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【闇の美学】ゴシックロックのすすめ~代表的なバンド紹介

「ゴシック」とは12世紀ごろに誕生した建築様式の1つなのですが、皆さまは音楽ジャンルとしての「ゴシックロック」はご存じでしょうか。

基本的にダークなテーマを掲げて、文学や映画に哲学などからもインスピレーションを得た音楽を鳴らす70年代後半から80年代に登場した主にイギリスのバンドたちによるもので、独創的なサウンドを鳴らすバンドも多く、後のオルタナティブロック勢や日本ではヴィジュアル系のバンドにも多大なる影響を及ぼしています。

「ゴシックメタル」というジャンルも存在しますが、今回の記事はいわゆるポストパンクのサブジャンルとしての「ゴシックロック」のバンドたちを中心として、代表的なグループを紹介します!

【闇の美学】ゴシックロックのすすめ~代表的なバンド紹介(11〜20)

Romeo´s DistressChristian Death

ゴシックロックの有名なバンドのほとんどはイギリス出身ですが、本稿で取り上げているクリスチャン・デスはアメリカ出身のバンドです。

実はゴシックなサブカルチャーがアンダーグラウンドで盛んなアメリカにおける最も有名かつ重要なグループでありながら、複雑なバイオグラフィを持つことが原因で初心者が手を出すには敷居の高い存在なのですね。

そんなクリスチャン・デスは1979年にボーカリストのロズ・ウィリアムスさんによって結成され、ゴシックロックの大名盤として知られるデビューアルバム『Only Theatre of Pain』を1982年にリリースしています。

演奏技術という意味では厳しいものはありますが、シンプルでソリッドなバンド・アンサンブルに込められた病的な闇や呪術的な世界観は恐ろしいほどで、アメリカの音楽シーンにおいても本作の影響力は非常に大きく、デスロックと呼ばれるスタイルの先駆的な作品としても高く評価されています。

問題は、その後加入したギタリストのバロール・カンドさんが脱退したロズさんに代わってフロントマンを務める形となるのですが、ロズさんは奥さまのエヴァ・Oさんとともにクリスチャン・デスとして活動を再開。

つまり2つのクリスチャン・デスが存在する形となってしまうのです。

残念ながら1998年にロズさんが自らの命を絶ってオリジナルのクリスチャン・デスは活動を終了、バロールさん率いるクリスチャン・デスは2020年代を過ぎた今も活動を続けています。

こういった経緯もあって彼らのディスコグラフィは膨大な数の作品があり、同じ名前の2つのバンドが存在するという特殊性も踏まえてどこから手を付けるべきかが難しいということです。

個人的には、ロズさんがフロントに立つ最初期の作品をチェックしてみることをオススメします!

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    MoonchildFields of the Nephilim

    ゴシックロックはホラー映画や文学などにも大いにインスピレーションを受けているジャンルなのですが、そういった要素を全面に押し出して人気を博したのがフィールズ・オブ・ザ・ネフィリムです。

    1984年に結成、オカルトや宗教など神秘的な分野に造詣の深いボーカリスト、カール・マッコイさんを中心として1984年に結成された彼らはシスターズ・オブ・マーシーのフォロワー的な存在として1980年代中盤から後半以降に注目を集め、3枚のアルバムをリリース後に一度解散。

    その後再結成を果たして2000年代にも2枚のアルバムを発表しています。

    彼らのディスコグラフィの中では1988年にリリースされたセカンドアルバム『The Nephilim』がとくにゴシックロックの名盤と評されており、特徴的なマッコイさんの低くしゃがれた歌声とダークながらもメロディアスさも兼ね備えたサウンド、アレイスター・クロウリーの著作やホラー映画のタイトルを引用した曲名、イギリスのサマセット州にある実際に刑を執行していた裁判所だった建物でのレコ―ディング、と本人たちの趣味や価値観がこれでもかと凝縮された作風で、ゴシックロックに興味がある方でならば間違いなく気に入るアルバムです。

    当時にMVなどを見てもわかるように、メンバーのルックスはゴシックロック的な黒ずくめのファッションというものではなく、とくにマッコイさんはウエスタンハットがトレードマークのルックスで、冒頭で述べたようにホラー映画のテイストが強いことが個性でもあり、好き嫌いがわかれる点かもしれませんね。

