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ピアノで奏でるバロック音楽|発表会や演奏会におすすめの名曲を厳選

「音楽の父」と称されるヨハン・セバスティアン・バッハや、『メサイア』の作曲家としても知られるゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルといった偉大な作曲家が活躍したバロック時代。

17世紀初頭から18世紀半ばまでにヨーロッパで生まれた音楽は「バロック音楽」と呼ばれ、気品高い曲調や形式美で人々を魅了し続けています。

本記事では、そんなバロック音楽のなかから、ピアノで演奏される機会の多い名曲をピックアップ!

当時の鍵盤楽器のために作られた作品をたっぷりご紹介します!

ピアノで奏でるバロック音楽|発表会や演奏会におすすめの名曲を厳選(21〜30)

インヴェンション 第2番 ハ短調 BWV 773J.S.Bach

バッハ / インヴェンション No.2 ハ短調 ( J.S.Bach: Two-Part Invention No.2, in C minor BWV 773 )
インヴェンション 第2番 ハ短調 BWV 773J.S.Bach

『インヴェンション』の第2番として知られるこのハ短調の作品は、バロック時代の対位法技術が凝縮された魅力的な1曲です。

1723年にまとめられた教育的作品集の一部で、右手と左手が2小節ずれてカノン形式で対話する構造となっています。

短い作品ながら声部の入れ替わりや転調も含まれ、演奏者には各声部の独立性とバランスが求められます。

ハ短調という調性が生み出す内省的で厳格な雰囲気も印象的で、単なる練習曲を超えた芸術性を持っています。

対位法の美しさを学びたい方や、バロック音楽の奥深さに触れたい方におすすめです。

技術的な挑戦と音楽的表現力を同時に養える、学習者にとって貴重なレパートリーとなるでしょう。

フランス組曲 第2番 BWV 813 ジーグJ.S.Bach

Bach French Suite No.2 “Gigue” P. Barton, FEURICH 133 piano
フランス組曲 第2番 BWV 813 ジーグJ.S.Bach

軽やかな踊りのリズムに包まれたこの楽曲は、「フランス組曲第2番」の華やかなフィナーレを飾る一曲です。

3/8拍子の活発な動きと対位法的な構造が絶妙に組み合わさり、右手と左手の掛け合いが美しい音楽的対話を生み出しています。

1722年頃に作曲されたこの作品は、妻アンナ・マグダレーナのために編纂された音楽帳にも収録されており、家庭での音楽作りの温かさも感じられます。

ハ短調という調性が深みと緊張感を与えながらも、舞曲特有の躍動感が失われることはありません。

バロック音楽に挑戦したい方や、対位法の美しさを体感したい方におすすめです。

技術的な挑戦を含みつつも音楽的な表現力が求められる構成で、演奏する喜びと聴く楽しさの両方を味わえる魅力的な作品となっています。

フランス組曲 第2番 BWV 813 メヌエットⅠJ.S.Bach

Bach French Suite No.2 “Menuet 1 & 2” P. Barton, FEURICH 133 piano
フランス組曲 第2番 BWV 813 メヌエットⅠJ.S.Bach

優雅な三拍子の舞曲として親しまれているこの楽曲は、1722年から1725年頃に作曲されたハ短調の組曲に収められた一曲です。

バイナリ形式で構成されたシンプルながらも洗練された旋律が魅力で、アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳にも収録されていることから家庭での演奏を意図して作られました。

本作はフランス風の舞曲形式を取り入れながらも、バロック時代特有のポリフォニーの美しさが表現されています。

ゆったりとした曲調で難しいフレーズや技巧的な箇所もないため、バロック音楽に挑戦してみたい方や古典的な音楽の奥深さを味わいたい方におすすめです。

音色や表現、強弱などを意識しながら演奏すると、より一層その優美な世界観を楽しめるでしょう。

フランス組曲 第2番 BWV 813 メヌエットⅡJ.S.Bach

J.S. Bach: French Suite No. 2 in C Minor, BWV 813: VI. Menuet II (BWV 813a)
フランス組曲 第2番 BWV 813 メヌエットⅡJ.S.Bach

バロック音楽の美しさが詰まったフランス組曲の中の優雅な舞曲です。

1722年頃に作曲されたハ短調の調性が持つ厳粛さとメヌエット特有の品格があるリズムが見事に融合していて、バッハが築き上げたポリフォニーの世界を存分に味わえます。

技術的な難易度が比較的控えめなため、バロック音楽に挑戦してみたい方や装飾音の表現を学びたい方には絶好の教材となるでしょう。

本作はABA形式で構成されていて、演奏者の解釈やフレージングの工夫によって多彩な表情を見せてくれます。

チェンバロで書かれた原曲をピアノで弾く際の音色の探求も楽しめますよ!

フランス組曲 第6番 BWV817 ガボットJ.S.Bach

Bach French Suite No.6 “Gavotte” P. Barton, FEURICH 218 piano
フランス組曲 第6番 BWV817 ガボットJ.S.Bach

バロック時代に作曲された組曲の中でも、この楽曲は明快な2拍子のリズムと親しみやすい旋律が魅力です。

1722年から1725年頃に教育目的で書かれた作品で、フランス風の優雅さとドイツ的な構築性が見事に融合しています。

宮廷舞踏の雰囲気を現代に伝える貴重な楽曲として、演奏者には表現力と技術の両方が求められますが、難しいフレーズや技巧的な部分が少ないため取り組みやすいのが特徴です。

ピアノを始めて間もない方やバロック音楽に挑戦してみたい方におすすめで、音色や表現を重視しながら練習することで、当時の宮廷の雰囲気を感じながら演奏できるでしょう。

フランス組曲 第6番 BWV817 サラバンドJ.S.Bach

Bach French Suite No.6 “Sarabande” P. Barton, FEURICH 218 piano
フランス組曲 第6番 BWV817 サラバンドJ.S.Bach

フランス舞曲の厳格な形式に、バッハ特有の深い精神性を込めた珠玉の楽章です。

1722年から1725年頃に作曲されたこの楽曲は、もともとスペイン起源の荘重な三拍子舞曲として構成され、装飾音と和声進行が織りなす静謐で内省的な世界観が魅力となっています。

本作はゆったりとしたテンポで進行するため、バロック音楽に初めて挑戦する方でも取り組みやすく、音色や表現力を磨きながら演奏の基礎を身につけられます。

複雑な技巧よりも情感が豊かな表現が重視されるので、じっくりと練習に向き合いたい方におすすめです。

シンフォニア No.1ハ長調J.S.Bach

バッハ/シンフォニア No.1ハ長調 ( J.S.Bach – Sinfonia No.1 in C Major, BWV 787, from Three-Part Invention )
シンフォニア No.1ハ長調J.S.Bach

明るく快活な三声のピアノ旋律が美しい小品で、1720年に息子の教育のために書かれた作品です。

冒頭から流れるように展開される主題は、上声部から中声部、下声部へと優雅に受け継がれ、バロック音楽ならではの緻密な対位法が光ります。

本作は、途切れることのない旋律線と心地よい和声進行により、聴き手を魅了する魅力に満ちています。

パッセージがはっきりと聞こえ、フレーズのつながりも自然で、小学校高学年の子供たちにぴったりの演奏曲です。

きらびやかな音の重なりと豊かな表現力で、発表会の舞台を華やかに彩れることでしょう。