスゾーンの作品の中から、比較的難易度の低いピアノ作品を厳選して紹介します。

コツコツと練習すれば必ず弾けるようになるのでぜひ最後までご覧ください!

【難易度低め】易しく弾けるメンデルスゾーンのピアノ曲。おすすめのピアノ曲(21〜30)

無言歌集 第1巻 Op.19 第1曲 甘い思い出Felix Mendelssohn

なめらかに流れるような16分音符の伴奏と、優美な旋律が実に叙情的で心地良いです。

こちらの『甘い思い出』はフェリックス・メンデルスゾーンの有名なピアノ曲集『無言歌集』の中の1曲で、有名な『春の歌』辺りと比べると知名度は劣るかもしれませんが、メンデルスゾーンの素晴らしいメロディセンスが際立つ作品ですしぜひピアノで美しい演奏に挑戦したいですね。

複雑な展開もなく、全体的にはシンプルな楽曲構成ですし中級者に差し掛かったくらいのピアニストであれば弾くことは可能でしょう。

まずはテンポを落として練習しつつ指定された記号を確実に覚えた上で、淡々と弾くのではなく楽曲の繊細なテーマを際立たせるようなエモーショナルな演奏を心がけてくださいね!

6つの子供の小品 Op.72 第2番Felix Mendelssohn

メンデルスゾーン: 6つの子供の小品,Op.72 2. 変ホ長調 Pf.赤松林太郎:Akamatsu,Rintaro
6つの子供の小品 Op.72 第2番Felix Mendelssohn

『無言歌集』とならんでメンデルスゾーンの作品の中でも弾きやすく、練習用の教材としてもぴったりな『6つの子供の小品』。

こちらで紹介しているのは『第2番』で、短い作品ながら上品で優美なメロディは弾いているだけで良い気分にさせれてくれますよ。

左手は基本的にアルペジオの伴奏で右手の主旋律を明確にすることが大切ですが、臨時記号が定期的に出てきますから譜読みをしっかりした上で、淡々と弾き続けるのではなく指定された強弱記号を押さえて表情をつけた演奏を心がけましょう!

3つの幻想曲、またはカプリス Op.16 第3番Felix Mendelssohn

メンデルスゾーンが初のイギリス旅行をした際に書かれたという『3つの幻想曲、またはカプリス』は、タイトル通りすべてが幻想曲というわけではなく一般的には第1曲が幻想曲、第2曲がスケルツォ、第3曲がカプリスつまり奇想曲とされる作品です。

全体的には中級レベルの作品ですが、比較的難易度の低めな第3番は楽曲の展開も一定で複雑な構造ではないので初めてこの作品に挑戦する、という方にもおすすめですね。

とはいえ基本的に主旋律が16分音符の連続で後半には32分音符も登場しますから、正確かつ細やかな運指が求められます。

まずはテンポを落として、美しい旋律をなめらかに表現できるように少しずつ指の動きに慣れるようにしましょう。

無言歌集 第5巻 Op.62 第1曲 5月のそよ風Felix Mendelssohn

「5月のそよ風」 無言歌集 第5巻より(メンデルスゾーン作曲) ピュアニスト・石原可奈子 [ピアノソロ] : May breezes(Felix Mendelssohn)Kanako Ishihara
無言歌集 第5巻 Op.62 第1曲 5月のそよ風Felix Mendelssohn

『無言歌集』の第5巻に収められた『5月のそよ風』は、タイトルにぴったりな穏やかで優しい響きが心地良い楽曲です。

『無言歌集』の全48曲のうち、難易度としてはそれほど高いものではなく今回の記事のテーマにも合った作品と言えそうですね。

右手の主旋律で装飾音的な16分音符が出てきますが、主軸の旋律を邪魔しないように、それでいて弱くなりすぎずといった加減で弾くようにしましょう。

左手の伴奏については、とくに前半は手が小さい方ですと少しつらいかもしれませんが、途切れずなめらかに弾けるように繰り返し練習してみてください!

