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バレエ音楽をピアノで弾こう!名シーンを彩る珠玉の名曲を厳選

美しい衣装を身にまとったダンサーたちの華麗な舞に心奪われる「バレエ」。

ダンスもさることながら、物語が展開していくうえで欠かせない音楽も非常に魅力的で、印象に残る曲ばかりですよね。

今回は、そんなバレエ音楽の中でも特に知名度が高く、バレエに詳しくない方でもきっとどこかで耳にしたことのある名曲ばかりをピックアップ!

ピアノ演奏の動画とともに、曲の背景や魅力をお伝えしていきます。

バレエ音楽はオーケストラで演奏されるのが一般的ですが、今回ご紹介する作品の中には、バレエ音楽をもとにピアノ独奏用作品に編曲したものも含まれています。

原曲との違いも楽しみつつ、バレエの世界をご堪能ください!

バレエ音楽をピアノで弾こう!名シーンを彩る珠玉の名曲を厳選(11〜20)

バレエ音楽「ドン・キホーテ」より「キトリのヴァリエーション」Léon Minkus

オーストリアに生まれロシアで活躍した作曲家、レオン・ミンクス。

彼の最も著名な作品は、『ドン・キホーテ』『ラ・バヤデール』『パキータ』などのバレエ音楽です。

『ドン・キホーテ』より『キトリのヴァリエーション』は、スペイン風の特徴的なリズムとメロディが印象的な曲で、主人公キトリの勇気と情熱を表現しています。

この曲は技術的にも高度な要求をバレリーナに課すことで知られており、キトリの独特の性格と物語を音楽とダンスで見事に描き出しています。

バレエファンだけでなく、クラシック音楽愛好家にもおすすめの1曲です。

高雅で感傷的なワルツ 第1ワルツ,Modéré(モデラート) ト長調Maurice Ravel

伝統的なワルツに、モーリス・ラヴェルらしい近代的な響きを融合させた組曲『Valses nobles et sentimentales』。

その幕開けを飾る第1曲は、優雅でありながらどこか物憂げな、不思議な気持ちにさせられる1曲です。

この楽曲は、1911年5月の初演で作曲者名を伏せて演奏され、その斬新さで聴衆を驚かせました。

華やかな舞踏会で踊りながらも、ふと心によぎる秘めた想い…そんな情景が目に浮かぶようです。

バレエ『Adélaïde, ou le langage des fleurs』としても知られています。

本作は、これまでのワルツのイメージを覆すような、リズムやハーモニーの面白さを感じたい方にぴったり!

華やかさの奥に潜む憂いを表現できるよう、角のないやわらかい音で演奏しましょう。

春の祭典Igor Stravinsky

Piano Stravinsky “The Rite of Spring ” ストラヴィンスキー 春の祭典 ピアノ
春の祭典Igor Stravinsky

春の到来を祝う異教の儀式を描いたこの作品は、20世紀の音楽に革命をもたらしました。

複雑なリズムと不協和音の大胆な使用が特徴で、原始的で力強い音楽が展開されます。

オーケストラでは冒頭のファゴットの独奏は、楽器の高音域を使用し、独特の緊張感を生み出しています。

1913年5月の初演時には観客の間で大きな騒動を引き起こしましたが、オーケストラ版とは別に作曲者であるイーゴリ・ストラヴィンスキー2台ピアノ版も存在し、本人編曲であることから複調の仕組みや和声構造などの各楽曲の構造が非常に明確になって、現在では重要なピアノ曲のレパートリーとしても広く演奏されています。

クラシック音楽の常識を覆す革新性に興味がある方におすすめです。

おわりに

今回は、ピアノ演奏でも親しまれているバレエ音楽をご紹介しました。

テレビやCM、レストランなどで流れる機会の多い曲ばかりですので、聴き覚えのある作品も多かったのではないでしょうか?

ぜひ、原曲のオーケストラバージョンとの違いを味わいながら、ピアノでの演奏を楽しんでみてくださいね。