【印象派の音楽】日本の心を感じるクラシック作品をピックアップ
19世紀後半、クロード・ドビュッシーやモーリス・ラヴェルを中心とするフランスの作曲家らによって発展した新たなクラシック音楽の流派「印象派」。
印象主義時代に生まれた音楽のなかには、日本や日本の絵画などからインスピレーションを受けて作曲された作品がいくつか存在します。
また、日本人作曲家のなかにも、印象派の面影を感じさせる作品を遺した人物がいます。
そこで今回は、日本と何かしらの関連性がある印象派の作品や、印象派に影響を受けた日本人作曲家の作品をピックアップ!
曲の背景や作曲家と日本のつながりといったエピソードとともにご紹介します。
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【印象派の音楽】日本の心を感じるクラシック作品をピックアップ(1〜10)
春の海宮城道雄

日本の伝統音楽に新たな息吹を吹き込んだ作曲家、宮城道雄。
彼が1929年に発表した箏と尺八のための二重奏曲『春の海』は、春の訪れとともに静かに波打つ海を描写しています。
西洋音楽の影響を取り入れつつも、日本の四季の美しさと自然への敬愛にあふれたこの曲は、聴く者に穏やかな気持ちを与えてくれるでしょう。
本作は、日本の音楽教育でも取り上げられる名曲であり、日本人のみならず、世界中の人々に親しまれています。
日本の伝統音楽の魅力を味わいたい方や、心安らぐひとときを過ごしたい方にオススメの1曲です。
パロディ的な4楽章深井史郎

日本のクラシック音楽界に一石を投じた作曲家、深井史郎。
印象派へのオマージュを感じさせる管弦楽曲『パロディ的な4楽章』は、西洋音楽に影響を受けつつも独自の表現を追求した彼の代表作です。
各楽章に登場する作曲家たちの風刺的な「肖像画」は、深井のユーモアあふれる音楽観を反映しています。
一方で、日本人作曲家が西洋音楽を研究することの重要性を説く深いメッセージ性も感じられる本作は、クラシック音楽ファンのみならず、音楽を学ぶ全ての人にオススメできる名曲です。
歌劇「蝶々夫人」より「ある晴れた日に」Giacomo Puccini

イタリアオペラの巨匠ジャコモ・プッチーニの代表作『蝶々夫人』のなかでも特に印象的な、ヒロイン蝶々夫人が歌うソプラノアリア。
プッチーニは日本の音楽を研究し、現地の歌を取り入れるなど細部にまでこだわり抜いてこのオペラをっ作曲しました。
ヒロインが遠くにいる夫の帰りを待ち望む気持ちを歌い上げる楽曲は、彼女の純真な愛と夢への確固たる信念を表現しています。
オペラファンのみならず、日本文化に興味がある方にもぜひ聴いていただきたい名曲です。
【印象派の音楽】日本の心を感じるクラシック作品をピックアップ(11〜20)
天人の音楽久石譲

『かぐや姫の物語』から「天人の音楽」です。
作曲者はスタジオジブリ作品の音楽でおなじみ久石譲さんです。
久石譲さんはスタジオジブリの中でも代表とする作曲家ですが、意外にも宮崎駿さんが監督作品のみで、それ以外の監督の時は別の作曲家が担当されています。
『かぐや姫の物語』の監督は高畑勲さんで、久石さんが宮崎駿さん以外の時に担当されるレアな作品となっています。
「もののけ姫」以降劇中ではフルオーケストラで演奏されることも多くなりましたが、ジブリや久石さんの知名度が上がるごとにコンサートも多くなり、久石さんはコンサートごとに毎回アレンジされているそうです。
サウンドトラックとコンサート版で聞き比べてみるのも面白いかもしれませんね。
交響詩「海」 3つの交響的スケッチ 第3楽章「風と海との対話」Claude Debussy

海の雄大さと神秘性を音で見事に描き出した、クロード・ドビュッシーの管弦楽作品、名盤『La Mer』のクライマックスを飾る一曲です。
この楽曲では、風と海が対話するかのように、激しくも美しい自然のドラマが展開されます。
弦楽器のうねり、木管楽器の鋭い響き、そして金管楽器と打楽器が一体となって迫力がある音の情景を創り上げています。
1905年10月に初演された本作は、夏の暑さを忘れさせてくれるような爽快感と涼やかさを持っています。
オーケストラの色彩が豊かな音響に浸りたい方や、吹奏楽編曲版などを通じてクラシック音楽の壮大さに触れたい方にもおすすめの作品となっています。
交響詩「海」 3つの交響的スケッチより 第2楽章「波の戯れ」Claude Debussy

クロード・ドビュッシーが作曲した管弦楽曲、海の一場面を切り取ったような作品です。
弦楽器と木管楽器が織りなす、軽やかに跳ねるようなメロディは、太陽の光を浴びてキラキラと輝く水面や、楽しげに戯れる波の様子を鮮やかに思い起こさせます。
聴いているだけで、まるで涼やかな潮風が頬をなでるような心地よさを感じさせてくれるでしょう。
初版楽譜の表紙には葛飾北斎の浮世絵が用いられ、1905年の初演では賛否両論でしたが、1908年の作曲者自らによる再演で高い評価を得ました。
本作の響きは映画『ジョーズ』など後世の作品にも影響を与えたとされています。
暑い季節に清涼感を求める方や、色彩が豊かな音の世界に浸りたい方におすすめです。
交響詩「海」 3つの交響的スケッチより第1楽章「海上の夜明けから真昼まで」Claude Debussy

きらめく海の情景が目に浮かぶような、クロード・ドビュッシーの管弦楽作品より、一日の始まりを告げる楽章です。
本作は、夜明けの微かな光から真昼の眩い太陽へと移り変わる海の姿を、オーケストラの多彩な音色でまるで絵画のように描き出しています。
繊細な音の重なりは、聴く人を涼やかで穏やかな気持ちにさせてくれますね。
1905年10月に初めて演奏された際にはさまざまな意見が出ましたが、今日ではドビュッシーの代表作の一つとして多くの人に親しまれています。
夏の日に爽やかな音楽で心をリフレッシュしたい方や、イマジネーションを広げてくれる美しいメロディに浸りたい方には、ぜひ触れてほしい名曲です。





