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【現代曲】ピアノの不思議な響きに惹かれるクラシック作品を厳選!

クラシックの現代曲といえば「複雑すぎる響き」「目を疑う超絶技巧」「理解不能……」このようなイメージをお持ちの方も多いはず。

確かに、クラシック音楽が行き着いた「現代における最終形態」ともいえる現代曲には、解釈の難しい作品も数多く存在しますが、作曲家の意図や作曲の背景を知ることで、曲の魅力が見えてくることもあります。

今回は、そんな難解と思われがちな現代曲の中から、ピアノ独奏のために作曲された作品をご紹介します。

現代曲に挑戦してみたい方や、ぜひチェックしてくださいね!

【現代曲】ピアノの不思議な響きに惹かれるクラシック作品を厳選!(11〜20)

グノシエンヌ第3番Erik Satie

サティ : グノシエンヌ第3番【02_暗い・悲しい楽譜と説明付きクラシックピアノ曲】
グノシエンヌ第3番Erik Satie

この楽曲は、1893年に音楽誌で初めて紹介された作品で、楽譜に小節線がないのが大きな特徴です。

左手は古代の儀式を思わせるような静かなリズムを繰り返し、その上で右手がどこか掴みどころのない旋律を奏でます。

「Avec étonnement」(驚きとともに)といったユニークな指示が奏者の解釈に委ねられ、聴くたびに異なる表情を見せてくれますよ。

映画『ユマ・フォア』でも効果的に使われました。

本作が持つ瞑想的な響きは、心の奥に沈んだ感情と静かに向き合いたい夜にぴったりです。

ピアノ曲 Ⅰ~ⅩKarlheinz Stockhausen

Karlheinz Stockhausen : Nr.4 Klavierstücke IX (1954/61)  EMURA Natsuki, piano
ピアノ曲 Ⅰ~ⅩKarlheinz Stockhausen

20世紀を代表する先駆的な作曲家、カールハインツ・シュトックハウゼンさん。

電子音楽の開拓者であり、前衛音楽の巨匠として知られる彼の『ピアノ曲Ⅰ~Ⅹ』は、1952年から1961年にかけて制作された作品です。

従来の音楽概念を覆す実験的なアプローチにより、音と沈黙の相互作用や音響の可能性を追求。

各曲が緻密に構成された独立した作品であると同時に、全体として壮大な連作をなしています。

本作は音楽表現の新境地を切り開いた革新的な作品であり、現代音楽に興味がある方や音楽の可能性を探求したい方にぜひ聴いていただきたい1曲です。

8つの演奏会用練習曲より 第8曲「終曲」Nikolai Kapustin

ジャズの要素を巧みに取り入れたクラシックピアノ曲で、力強さとエネルギーに満ちた演奏効果の高い作品です。

8分音符を基調とした力強い第1主題と、柔らかな印象の第2主題が見事に絡み合い、華麗なソナタ形式で構成されています。

1984年に書き上げられたこの楽曲は、複雑なリズム構造と急速なパッセージを含み、ピアニストに高い技術を要求しますが、ジャズの軽快さと自由さも感じられる魅力的な1曲です。

本作は、クラシック音楽の技巧とジャズのリズム感を兼ね備えており、発表会で演奏すれば観客を魅了できるでしょう。

演奏には相当な練習時間が必要ですが、華やかで聴き映えのする作品を披露したい上級者の方にぴったりです。

スクランブル交差点橋本晃一

都会の喧騒をダイナミックに表現した楽曲で、リズミカルで躍動感があふれるメロディが印象的な1曲です。

8分の6拍子や変拍子を取り入れた構成で、交差点を行き交う人々の様子が音楽で巧みに描写されています。

アルバム『やっぱりピアノがすき!

<下巻>』に収録された本作は、渋谷のスクランブル交差点をイメージして作られており、メロディと伴奏のバランスが絶妙です。

テンポのある楽曲ながら、表情が豊かな演奏が可能で、発表会での演奏にぴったり。

クラシックとポップスの要素を融合させた現代的な雰囲気が、舞台で映える作品に仕上がっています。

かっこよい曲を探している男の子の発表会用レパートリーとしてもおすすめです。

4つのエチュード 第4番 Op.7-4 嬰ヘ長調Igor Stravinsky

The Modern Étude – Stravinsky: Étude Op.7 No.4 in F sharp major | Takashi Yamada 山田剛史
4つのエチュード 第4番 Op.7-4 嬰ヘ長調Igor Stravinsky

1908年に制作された2分弱の小品は、和声とリズムの斬新な組み合わせが光る傑作です。

軽快で活発な音の動きは、まるで花火のようにめまぐるしく弾け、聴く者を魅了します。

シンコペーションを巧みに取り入れたダイナミックな展開と、鮮やかな和音進行が絶妙に調和し、演奏者の技量を存分に引き出します。

本作は、短いながらも音楽の可能性を追求したイーゴリ・ストラヴィンスキーの革新的な精神が凝縮されており、ピアノ演奏会のアンコール曲として、心に残る感動を与えることでしょう。

なお、1947年11月にはピアニストのナディア・ライゼンバーグさんがカーネギー・ホールで印象的な演奏を残しています。

「虹のリズム」より 真夜中の火祭平吉毅州

真夜中の火祭 ピアノ 平吉毅州【発表会おすすめ】ピアニスト 近藤由貴/The Midnight Fire Festival Piano, Yuki Kondo
「虹のリズム」より 真夜中の火祭平吉毅州

力強いリズムと華麗なメロディーが織りなす情熱的な小品は、アルバム『虹のリズム』収録の意欲作です。

8分の6拍子と4分の3拍子が交互に現れる「ヘミオラ」と呼ばれるリズム手法により、スペイン音楽やフラメンコを思わせる野性的な躍動感を生み出しています。

本作は2024年のピティナ・ピアノコンペティションC級の課題曲に選ばれ、多くの若手ピアニストたちが魅了されています。

右手と左手のエキサイティングなやり取りや、スラー、スタッカート、アクセントなどの繊細な表現が織りなす世界観は、演奏者の技量を存分に引き出してくれます。

挑戦的でありながら、3分以内で演奏できる小品として、発表会やコンクールのレパートリーにぴったりの1曲です。

【現代曲】ピアノの不思議な響きに惹かれるクラシック作品を厳選!(21〜30)

8つの演奏会用練習曲より 第5曲「冗談」Nikolai Kapustin

クラシックとジャズが融合した躍動感があふれる楽曲です。

1984年に発表されたアルバム『8つの演奏会用練習曲 Op.40』に収録された本作は、軽快でユーモアもたっぷりな性格を持ち、聴く人の心をくすぐります。

スウィングやブギウギなどジャズの要素を巧みに取り入れながら、クラシックの形式美も大切にした魅力的な一曲。

リズミカルで躍動感のあるフレーズが次々と展開され、会場全体を楽しい雰囲気で包み込みます。

ニコライ・ペトロフやマルク=アンドレ・アムランなど、世界的なピアニストたちも演奏するこの作品は、技術と表現力を存分に披露したい方にぴったり。

観客を魅了する素晴らしいステージを作り上げられることでしょう。