無言歌集 第5巻 Op.62 第6曲 春の歌Felix Mendelssohn

Felix Mendelssohn – Song without words, Op. 62 No. 6 “Spring Song” [Complete] (Piano Solo)
無言歌集 第5巻 Op.62 第6曲 春の歌Felix Mendelssohn

フェリックス・メンデルスゾーンのピアノ曲といえば『無言歌集』が最も有名ですが、全48曲の中でも特に知名度の高い『春の歌』の美しいメロディは多くの人が耳にしたことがあるはずです。

タイトル通り、春の訪れを告げる優しい日差しや小鳥のさえずりが聞こえてきそうな心地良い雰囲気も持つ楽曲ですし、ぜひピアノで弾いてみたいですよね。

難易度としては中級の下程度の技術を要求されるレベルではありますが、それほど長い曲ではないですし、まずはゆっくり練習して繊細なメロディラインや右手と左手が交差するような弾き方自体に慣れるように心がけてください。

特徴的なアルペジオによる装飾音は意識しすぎると変に強調されてしまいますから、なるべく自然に優しく弾いてみてくださいね。

「夏の名残のばら」による幻想曲 Op.15Felix Mendelssohn

Mendelssohn ‘The last rose of summer’ 夏の名残の薔薇による幻想曲
「夏の名残のばら」による幻想曲 Op.15Felix Mendelssohn

『夏の名残のばら』はアイルランドの詩人、トーマス・ムーアが1805年に書いた詩で、1813年には同国の民謡を旋律としてつけて出版された作品です。

日本では『庭の千草』という唱歌として広く紹介されていますが、クラシック音楽の分野への引用も多く行われており、中でも有名なのがメンデルスゾーンの『「夏の名残のばら」による幻想曲 Op.15』なのですね。

原曲のメロディを取り入れながらも、メンデルスゾーンのセンスでもってピアノ曲として見事に昇華しております。

冒頭は主題のメロディが優しく奏でられますが、中間部で突然感情がかき乱されるような、プレスト・アジタートで始まる性急な展開へと突入するさまが実にドラマチックですね。

ふとした時に主題のメロディが歌われたり、ラストで消え入るように終わる幻想的な雰囲気も素晴らしいです。

とはいえ実際に弾くとなると中級者以上の技術が求められますし、中級レベルに差し掛かった程度では正直厳しいでしょう。

右手と左手とで交互に16分音符を連打するプレスト・アジタートは、それぞれの役割をしっかり意識しながら単に音符をなぞるだけに終始しないように注意してみてください。

楽曲全体的に緩急をつけて、原曲の詩で語られるイメージも常に念頭に置くことで表現力も増しますよ。

無言歌集 第2巻 Op.30 第6曲 ヴェネツィアの舟歌 第2Felix Mendelssohn

無言歌「ベニスの舟歌Op.30-6」メンデルスゾーン Lieder ohne Worte「Venezianisches Gondellied 」Mendelssohn
無言歌集 第2巻 Op.30 第6曲 ヴェネツィアの舟歌 第2Felix Mendelssohn

メンデルスゾーンの『無言歌集』いわゆる「舟歌」が3曲収められているのですが、本稿で取り上げているのは『無言歌集』の第2巻に収められた『ヴェネツィアの舟歌 第2』です。

『無言歌集』の中でも難易度は低めですし、音符を追う程度であればそれなりにピアノに慣れてきた初級レベルの方でも挑戦できる作品ですね。

舟歌らしく8分の6拍子で構成されており、大きな2拍をイメージしてリズムを取っていくことで、波間を行くゴンドラの動きをうまく表現できますよ。

後半に登場する印象的な長いトリルについては、同じ強さで弾くと淡泊なものとなってしまいますから、素早い動きの中でも強弱をつけてあげることも意識しておきましょう。