YOUNG GUITARのグランプリ・ギタリストによる「ヌーノに挑戦!Jamming with Nuno 2016」フレーズ解説
YOUNG GUITAR(ヤング・ギター)誌上コンテスト「ヌーノに挑戦!
Jamming with Nuno 2016」にてグランプリをいただきまして、今回はコンテストで弾いたフレーズの解説をしていきたいと思います。
ヌーノに挑戦!
Jamming with Nuno 2016とは?
月刊ギター専門誌YOUNG GUITAR(ヤング・ギター)の企画で、用意されたバックトラックに合わせて、ヌーノ(Nuno bettencourt)との仮想ジャムセッションする企画のことです。
みなさんが演奏した動画、もしくは映像なしの音声のみでもかまわないので、いずれかを編集部まで送ってほしい。
レコーディング機器を用いた本格的な録音でも、気合い一発のエア録りでも、好きなやり方でOK!
編集部による一次審査を通った演奏は、何らかの形でヌーノ本人に二次審査してもらい、その中からグランプリを決定する予定だ。
優秀者の演奏は本誌DVDに収録される可能性も…?
Jamming with Nuno 2016 特設ページ « ヤング・ギター YOUNG GUITAR
この度、ヤングギター誌上コンテスト「ヌーノに挑戦!
Jamming with Nuno 2016」にてグランプリをいただきました!
https://twitter.com/yoppe0131/status/796552910482055168
https://twitter.com/yoppe0131/status/798494097359007744
「Nuno’s Solo」の後に僕がソロを弾いています。
コンテスト特設ページにコード進行表も載っています。
Jamming with Nuno 2016 特設ページ « ヤング・ギター YOUNG GUITAR
こちらからPDF版のTAB譜もダウンロードできます。
Jamming with Nuno 2016」TAB
※チューニングは全弦半音下げとなっていますのでご注意ください。
ソロセクション1解説
今回のフレーズ全体のポイントとして、16分で若干ハネたリズムで弾いています。
ヌーノのソロの雰囲気に合わせるためです。
動画の0:29〜のフレーズです。
4小節目のスウィープを含んだ6連譜ペンタトニックフレーズはストレッチもあり、6音ごとに若干違う形で上昇していくので、特に各6音まとまりの人差し指の位置(1音目と5音目)に注意してください。
8小節目はストレッチを含んだタッピングフレーズです。
左手も全てノンピッキングで発音します。
かなりスピードが速いですが、譜面に起こしたらこのようになっただけなので、正確な譜割りにとらわれず、2拍目と4拍目で帳尻を合わせて弾ききってしまったほうが勢いがあって良いと思います。
ソロセクション2解説
動画の1:07〜のフレーズです。
3小節目から4小節目にかけて一瞬だけAメロディックマイナーを弾いてアウトしています。
これはGathrie Govanがブルース進行のソロなどで弾いていたのを参考にしました。
5小節目〜6小節目のフレーズはヌーノやExtremeのファンの方はニヤリとするのではないでしょうか(笑)。
原曲で16分のフレーズだったものを拝借し無理やり6連譜に落とし込んだので、オケに合わせて弾かないと拍が取りづらいかもしれません。
8小節目はB7(#9)上でB#ディミニッシュを弾いています。
B7(#9)はこのオケのキーであるEmに対してドミナントコードにあたり、ドミナントコードの半音上のディミニッシュを弾いていることになります。
このアプローチは響きがかっこよくて好きです。
Greg Howeがよく使っています。
セクション3
1:42〜の最後のセクションは難易度の高いフレーズのオンパレードになっていますが、フレーズごとに区切りまずはゆっくり弾いてみて、全体の流れを理解してください。
3小節目はSergey Golovinが得意とする、スキッピングを含んだタッピングフレーズです。
左手もノンピッキングで発音します。
ランダムに弾いているように聞こえるかもしれませんが、例えば1拍目は最初の6音と次の6音が同じフレーズ、3拍目・4拍目の左手は3弦14フレットと1弦15フレットで固定になっているなど、ある程度規則的に組み立てられています。
ここも細かい譜割りにとらわれず、小節の最後で帳尻を合わせる感じで弾き切ってしまいましょう。
7小節目は6弦にまたがった大きなスウィープフレーズが続きます。
Richie Kotzenファンの方はニヤリとするでしょう(笑)。
オケのコードがEm7の部分ではEm→G→Dの順にアルペジオを弾き、A7の部分ではA7のアルペジオを弾いています。
特にA7のアルペジオは速弾き系ではあまり見慣れない形だと思うので反復練習でしっかり手になじませてください。
最後に
オケに乗せるソロを考えるときは、バックで鳴っているコードを意識した音の選択をすると良いと思います。
例えば今回のコンテストでは、Em7上ではスケールやテクニックなどわりと好き勝手に取り入れて弾きましたが、A7上ではA7のアルペジオ+クロマチックなど用いて、A7の響きが分かりやすいフレーズ構成になっています。
それによってEm7上のフレーズとA7上のフレーズの雰囲気がはっきり分かれ、聴き手を飽きさせないのではと考えました。
また、今回のような仮想ジャムセッションやギターバトルの場合は、相手がチョーキングで終わったらこちらもチョーキングから始めるなどいわゆる「オウム返し」を取り入れると「楽器で会話している」雰囲気が出て良いと思います。
ぜひチャレンジしてみてください!
ライタープロフィール
ギタリスト
木村洋平
1986年生まれ。
岩手県出身。
14歳からギターを始めアマチュアとしての活動を続けており、 現在は本業と並行して作曲・レコーディングの仕事や、自身の楽曲制作・動画の投稿などの音楽活動を行っている。
誌面やネットを通した海外のギターコンテスト等での入賞実績もある。
YouTubeチャンネルの累計再生数は300万回以上。
2016年現在までに、ギターインストアルバムを4枚(CD&配信)リリースしている。
ヤングギター誌上コンテスト「ヌーノに挑戦!
Jamming with Nuno 2016」でグランプリを受賞。
ウェブサイト:http://yoppeguitar.jimdo.com
Twitter:yoppe0131
Facebook:poteto.yaochushi

