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テンションコードの基本

テンションコードの基本
最終更新:

テンションコードの基本

今回はテンションコードについてをご紹介します。

いきなり読むと分かりづらいかもしれないので、この記事を読む前にこちらの記事をあわせてよろしくお願いします。

参考:【作曲入門】コードってなんだろう?

分かりやすいコードの基本

参考:【作曲入門】分かりやすいセブンスコードの基本

参考:【作曲入門】オンコードと6thコードの基本

コードトーンとノンコードトーン

コードを構成している音をコードトーン(和声音)といいます。

例えばCメジャーコードの場合、ド、ミ、ソの音がコードトーンと言います。

Cメジャーコード

逆に言うと、Cメジャーコードにおいてド、ミ、ソ以外の音はノンコードトーン(非和声音)といいます。

そしてこのノンコードトーンこそがテンションと呼ばれるものなのです。

テンションコードとは

テンションコードとはあるコードにノンコードトーンを付け加えるものです。

テンションは今では「テンションが高い」のように気分が高揚していることを指すことが多いですが、もともとのテンションという言葉は「緊張」の意味を持ちます。

すなわち、コードトーンにノンコードトーンを加えることによって一瞬の緊張感を与えるとこができます。

ナチュラルテンションとオルタードテンション

テンションには3種類があり、それらは

に分類されます。

ちなみに9thはスケールの9番目の音、11thはスケールの11番目の音、13thはスケールの13番目の音ということです。

画像で確認してみましょう。

Cメジャースケールは「ドレミファソラシド」できています。

Cメジャースケール

しかしここまででは8番目の音までしかないので、ここでスケールをさらに拡張します。

Cメジャースケール

そしてこの赤い音符がテンションとなるわけです。

そしてテンションは

の2つに分けられます。

ナチュラルテンションは先程の9th、11th、13thのことです。

オルタードテンションは♭9th、#9th、#11th、♭13thです。

オルタードというのは「変化した」という意味を持ちます。

そしてこれらのテンションは使い方がある程度決まっています。

では、一つ一つ見ていきましょう。

9th(読み:ナインス)

9thは基本的にはどのコードにも付けることができます。

add9コード

メジャーコード、あるいはマイナーコードに9thの音を付け加えたものをadd9コードといいます。

add9コード

左がCadd9コード、右がCmadd9コードです。

表記法は、コード名に「add9(読み:アドナインス)」をくっつけて、

となります。

Cadd9

Cmadd9

~9thコード

セブンスコードにおいては、9thをくっつけられないものがないので基本的にどのコードでも9thコードが作れます。

以下一部例です。

Cメジャー9thコード

Cメジャー9thコード

これはCメジャー7thコードに9thの音を付け加えたものです。

Cマイナー9thコード

Cマイナー9thコード

これはCマイナー7thコードに9thの音を付け加えたものです。

表記法は

などがあります。

CM9

Cm9

♭9thコードと#9thコード

オルタードテンションを使うこの2つのコードは、使用できるコードが限られています。

使えるコードはドミナント7thコードのみです。

ドミナント7thコード

左がC7(♭9)、右がC7(#9)です。

#9thコードは、別名「ジミヘンコード」とも言われています。

ジミ・ヘンドリックスの代表作である「Purple Haze(パープルヘイズ)」の中で使用されたことが由来です。

0:20~からE7(#9)コードを弾いています。

ちなみにC7(♭9)コードのルートをとると、このようになります。

Eディミニッシュコード

なんとルートを外すとEディミニッシュコードになりました。

♭9thコードはディミニッシュコードの成分が含まれているので、かなり恐怖感のある響きになっています。

表記法は

となります。

C7(#9)

C7(♭9)

11th(読み:イレブンス)

~11thコード

11thの使えるコードはマイナー系のコードです。

すなわちマイナーコード、マイナー7thコードなどのコードが対象です。

しかしマイナーコードのみで使われることは少なく、マイナー7thコードにくっつけることが多いです。

Cm7(11)

9thと併用して使われることもあります。

Cm9(11)

表記法は

などがあります。

Cm7(11)

Cm9(11)

#11th

オルタードテンションである#11thの使えるコードはメジャー系のコードです。

こちらもメジャーコードにはつくことが少なく、メジャー7thコードやドミナント7thコードと一緒に使われることが多いです。

CM7(#11)、C7(#11)

こちらも9thと一緒に併用されることもあります。

CM7(9,#11)、C7(9,#11)

表記法は

などがあります。

CM7(#11)

C7(#11)

CM9(#11)

13th(読み:サーティーンス)

~13thコード

13thコードはセブンスコードにくっつけられますが、多いのはドミナント7thコードだと思います。

C7(13)

C7(13)

♭13th

オルタードテンションの♭13thの使えるコードはドミナント7thコードかマイナー7th♭5コードの2つです。

C7(♭13)、Cm7(♭13)

ちなみに♭13thは#9thと併用して使われることもあります。

C7(#9,♭13)

表記法は

などがあります。

C7(♭13)

C7(#9, ♭13)

終わりに

テンションコードは基本的に自由に入れることが可能です。

しかし、もともとは不協和音の1つなので入れすぎは厳禁です。

ここぞという時に使えれば一気に曲に彩りを加えられるでしょう。

試行錯誤しながら使ってみてください。

さて、合わせて4回コードのお話をしてきましたが、コードはここでいったん終わります。

次回からはより実践的な内容をおおくりしていきますので、お楽しみにしてください。

ライタープロフィール

佐々木祐

キーボーディスト

佐々木祐

北海道札幌市出身。

19歳の時に専門学校に入学し、音楽理論などを2年間学ぶ。

キーボーディストとしても活動しております。

こちらの方で音楽理論の記事を作っていました。

ウェブサイト:http://mrpianoman0620.blogspot.jp

Twitter:sasasa_maegami

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