演歌の曲名を眺めていると「〇〇ブルース」というタイトルの曲がたくさんあることに気付いた方が多いのではないでしょうか?
ブルースとはアメリカ生まれの音楽ジャンルの一つで、ある特定のリズムとコード進行をベースにさまざまな感情を乗せて歌う音楽です。
そして日本の演歌界ではこのブルースを意識した楽曲が多く歌われるようになり、とくに哀愁漂う楽曲が多くリリースされました。
この記事では、そうしたタイトルに「ブルース」と付く演歌の名曲を紹介していきます。
それぞれの曲に込められた情景を感じながら聴いてみてください。
「ブルース」とタイトルに付く演歌まとめ。悲哀を歌った名曲(1〜10)
魔女のブルースNEW!霞-KASMI-

『魔女のブルース』は霞-KASMI-さんのセカンドシングル。
深夜の妖艶な空気感をまとった作品です。
編曲は澤村英哉さんが担当。
自らを「歌って踊れる魔女」と称する霞さんらしく、ブルースの要素を大胆に取り入れた歌謡曲として仕上げられています。
しっとりとした曲調に艶っぽい歌声がよく合っている印象。
夜の酒場でゆっくりと聴きたくなる、情感たっぷりの演歌歌謡です。
裏なんばブルース水木ケイ

大阪、裏なんばの雑踏とネオンが目に浮かぶ、水木ケイさんのブルース演歌です。
「元気系浪花娘」として知られる彼女が歌う、一夜限りの恋の物語。
現代的なカクテルの名前も登場する歌詞には、連絡先を交換しなかった後悔や、一夜だけ一緒にいた相手を忘れられない女性の切ない気持ちが込められています。
忘れられない恋の思い出がある方や、少し感傷にひたりたい夜に聴けば、主人公のいじらしさにきっと胸が締め付けられるはず。
一番街ブルース浜博也

都会的な色気と透明感をあわせ持つ歌声で、長年ムード歌謡の世界を彩ってきた浜博也さん。
2025年8月にリリースされたこの楽曲は、夜の街を舞台に、秘密めいた男女の恋物語を描いています。
ネオンが揺れる盛り場で交わされるひそやかな合図や、誰にも知られてはいけない関係のもどかしさと高揚感が、浜さんならではの伸びやかな高音で見事に表現されています。
本作を聴いていると、まるでドラマのワンシーンをのぞき見ているような、少し背徳的で甘美な気持ちにさせられるはずです。
夜明けのブルース五木ひろし

テレビの話なのですが、視聴者のチャンネル選択肢が地上波だけでおさまらなくなった今、演歌番組もどんどんとその数を増やしています。
日本の高齢化も関係しているのかな?
『夜明けのブルース』はどちらかと言うとムード歌謡寄りの演歌。
三味線・尺八とは違ったラインのノリのいいメロディーは若い人が聴いても違和感なしの1曲です。
夜の街を舞台に繰り広げられる男と女の駆け引き、その色恋をつづった歌詞はまさに大人の花舞台。
五木ひろしさんの力を抜いた歌唱がとても軽やかです。
モトマチぶるうす千昌夫

昭和といえばブルース全盛期としても印象的ですよね。
海外のブルースとは違い、演歌調のなかでブルースらしさがあるかどうかが、日本におけるブルースだったのですが、本作はそういった定義で言えばドンピシャのブルース歌謡曲です。
演歌らしさを残しながら、ブルースの渋さと歌謡曲の歌いやすさをあわせもった作品で、全体を通して非常にシンプルなボーカルラインにまとめられています。
初心者でもとっつきやすい作品なので、ぜひレパートリーに加えてみてください。
新宿ブルース扇ひろ子

ハスキーでありながらも優しさが伝わりやすい歌唱法と伸びのある歌声でオリジナリティ溢れるボーカルを印象付けている扇ひろ子によるブルースです。
名曲としても名高い楽曲となっており、ムーディーな歌謡曲としてカラオケでも起用しやすい内容となっています。
ざんげの値打ちもない北原ミレイ
カラオケで盛り上がるブルースナンバーの一曲として北原ミレイさんの『ざんげの値打ちもない』が挙げられます。
この曲は1970年にデビューシングルとして発売され、ナイトクラブでの歌唱経験を持つ彼女の実力が注目されました。
磨かれた歌声が阿久悠氏や水原弘氏の目に留まり、歌手デビューを果たしたのです。
この曲の魅力は、懊悩や切なさが感じられる独特の美しさ。
ブルースのエッセンスが詰まっており、今でも多くの人がカラオケで歌いたいと感じる理由でしょう。
歌い手が自分の感情を込めて歌うことで、曲の深さが際立ちます。
『ざんげの値打ちもない』は不朽の名曲と言えるでしょう。







