クラシック音楽史における「古典派時代」は、18世紀初頭に誕生したピアノの原型ともいえる楽器「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」が、私たち知る現代の「ピアノ」へと進化を遂げた重要な一時代。
古典派3大作曲家とも呼ばれるフランツ・ヨゼフ・ハイドン、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンらをはじめとする多くの作曲家が活躍し、後の作曲家に影響を与える偉大な作品を遺しました。
本記事では、そんな古典派時代に生まれた作品の中から、ピアノ独奏のために書かれた名曲をピックアップ!
曲の背景や演奏のポイントともにご紹介していきます。
- 【ピアノ発表会向け】簡単なのにかっこいいクラシック作品
- 【大人向け】ピアノ発表会にオススメ!聴き映えする名曲を厳選
- 【上級者向け】聴き映え重視!ピアノ発表会で弾きたいクラシック音楽
- 【ピアノ発表会】中学生におすすめ!クラシックの名曲を一挙紹介
- 【ロマン派のピアノ曲】発表会や演奏会の人気曲・定番曲を厳選
- 【ピアノ発表会】小学生・高学年にオススメのクラシック曲を厳選
- 【初級】ピアノ発表会にもオススメ!弾けたらかっこいいクラシックの作品
- 【中級レベル】華やかな旋律が印象的なピアノの名曲を厳選!
- 【ハイドンのピアノ曲】交響曲の父が手掛けた珠玉のピアノ作品たち
- 【クープランのピアノ曲】バロック時代の名鍵盤奏者が遺した名曲を紹介
- 【クラシック】有名ピアノ作品|一生に一度は弾きたい珠玉の名曲たち
- 【ピアノ発表会】小学生・中学年におすすめのクラシックの曲を厳選
- 【中級者向け】挑戦!ピアノ発表会で聴き映えするおすすめの名曲
【古典派のピアノ名曲】発表会や演奏会で人気の名作を一挙紹介!(1〜10)
ピアノソナタ 第23番 Op.57「熱情」第3楽章Ludwig van Beethoven

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの名作『ピアノソナタ 第23番 Op.57「熱情」第3楽章』この作品はベートーヴェンの作品のなかでも、最も有名な『運命』の原型ともいえる作品で、彼ならではの重厚感あふれる感情的な表現が多く登場します。
もちろん、演奏難易度も表現の多さに比例して高まっているのですが、そのぶん聴き映えのする作品なので、ぜひチェックしてみてください。
フランスの歌 「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲「きらきら星変奏曲」Wolfgang Amadeus Mozart

天才的な音楽家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが25歳の頃に作曲した『フランスの歌による12の変奏曲』は、当時流行していたフランスの歌曲を主題に、モーツァルトが自身の卓越した技術と想像力を発揮して生み出した傑作。
『きらきら星変奏曲』としても有名ですよね。
各変奏はそれぞれ独自の特徴を持ち、華やかさ、美しさ、深みのある感情表現など、聴く者を飽きさせない多彩な魅力にあふれています。
ピアノを学ぶすべての方に、ぜひ一度は演奏に挑戦していただきたい曲です。
ピアノソナタ第16番 K.545Wolfgang Amadeus Mozart

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲した18曲のピアノソナタの中で最も有名であり、発表会の定番曲として知られる『ピアノソナタ第16番 K.545』。
特に第1楽章は多くのピアノ学習者から愛されている曲で、1曲の中で演奏に必要なさまざまなテクニックを身につけられます。
ソナタ形式にきっちりと当てはめられているため、次の展開が予測しやすくおぼえやすいのもポイント!
テンポを上げて弾くと聴いている印象以上に難しいため、細かく区切って丁寧に部分練習しましょう。
ロンド ハ長調 Op.52-6Johann Nepomuk Hummel

オーストリアの作曲家ヨハン・ネポムク・フンメルは、モーツァルトに師事し、ハイドンやベートーヴェンとも親交を深めた、古典派とロマン派の橋渡し的存在です。
彼の『ロンド ハ長調 Op.52-6』に収められた作品は、その明るく生き生きとした性格が特徴的で、フンメルの技術的な巧みさと音楽的な洗練さを感じさせます。
比較的演奏しやすい曲として、演奏者に優れた音楽表現の機会を与えてくれるでしょう。
古典派ピアノ音楽の魅力に触れたい方や、技術向上を目指す中級者の方にもオススメの1曲です。
ピアノソナタ 第11番 イ長調 K.331 第3楽章「トルコ行進曲」Wolfgang Amadeus Mozart

ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲の『ピアノソナタ 第11番 イ長調 K.311 第3楽章「トルコ行進曲」』は、古典派ピアノ曲の中でも特に親しまれている作品の一つ。
ピアノソナタの第3楽章という位置づけですが、あまりに有名なため、単独で演奏されることの多い1曲です。
この『トルコ行進曲』には、同名のベートーヴェン作品も存在しますが、難易度で比較すると、モーツァルト作品の方がさらに技術と体力が問われます。
ピアノソナタ 第35番 ハ長調 Hob.XVI:35Franz Joseph Haydn

18世紀に活躍した古典派音楽の巨匠、フランツ・ヨーゼフ・ハイドン。
交響曲や弦楽四重奏曲の父としても知られるハイドンは、ピアノのための作品も数多く残しています。
なかでも、1780年に出版された『ピアノソナタ 第35番 ハ長調 Hob.XVI:35』は、技術と表現の両面から演奏者に挑戦を促す魅力的な曲集。
3つの楽章で構成されたこの作品は、ソナタ形式やロンド形式など、クラシック期の典型的な音楽形式を用いながら、主題の展開や転調を通じて聴き手を飽きさせない工夫が施されています。
クラシック音楽に親しみたい方や、ピアノ演奏に新たな意欲を見いだしたい方にこそ、ぜひ取り組んでいただきたい1曲です。
ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」第1楽章Ludwig van Beethoven

古典派音楽の最高峰として知られる偉大な作曲家、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。
心に刺さる重厚な作曲に定評のあるベートーヴェンですが、そんな彼の作品の中でも特にオススメしたい作品がこちらの『ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」第1楽章』。
演奏の難易度はそれほど高くありませんが、その演奏効果はすさまじく、冒頭のフレーズから一気に世界観へ没入できます。
長い人類の音楽史のなかでも、これほど単純なメロディでありながらこのレベルの演奏効果をほこる作品はめったにないので、初めて聴かれる方はぜひチェックしてみてください。