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【混沌の電子音楽】ドリルンベースの名曲まとめ

1990年代の電子音楽シーンに詳しい方なら、いわゆる「ドルリンベース」という音楽ジャンルをご存じでしょう。

英語では「Drill ‘n’ bass」と記載する電子音楽で音楽的な定義は難しいのですが、ドラムンベース以上に複雑なリズム・パターンやプログラミングを用いながらも、熱を帯びたグルーヴとは違う混沌とした雰囲気が特徴的です。

ブレイクコアやグリッチといったジャンルへ影響を及ぼしながらも、純然たるドリルンベースの作品自体は多くはありません。

今回の記事では、まずは押さえてほしいドリルンベースの名曲をピックアップして紹介しています。

興味のある方はぜひご覧ください!

【混沌の電子音楽】ドリルンベースの名曲まとめ(11〜20)

PalidAnimals on Wheels

アニマルズ・オン・ホイールズは、イギリスはケンブリッジを拠点とするアーティスト、アンドリュー・コールマンさんによるソロ・プロジェクトです。

1990年代後半にいくつかの作品をリリース、2012年よりオンライン上での活動に軸を置いて主にSoundCloud上で楽曲をリリースしているようですね。

そんなコールマンさんが1997年に初めてリリースしたアルバム『Designs And Mistakes』は名門Ninja Tuneよりリリースされており、非常に興味深い音楽を展開しているのですね。

実は国内盤もリリースされており、帯には「ドリルンベース」という文言も書かれていることから、当時そのような形で日本で紹介されたことにも言及しておきましょう。

アブストラクトなシンセ、変則的なブレイクビーツ、スクエアプッシャーとも共振するジャズの要素が緻密に構築された音世界の魅力は、本稿で取り上げた楽曲『Palid』を聴くだけでも伝わるはずです。

CutPlug

Plug (Luke Vibert) – Cut
CutPlug

プラグは、イギリスのミュージシャン兼プロデューサー、ルーク・ヴァイバートさんによる活動名義です。

そんなプラグによる楽曲「Cut」は1996年にリリースされたスタジオアルバム「Drum ‘n’ Bass for Papa」に収録されており、直球ど真ん中のドリルンベース・ドラムンベース的なサウンドを楽しめます。

ちなみに、このアルバムは、音楽誌「NME」の同年のベストアルバム33位に選ばれるなど、非常に高い評価を受けました。

ルーク・ヴァイバートさんはプラグの他にもAmen Andrews、Kerrier District、Spac Hand Lukeなど、様々な名義で活動していますので、気になった人はそちらもチェックしてみてくださいね!

Viper FlatsWitchman

イギリス・バーミンガム出身のミュージシャン、ジョン・ルームさんの活動名義であるウィッチマン。

彼の楽曲『Viper Flats』は1998年リリースのスタジオアルバム『Explorimenting Beats』に収録されており、ただ速いだけではない、重層的なドラムサウンドが魅力です。

また、ウィッチマンは様々なドラマや映画などに楽曲を提供していることで知られており、日本でも人気の高い『コールドケース』『CSI:マイアミ』『CSI:ニューヨーク』などのドラマで彼の楽曲を楽しむことができますよ。

Angry DolphinPlaid

1990年代初頭から活躍しているプラッドは、ロンドン出身のエレクトロニックミュージック・デュオです。

2020年代の今も活動を続けるいわば大ベテランなのですが、2006年に公開されたアニメーション映画『鉄コン筋クリート』の音楽を手掛けた、と言えば分かる方もいらっしゃるかもしれませんね。

そんな彼らのサウンドはテクノを軸としながらも実に多彩なもので必ずしもドリルンベースの代表的なアーティストというわけではないのですが、ドリルンベースのひな形のようなサウンドを鳴らしている楽曲を今回は紹介します。

こちらの『Angry Dolphin』は1995年にリリースされたEP作品『Android』に収録されている楽曲で、細かいブレイクビーツの組み立て方やリズムのアプローチが同時代のドラムンベースとは違ったスタイルを持ち合わせているのですね。

本人たちが意識的にドラムンベースとの違いを打ち出したかどうかは不明ですが、中盤のどこか切ないメロディが鳴らされるパートも含めて、1995年の段階でこのような楽曲が生まれていたことは改めてチェックしていただきたいです。

Black Lawn FinaleThe Flashbulb

アメリカ出身のアーティスト、ベン・リー・ジョーダンさんは主に「The Flashbulb」という名義で知られる電子音楽家です。

マルチ・インストゥルメンタリストであり、映像作家としての顔も持つ多才なジョーダンさんですが、ザ・フラッシュバルブとしての彼の音楽性はドリルンベースやその発展形と言えるブレイクコアを主体としたサウンドなのですね。

そんなザ・フラッシュバルブとして2004年に発表したアルバム『Red Extensions of Me』に収録されている『Black Lawn Finale』は、エイフェックス・ツイン直系と言える音世界を2000年代の完成でアップデートしたような印象を受ける楽曲です。

細かく刻まれたエレクトロ・ビートの応酬の中で鳴り響くシンプルなメロディはどこかノスタルジックで切なく、ジョーダンさんの確かなトラックメイカーとしての、ソングライティング・センスを感じさせますね。

ドリルンベースやブレイクコアといったジャンルに苦手意識を持たれている方でも、かなり聴きやすい部類に入るのではないでしょうか。

おわりに

冒頭でも触れたように、ドリルンベースという自体は局地的なムーブメントであって、当事者達はそのスタイルに固執することなく音楽性の幅を広げていますから、純然たるジャンルとしてのドリルンベースの名盤や名曲は限られています。

エイフェックス・ツインやスクエアプッシャーといった、ジャンルの創始者による作品の中でドリルンベースに該当するタイトルをまずはチェックしていただいて、その後で深掘りしてみることをオススメします。