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鬼束ちひろの名曲・人気曲

鬼束ちひろの名曲・人気曲
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透明感のある歌声と深い詩の世界で多くのリスナーを魅了する鬼束ちひろさん。

繊細な心情を優しく包み込むピアノの旋律と、時に激しく揺れ動く感情を映し出すストリングスの響きが、独特の世界観を織りなしています。

「月光」「眩暈」をはじめとする名曲の数々は、ドラマや映画の主題歌としても起用され、苦悩や喜びを抱える人々の心に寄り添い続けています。

デビューから変わらぬ表現力で、音楽シーンに深い足跡を刻む鬼束ちひろさんの魅力をご紹介します。

鬼束ちひろの名曲・人気曲(1〜20)

眩暈鬼束ちひろ

鬼束ちひろさんの代表曲は、と問われて『月光』と並んで挙げられるのが、2001年2月にリリースされた『眩暈』です。

エステティックサロンのCM曲だったことも懐かしく思い出されますが、ピアノを主体としたミディアムテンポの美しいバラードの名曲であり、中盤以降のゴスペル調のコーラスや上品なストリングスのアレンジも実に素晴らしい。

うそやいつわりのないリアルな歌詞が高く評価され、第43回日本レコード大賞作詩賞を受賞しています。

こういう楽曲だからこそ、感情を込めて張り上げるように歌いたくなってしまうのが人情ではありますが、鬼塚さんは抑制を効かせた自然体の歌唱でエモーショナルな歌詞世界を見事に表現しており、シンガーソングライターとしての才能を存分に発揮しておりますね。

あくまで自己への問いかけであって、答えの出ない思いをつづった鬼塚さんの言葉たちは、20年以上が過ぎた今も誰かの苦しみにそっと寄り添っていることでしょう。

edge鬼束ちひろ

名曲『眩暈』とともに両A面シングルとして2001年2月にリリースされた『edge』は、堤幸彦監督による映画『溺れる魚』の主題歌としても起用された楽曲です。

MVも堤監督が担当しており、鬼束さんの決して明るいとはいえない独自の音世界を詩的な映像で活写しておりますね。

この楽曲は鬼束さんがデビュー前の19歳の時に作られたものだそうで、もともとは英語詞だったものを日本語に書き直した上でレコーディングされたそうですね。

穏やかで心地よいアンサンブルながら、絶望的とも取れる歌詞はあまりにも痛々しく、鬼束さんの美しいファルセットも行き場のない心の叫びのように感じられます。

絶望的なまでに美しい、という感覚は昨今のアーティストにはないものかもしれません。

流星群鬼束ちひろ

通算6枚目のシングル曲として2002年の2月にリリースされた『流星群』は、人気ドラマ『トリック2』の主題歌にも起用された鬼束さんらしいミディアムテンポのバラード曲。

あの蜷川実花さんが担当した印象的なCDジャケットの写真を今も覚えている、という方も多いでしょう。

前述したように、鬼束さんが得意とするタイプの楽曲であり、メロディと歌詞、歌唱にサウンド・アレンジに至るまで、すべてが見事なバランスで鬼束ちひろワールドとして表現されている名曲ですね。

MVで見せる無邪気な笑顔とは裏腹に、歌詞で書かれた言葉は時に重苦しいほどの感情が押し寄せてくる一方、美しいメロディと歌声が聴き手の心を浄化していくという逆説のような効果は、やはり鬼束ちひろさんというシンガーソングライターならではのものと言えるでしょう。

歌詞には出てこない流星群とは何のことなのかは、鬼束さん自身が語っているのでぜひ皆さんで調べてみてくださいね。

月光鬼束ちひろ

間違いなく、鬼束ちひろさんの楽曲の中で最も知名度の高い曲でしょう。

2000年の8月、鬼束さんによってはセカンド・シングルとしてリリースされた『月光』は、大ヒットしたドラマ『TRICK』初回シリーズの主題歌として起用されたこともあり、発売当初はチャート30位程度だったのが11位までランクアップしてロングヒットを記録。

19歳の若き才能あふれるシンガーソングライターの登場を、お茶の間にまで知らしめるきっかけとなりました。

ピアノとストリングスカルテットのみ、というアレンジだからこそ際立つ神々しいほどの美しさ、幻想的であって抽象的でありながらも、強烈なリアルさも感じられる心象風景が痛いほどに聴き手の心を揺さぶります。

『月光』は鬼束さんの代名詞のように語られてしまったが故に、ご本人はこの楽曲に対して複雑な思いを抱いてしまうようになってしまったようですが、本当の名曲とは作った側の思惑すらも飛びこえて、いつまでも聴き手の心に残り続けるものなのかもしれません。

陽炎鬼束ちひろ

2009年に発売されたシングルです。

曲調は全体をとおしてゆったりとしていますが、その中に歌に込められた信念を感じる力強さがある、壮大なロックバラードです。

楽曲のテーマが日本の美だということで、歌詞に四季の情景が取り入れられているところも印象的です。

誰かに向けての捨てられない強い感情、それを四季の描写と重ねることによって、一年をとおして思い続けていると表現しているような、恐怖すら覚えてしまいそうな情念を感じる楽曲です。

infection鬼束ちひろ

2001年に発売された5枚目のシングルです。

ドラマ『氷点2001』の主題歌にも起用されました。

ピアノとストリングスで構成されるサウンドと自分の中の苦しみを思わせる歌声が印象的です。

弱くなっていく自分への葛藤、少しずつ壊れていく心、それを自分でせめたてる様子を描いた、人間の弱い部分を表現したような楽曲です。

楽曲の終盤に向かってサウンドと歌声が強くなっていく点も、感情がこらえきれないようすを表現しているようで、心に響きます。