デスメタルの名曲。おすすめの人気曲
デスメタル、と言われて皆さんはどのような音楽を思い浮かべますか?
ヘビーメタル好きであっても、デスメタルは苦手という人もいらっしゃいますよね。
確実に聴く人を選ぶジャンルではありますが、実はデスメタルの世界はとても奥深いのです。
圧倒的な技術に裏打ちされたテクニカル・デス、緻密な楽曲展開が芸術的なレベルに達したプログレッシブ・デス、暴虐性と破壊力を追求したブルータル・デス、そしてデスコア……今回の記事では、多くのサブジャンルが存在するデスメタルの歴史において、人気の曲やオススメの名曲を時代問わず選曲してみました。
あなたのデスメタルに対する概念が大きく変わるかも?
ぜひご覧ください!
デスメタルの名曲。おすすめの人気曲(1〜10)
DeliveranceOpeth

2010年代に入ってからのオーペスは、古典的なプログレッシブ・ロックへの愛情を全面に押し出したサウンドの追及へとシフトしましたが、激烈なデスメタルと圧巻のテクニックに裏打ちされたプログレッシブメタルがドラマティックに融合した、初期から中期にかけての音楽性を愛するファンは多いかと思います。
スウェーデン出身で独自の美学に基づいたダークな音世界は、日本では「北欧の暗黒神」などとも呼ばれ、当時は一部の熱心なファンにのみ知られている存在でした。
そんなオーペスが2002年にリリース、バンドの持つ「動」の部分を押し出した名盤『Deliverance』の表題曲を紹介します。
デスメタルらしい暴虐性と、北欧特有の幽玄の美に満ちた叙情的なメロディ、深く沈んでいくようなダークネスが渾然一体となった、文句のつけようがないほどに完ぺきな名曲ですよ。
Abomination RebornSUFFOCATION

アメリカはニューヨーク州が誇る伝説的なデスメタル・バンドであり、トップクラスの人気と実力を誇るバンドがサフォケイションです。
オリジナル・メンバーにして2019年に惜しくも引退を発表したフロントマン、フランク・マレンさんはいわゆるデスボイスの中でも極端な低音で発声するガテラルボイスを操る最初のボーカリストの1人として知られていますよね。
また、同じくオリジナル・メンバーのテレンス・ホッブスさんを筆頭に、ヘビーメタル界では珍しく黒人のアーティストが在籍しているバンドということでも有名です。
さまざまな面から先駆的な存在といえる彼らのディスコグラフィ―の中で、再結成を果たしてから2枚目となるセルフタイトルのアルバムに収められた楽曲を紹介します。
王道のデスメタル・ナンバーながら、圧巻のテクニックに裏打ちされたバンド・アンサンブルはさすがの一言!
Blessed Are the SickMorbid Angel

デスメタルの歴史の中でも屈指の人気と実力を誇る、フロリダ産デスメタルの「魔王」がモービッド・エンジェルです。
デスメタルという人を選ぶジャンルでありながらも、商業的な成功を収めているところもすごいですよね。
『病魔を崇めよ』というとんでもない邦題が付いたことでも有名な、1991年にリリースされたセカンド・アルバム『Blessed are the Sick』の表題曲となったこちらの楽曲は、スピード重視でアグレッシブといったデスメタルとは一線を画す、地獄の底からこだまするような叫びとスローテンポで展開する邪悪なサウンドに、聴き慣れない方であれば尻込みしてしまうことでしょう。
とはいえ、このドロドロした世界観の妖しい魅力に少しでも気付いたのなら、もう後戻りはできなくなりますよ……。
デスメタルの名曲。おすすめの人気曲(11〜20)
Homage for SatanDeicide

デス、オビチュアリー、モービッド・エンジェルといったバンドと並び称される、フロリダ・デスメタルにおいてカリスマ的な人気を誇るのがディーサイドです。
バンド名の由来や歌詞の内容はかなり冒涜的なもので、デスメタルというジャンルの過激な要素をそのまま体現しているかのようなバンドであり、ベース兼ボーカリストのグレン・ベントンさんと、ソングライティングの要でもあるドラマーのスティーブ・アシェイムさんを中心に、2020年代になっても現役で活動中です。
カンニバル・コープスのジャック・オーウェンさんをギタリストに迎えて、初となったアルバム『The Stench of Redemption』の収録曲『Homage for Satan』は、激烈なブラスト・ビートを軸としたオールドスクールなデスメタルと、流麗なギター・ソロが一体化した彼ららしい名曲です!
Quantum CatastropheBrain Drill

イントロが始まった瞬間、何をやっているのかわからないほどに難解極まりないフレーズの嵐が迫りくる様に、もはや言葉すら失ってしまいます。
2005年に結成されたブレイン・ドリルは、その突出した変態的なテクニックと圧巻の音楽性でエクストリームなメタル・シーンに衝撃を与えたバンドです。
残念ながら2019年に解散していますが、彼らが残した3枚のアルバムはどれも強烈な作品ばかり。
中でも、2010年にリリースされたセカンド・アルバム『Quantum Catastrophe』のラスト曲として収録されている表題曲は、なんと16分に及ぶ大作です。
アウトロを含めると実質は10分ほどですが、長いブレイクを挟むことなく、デスメタルもグラインドコアもテクニカル・デスも超越したすさまじいサウンドが延々と繰り出される様は、もはや貴重な音楽的体験と言えましょう。
Wire Rope StrangleVomit Remnants

日本が世界に誇る、ブルータル・デスメタルバンドのレジェンド!
結成は1997年と古く、1999年にフル・アルバムをリリースするも2001年に解散。
その後は断続的に活動を続けておりましたが、2015年より本格的に再始動を果たし、2017年にはなんと約18年ぶりに新作アルバム『Hyper Groove Brutality』をリリースしました。
今回紹介している楽曲は、そのアルバムに収録されている強烈なナンバー。
アルバムのタイトルそのまま、といった趣の強烈なブルータリティ、ずっしりと重いグルーブ、低音のガテラルボイス……メタルコアやデスコアといった現代的な要素も感じさせつつ、王者としての貫禄を見せつける曲となっております。
海外のデスメタル・バンドしか知らない方も、ぜひチェックしてください!
At The Left Hand Ov GodBehemoth

ポーランドが生んだ怪物にして、今や世界的な人気を誇るバンドです。
1991年の結成時点では典型的なブラックメタル的なサウンドを鳴らしておりましたが、作品をリリースするごとにデスメタルへと接近し、ベヒーモスならではの壮大なエクストリームメタル・サウンドへと移行。
彼らが選ぶ挑発的なテーマは常に物議を醸しだすものですが、同時に豊かな知性を感じさせ、力任せのメタルとは一線を画すものです。
そんなベヒーモスが中近東風のサウンドを取り入れ、独自に美学に基づく音世界を繰り広げた名曲が『At the Left Hand ov God』です。
2007年リリースのアルバム『The Apostasy』に収録されており、鬼気迫る叫び、怒涛のドラムス、ヘビーに刻まれるギター、どれをとっても重量級でありながら、神秘的な雰囲気が漂っているのが彼らならではの魅力です!