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      A DayClan of Xymox

      Clan Of Xymox – A Day (music video 1985)
      A DayClan of Xymox

      日本ではあまり知られてない存在ですが、1981年の結成以来解散することもなく2022年の現在までバリバリの現役として活動を続けているのがオランダ出身のクラン・オブ・ザイモックスです。

      初期の4ADレーベルのカタログに詳しい方であれば、その名前を目にしたことがあるかもしれませんね。

      初期の彼らの作品はその4ADからリリースされており、1985年のデビューアルバム『Clan of Xymox』はザ・キュアーやジョイ・ディヴィジョンといったバンドと比較されています。

      80年代半ばらしいストレートなゴシックロックの中にも冷たい叙情性を持つキーボードの音色が特徴的で、彼らの音楽性は「ダークウェーブ」のパイオニアとも呼ばれています。

      エンジニアとしてディス・モータル・コイルのメンバーとしても知られるジョン・フライヤーさんが参加していることにも注目してほしいですね。

      バンドのキャリアとしては1989年のサードアルバム『Twist of Shadows』と『Phoenix』がメジャーからリリースされ、アメリカも含めて商業的に成功を収めています。

      サウンドとしてはシンセポップの色が濃い作風となっており、ゴシックロック的な音を楽しみたい方は4AD時代の彼らの作品をチェックするといいでしょう。

      ちなみに余談ですが、フロントマンのロニー・ムアリングスさんはあのBUCK-TICKの櫻井敦司さんのソロ曲『予感』にて、作曲を務めていますよ。

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        DesireGene Loves Jezebel

        1980年代のポジティブパンク~ニューウェーブ、ゴシックロック勢の中でもその麗しいルックスで日本でも注目されたウェールズ出身のジーン・ラヴズ・ジザベル。

        美形の双子、マイケルさんとジェイさんというアシュトン兄弟を中心として1980年に結成されたバンドで、2017年には新作をリリースするなど息の長い活動を続けているバンドなのですが、残念ながら兄弟同士の権利関係などの争いで現在は兄弟が揃ってのバンド活動は事実上不可能となってしまっているようです。

        2人がフロントで活躍していた初期の作品群はどれもゴシックロックやポストパンクの歴史の中では高い評価を得ており、ポストパンク直系の硬質なギターと浮遊する音像、妖艶なメロディを美形が歌い上げるデカダンな世界観という完ぺきなスタイルは、今もって多くの耽美的なゴスファンを魅了することでしょう。

        日本のヴィジュアル系へ与えた影響も大いにありそうですし、ヴィジュアル系の流れでゴシックロックに興味を持ったという方は、アシュトン兄弟が在籍していた初期の4枚をぜひ手に取ってみてください!

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          Promised LandSkeletal Family

          Skeletal Family – Promised Land – (Official Video 1984)
          Promised LandSkeletal Family

          Skeletal Familyというバンド名で、英国ロックに詳しい方であればピンとくるかもしれませんね。

          英国が生んだ世界的なアーティスト、デヴィッド・ボウイさんの名盤『Diamond Dogs』に収録されている楽曲『Chant of the Ever Circling Skeletal Family』からその名前を拝借して1982年に結成されたSkeletal Familyは、女性ボーカリストのアン・マリーさんを擁しており、スージー・アンド・ザ・バンシーズの次に来るバンドとして注目を集めていました。

          いかにもポストパンクらしいよく動くベースライン、疾走感のあるドラムス、ソリッドなギターリフ、そしてマリーさんのヴォーカルといった要素で構成されるサウンドは、間違いなくゴシックロックやポストパンクが好きならグッとくるものがありますね。

          強烈な個性や妖しさには欠けますが、曲によってはサックスを取り入れるなどの工夫がなかなかおもしろいです。

          1984年にはデビューアルバム『Burning Oil』をリリース、翌年の1985年にはセカンドアルバム『Futile Combat』をリリースと順調に活動を続けますが、残念ながらフロントウーマンのマリーさんが脱退してしまいます。

          その後は新たなボーカルを引き入れるも解散、2000年代に入ってからは再結成を果たしており、新作もリリースしています。

          興味を持たれた方は、バンドの代表曲でもある名曲『Promised Land』をぜひ聴いてみてください!

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