【洋楽】ジャズギターの名盤。一度は聴きたいおすすめのアルバム
それほどジャズという音楽ジャンルに詳しくない方であれば、何となくピアノやサックスにトランペットなどの管楽器をイメージする人は多いのではないでしょうか。
ジャズの歴史において、ギターの立ち位置はリズムを担当する楽器であり、メインで活躍するものではなかったのですね。
ジャンゴ・ラインハルトさんやチャーリー・クリスチャンさんといった、戦前の偉大なギタリストたちの出現によってそのイメージは少しずつ変化し、50年代以降はウェス・モンゴメリーさんなどの天才がシーンを塗り替えていったのです。
今回はそんな洋楽ジャズギターの歴史に残る名盤をピックアップ、時代を問わず素晴らしいアルバムたちをご紹介します!
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【洋楽】ジャズギターの名盤。一度は聴きたいおすすめのアルバム(21〜30)
SpacesLarry Coryell

ジャズとロック、そしてジャズとクラシックといったように、ジャズに他ジャンルの要素を「フュージョン」させたスタイルを早くから提示していたギタリストとして著名なラリー・コリエルさん。
60年代にジャズロックの先駆け的なバンドのフリー・スピリッツを結成、1966年という時代にアルバム『Out Of Sight And Sound』を発表しているのですから、その先見性がうかがえるというものでしょう。
そんなラリーさんが1970年にリリースしたソロ・アルバム『Spaces』は、ジョン・マクラフリンさんにビリー・コブハムさんというマハヴィシュヌ・オーケストラの面々、リターン・トゥ・フォーエヴァーのチック・コリアさんにウェザー・リポートのミロスラフ・ヴィトウスさんという、まさにクロスオーバーな音楽スタイルを持つ面々が集結した最強の1枚!
強じんなリズム隊の上で繰り広げられるギター・プレイの応酬は、並大抵のロック・バンドでは到底太刀打ちできないほどの迫力ですね。
ラリーさんの卓越したプレイはもちろん、参加プレイヤー全員の並外れたテクニックを心行くまで堪能できる、なんとも豪華なジャズロックの傑作と言えるでしょう。
Where or WhenJohnny Smith

1922年生まれのジャズギタリストのジョニー・スミスさんは、後にザ・ベンチャーズがカバーしてヒットさせたスタンダードナンバー、邦題『急がば廻れ』でも知られる『Walk, Don’t Run』を作曲したことでも著名なミュージシャンです。
特に1950年代を中心として、ギタリストとしてはもちろんテレビ番組での指揮者やアレンジャー、オーケストラとの仕事もこなした多彩な音楽家として同業者からも尊敬されている存在なのですね。
そんなスミスさんの代表作として紹介されることも多い『Moonlight in Vermont』は、邦題では『ヴァーモントの月』というタイトルが付けられた作品で、1952年に録音されたもの。
スタン・ゲッツさんやズート・シムズさん、ポール・クイニシェットさんといった名サックス奏者が参加しており、スミスさん独自のコードフォームやピッキング・スタイルを駆使した上品かつ流麗なプレイは絶品の一言!
決して派手ではないですが、ムーディーで落ち着いたジャズギターの本質的な魅力を味わえる1枚ですよ。
TimelessJohn Abercrombie

ヨーロッパの名門レーベルECM代表するジャズ・ギタリストの1人であるジョン・アバークロンビーさん。
残念ながら2017年に亡くなってしまいましたが、現代ジャズギターの先駆的な存在として多くのミュージシャンから尊敬を集める存在です。
ECMというレーベルはジャズの中でもどちらかといえば異質なカラーを持ち、現代音楽やクラシックとも密接に結びついた独自の作品を多くリリースしてることを踏まえた上で、アバークロンビーさんが1975年にリリースした記念すべきデビュー・アルバム『Timeless』を紹介します。
作曲家兼キーボーディスト、オルガン奏者のヤン・ハマーさんとジャズ・ドラマーの巨匠ジャック・ディジョネットさん参加のトリオ編成で生まれた本作は、独特のインテリジェンスや静ひつな耽美さも感じさせつつ、あらゆるジャンルに精通したアバークロンビーさんらしいクロスオーバーなサウンドを展開しており、3人の卓越したミュージシャンによる後の作品と比べてもロック色強めなアンサンブルが実にスリリング。
ECMレーベル特有の難解で敷居が高いといったイメージをお持ちの方でも、ぜひ聴いてほしい逸品です!
Darlin’ Darlin’ Baby (Sweet Tender, Love)Steve Khan

1970年代から本格的な音楽活動をスタートさせ、多くのリーダー・アルバムのリリースやサイド・ミュージシャンとしても活躍、グラミー賞ノミネートの経験もあり、2019年には現時点での新作『Patchwork』をリリースするなど、長きに渡りジャズ・フュージョン界の最前線を走り続けるスティーヴ・カーンさん。
本稿で取り上げるのは、カーンさんが1977年にリリースした初のリーダー作『Tightrope』です。
主にジャズ・フュージョンやアダルト・コンテンポラリーといったジャンルにおけるピアニストにして音楽プロデューサー、作曲家・編曲家として著名なボブ・ジェームスさんがプロデュースを務めており、マイケル・ブレッカーさんやデイヴィッド・サンボーンさんがサックスで参加するなど、適度なファンキーさも兼ね備えた流麗なフュージョンを楽しめる逸品となっています。
カーンさんは数曲で作曲と編曲も務めており、ギタリストにとどまらない才能を発揮しておりますね。
名手スティーヴ・ガットさんによる、タイトなドラミングも聴きどころ。
ちなみにO’Jaysの名カバー『Darlin’ Darlin’ Baby』は、日本が誇るヒップホップ・ユニットBUDDHA BRANDの名曲『Funky Methodist』のサンプリング・ネタでもあります!
おわりに
ジャズ・ギターと一口に言っても、無数にあるジャズのサブジャンルであったり、その表現方法やなどで全く違った魅力が生まれることが、今回紹介した名盤をチェックしてみればきっと理解できるはず。
今回の記事をきっかけとして、あなたのお気に入りのジャズ・ギターのアルバムが見付かったのであれば嬉しいです!