19世紀後半、クロード・ドビュッシーやモーリス・ラヴェルを中心とするフランスの作曲家らによって発展した新たなクラシック音楽の流派「印象派」。
印象主義時代に生まれた音楽のなかには、日本や日本の絵画などからインスピレーションを受けて作曲された作品がいくつか存在します。
また、日本人作曲家のなかにも、印象派の面影を感じさせる作品を遺した人物がいます。
そこで今回は、日本と何かしらの関連性がある印象派の作品や、印象派に影響を受けた日本人作曲家の作品をピックアップ!
曲の背景や作曲家と日本のつながりといったエピソードとともにご紹介します。
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もくじ
- 【印象派の音楽】日本の心を感じるクラシック作品をピックアップ
- 交響詩「海」 3つの交響的スケッチ 第3楽章「風と海との対話」Claude Debussy
- 交響詩「海」 3つの交響的スケッチより 第2楽章「波の戯れ」Claude Debussy
- 交響詩「海」 3つの交響的スケッチより第1楽章「海上の夜明けから真昼まで」Claude Debussy
- 交響詩「海」Claude Debussy
- 組曲「鏡」第3曲「洋上の小舟」Maurice Ravel
- 混声合唱とオーケストラのための「レクイエム」三善晃
- 古き日本のパステル画 Op.24 第2曲「聴く者なき琴うた」Marcel Tournier
- パロディ的な4楽章深井史郎
- 歌劇「蝶々夫人」より「ある晴れた日に」Giacomo Puccini
- 春の海宮城道雄
- ピアノ組曲「白鳳の歌」第3曲「水煙」菅原明朗
- 日本組曲 Op.33Gustav Holst
- 「映像」第2集 第3曲「金色の魚」Claude Debussy
- オルゴールCharles-Henry
- ノクターン第2番Frederic Chopin
【印象派の音楽】日本の心を感じるクラシック作品をピックアップ
交響詩「海」 3つの交響的スケッチ 第3楽章「風と海との対話」NEW!Claude Debussy

海の雄大さと神秘性を音で見事に描き出した、クロード・ドビュッシーの管弦楽作品、名盤『La Mer』のクライマックスを飾る一曲です。
この楽曲では、風と海が対話するかのように、激しくも美しい自然のドラマが展開されます。
弦楽器のうねり、木管楽器の鋭い響き、そして金管楽器と打楽器が一体となって迫力がある音の情景を創り上げています。
1905年10月に初演された本作は、夏の暑さを忘れさせてくれるような爽快感と涼やかさを持っています。
オーケストラの色彩が豊かな音響に浸りたい方や、吹奏楽編曲版などを通じてクラシック音楽の壮大さに触れたい方にもおすすめの作品となっています。
交響詩「海」 3つの交響的スケッチより 第2楽章「波の戯れ」NEW!Claude Debussy

クロード・ドビュッシーが作曲した管弦楽曲、海の一場面を切り取ったような作品です。
弦楽器と木管楽器が織りなす、軽やかに跳ねるようなメロディは、太陽の光を浴びてキラキラと輝く水面や、楽しげに戯れる波の様子を鮮やかに思い起こさせます。
聴いているだけで、まるで涼やかな潮風が頬をなでるような心地よさを感じさせてくれるでしょう。
初版楽譜の表紙には葛飾北斎の浮世絵が用いられ、1905年の初演では賛否両論でしたが、1908年の作曲者自らによる再演で高い評価を得ました。
本作の響きは映画『ジョーズ』など後世の作品にも影響を与えたとされています。
暑い季節に清涼感を求める方や、色彩が豊かな音の世界に浸りたい方におすすめです。
交響詩「海」 3つの交響的スケッチより第1楽章「海上の夜明けから真昼まで」NEW!Claude Debussy

きらめく海の情景が目に浮かぶような、クロード・ドビュッシーの管弦楽作品より、一日の始まりを告げる楽章です。
本作は、夜明けの微かな光から真昼の眩い太陽へと移り変わる海の姿を、オーケストラの多彩な音色でまるで絵画のように描き出しています。
繊細な音の重なりは、聴く人を涼やかで穏やかな気持ちにさせてくれますね。
1905年10月に初めて演奏された際にはさまざまな意見が出ましたが、今日ではドビュッシーの代表作の一つとして多くの人に親しまれています。
夏の日に爽やかな音楽で心をリフレッシュしたい方や、イマジネーションを広げてくれる美しいメロディに浸りたい方には、ぜひ触れてほしい名曲です。
交響詩「海」Claude Debussy

子どものころをフランスのカンヌで過ごしたクロード・ドビュッシーは、「音楽家になっていなかったら船乗りになっていた」と語るほど、生涯にわたって海へのあこがれを抱き続けました。
そのようなドビュッシーが、海の印象を音楽で表現したのが3曲からなる交響詩「海」です。
葛飾北斎の浮世絵が楽譜の表紙になっていることも特徴です。
組曲「鏡」第3曲「洋上の小舟」Maurice Ravel

フランスの作曲家モーリス・ラヴェルは、19世紀後半から20世紀前半にかけて活躍した印象派音楽の代表的な人物です。
彼の音楽は、その緻密さと完璧なスタイルで知られており、『ボレロ』などの作品で広く親しまれています。
1904年から1905年にかけて作曲された『組曲「鏡」』の第3曲『洋上の小舟』は、海の波の流れや舟の揺れを想起させる美しい音楽です。
ピアノの演奏技術に高い要求がありますが、その美しい響きに魅了されずにはいられません。
海の美しさと神秘を感じたい方、印象派音楽の世界に浸りたい方にオススメの1曲です。
混声合唱とオーケストラのための「レクイエム」三善晃

日本を代表する作曲家のひとりである三善晃。
パリ音楽院留学時代の体験が彼の音楽性に大きな影響を与え、独自の作風を確立しました。
彼の代表作の一つである『混声合唱とオーケストラのための「レクイエム」』は、作曲者自身の戦争体験と理不尽な死への問いかけが込められた、反戦をテーマとする力強い作品です。
壮大なスケールと緻密な構成、そして深いメッセージ性を持つ本作は、クラシック音楽ファンのみならず、平和を願うすべての人に聴いていただきたい1曲です。