70年代のロックシーンは、ギターリフやサイケデリックなサウンドが進化を遂げ、音楽の可能性が大きく広がった黄金期。
ハードロックやプログレッシブロック、グラムロックなど、新たなジャンルが次々と生まれた激動の時代でした。
そんな輝かしい70年代に世界のロック史に名を刻んだバンドたちは、どのようなデビュー曲でその第一歩を踏み出したのでしょうか?
当時のロックファンを熱狂させ、今もなお色褪せることのないデビュー曲の数々をご紹介します。
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【ロック黄金期】70年代の洋楽ロックバンドのデビュー曲(1〜10)
Can I Sit Next to You, GirlAC/DC

オーストラリアが生んだ偉大なロックバンドといえば、やはりエーシーディーシーではないでしょうか。
ヤング兄弟が中心となって作り上げた、記念すべき最初のオリジナル・シングルです。
気になる女性に「隣に座ってもいいかい?」と声をかける、若さあふれるストレートな歌詞が実に微笑ましいですよね。
後の無骨なハードロック像とは少し異なり、グラムロックの影響を感じさせる煌びやかなサウンドがとても新鮮です。
このヴァージョンは初代ボーカルが歌っており、1974年7月にオーストラリアで発売された後、チャート最高50位を記録しました。
その後、より骨太なアレンジで再録音され、名盤『High Voltage』に収録されることになります。
偉大なバンドの試行錯誤が詰まった原石のような一曲は、伝説の幕開けを体感したい時にぴったりでしょう。
Not Fade AwayRush

カナダのロックバンド、ラッシュによるキャリア最初期のデビュー曲です。
後のプログレッシブロックの巨匠というイメージとは少し違う、荒々しい魅力にあふれていますね。
本作はバディ・ホリー・アンド・ザ・ザ・クリケッツの名曲カバーで、「僕の愛は本物で、決して色褪せたりしない」という情熱的なメッセージを歌っています。
原曲のロックンロールを、歪みの深いギターとタイトなスリーピースの演奏でハードロックに昇華させているのが聴きどころですよ。
1973年9月にカナダ限定で発売されたシングルで、デビューアルバム『Rush』には収録されなかったという経緯があるのですね。
若さゆえの初期衝動が詰まった、70年代ロックの熱気を浴びたい時にぴったりの一曲です。
Black Hearted WomanThe Allman Brothers Band

サザン・ロックのパイオニアとして知られるオールマン・ブラザーズ・バンドは、1969年の結成以来、ブルースやジャズを基盤にした骨太なサウンドで人気を博してきたバンドです。
そんな彼らのデビュー・アルバム『The Allman Brothers Band』に収められているデビュー曲が、今回取り上げる一曲ですね。
本作は、冷酷な女性に翻弄される男性の、愛憎渦巻く激情がテーマになっています。
グレッグ・オールマンさんの実体験から生まれたとされ、その生々しい心の叫びは、ブルージーで重厚な演奏と相まっていつ聴いても心を締め付けられます。
荒々しいオルガンと唸るようなツインギターの絡みは、まさにバンドの初期衝動そのもの。
1970年3月にシングルカットされたこの楽曲は、泥臭いブルースロックの神髄に触れたい時にぴったりなのではないでしょうか。
Love → Building on FireTalking Heads

70年代ニューヨークの知的なニュー・ウェイヴを代表するトーキング・ヘッズの記念すべきデビューシングルです。
恋の衝動を「燃え盛る建物」へと向かう行為になぞらえた、スリリングな世界観が魅力的ですね。
デヴィッド・バーンさんの神経質な歌声と、まだ荒削りながらも鋭い緊張感をはらんだバンドサウンドを聴いていると、彼らの非凡な才能の萌芽を感じずにはいられません。
1977年2月に発表された本作は、当初どのスタジオアルバムにも属さない作品でしたが、後に編集盤『Sand in the Vaseline: Popular Favorites』などで聴くことができます。
ありきたりな日常から少しだけ離れてみたいとき、彼らのアートな感性の原点をのぞき見ているような気分になれる一曲です。
Man on the Silver MountainRainbow

ディープ・パープルを脱退したギタリスト、リッチー・ブラックモアが新たに結成したレインボー。
1975年リリースのデビュー・アルバム『Ritchie Blackmore’s Rainbow』に収録されたこのデビューシングルは、まさにバンドの所信表明とも言える名曲です。
ブラックモアによる鋭く重厚なギターリフと、ロニー・ジェイムス・ディオのパワフルで表現力豊かなボーカルが一体となり、聴く者を圧倒しますね。
歌詞は人々が救いを求める英雄的な存在を描いた壮大なファンタジーの世界観で、後のバンドの音楽性を決定づけたといっても過言ではないでしょう。
ライブでの演奏回数がバンド史上最も多いという事実も、本作がファンから絶大な支持を得ている証です。
ドラマティックな様式美に満ちた70年代ハードロックの神髄に触れたい時にぴったりな一曲ではないでしょうか。
Can’t Get EnoughBad Company

フリーやモット・ザ・フープルといった人気バンドのメンバーが集結した、“英国ハードロックの雄”バッド・カンパニー。
1974年に発売されたこの楽曲は、デビューシングルにしてセルフタイトルのデビュー・アルバム『Bad Company』の冒頭を飾る、彼らの代表曲として知られる名曲中の名曲です。
オープンCチューニングから生まれる豪快なギターリフに、ポール・ロジャースさんのハスキーで力強いボーカルが乗る様は、まさに王道のロック・ナンバー!
本作は愛する人への抑えきれない想いをストレートに歌い上げており、そのシンプルさが心に響きますよね。
全米でアルバムがチャート1位を獲得し、シングルも大ヒット。
今なおラジオで愛される定番曲というのも納得の完成度です。
ドライブのお供にもオススメですよ。
Cities on Flame with Rock and RollBlue Öyster Cult

ハードロックに知的で寓意的な歌詞を持ち込み、「思索的なヘヴィメタル」と評される独自の地位を築いたのがブルー・オイスター・カルトです。
彼らが世界のロック史に第一歩を刻んだのが、1972年発売のデビュー・アルバム『Blue Öyster Cult』に収められ、デビューシングルとしてもリリースされたこの激烈な一曲なのですね。
冒頭から叩きつけられるヘヴィなギターリフは、一度聴いたら忘れられないほどのインパクトがあります。
歌詞の世界では、都市が炎に包まれる終末的な光景が、ロックンロールの持つ破壊的なエネルギーそのものとして描かれているのです。
これは旧世界を焼き尽くし、新たな時代を切り拓く音楽の力を宣言するような、壮大なテーマを感じさせるものでしょう。
このデモがきっかけで大手レコード会社との契約を勝ち取ったという経緯も、本作の持つポテンシャルの高さを物語っていると言えそうですね。
のちに音楽ゲーム『Guitar Hero III: Legends of Rock』にも起用された、70年代ハードロックの持つヒリヒリとした緊張感を体感したい時にうってつけの楽曲です。






