【初心者向け】モダンジャズの名盤。まずは聴きたいおすすめのアルバム
モダンジャズは1940年代のビバップから始まり、革新的な表現で音楽の可能性を切り開いてきました。
当時のジャズミュージシャンたちは、従来のスウィングジャズの枠を超えて、複雑なハーモニーやリズム、即興演奏を駆使した斬新なアプローチで、まったく新しい音楽の世界を生み出したのです。
ジャズギターやピアノ、サックスなど、それぞれの楽器が織りなす豊かな音の世界は、現代に至るまで多くの音楽ファンを魅了し続けています。
この記事では、モダンジャズの魅力を存分に味わえる名盤の数々をご紹介します。
ジャズに興味はあるけれど、どこから聴き始めればいいのかわからないという方にも、きっと新しい音楽との出会いが待っているはずです。
【初心者向け】モダンジャズの名盤。まずは聴きたいおすすめのアルバム(1〜10)
AcknowledgementJohn Coltrane

ジャズ界の巨人、サックス奏者ジョン・コルトレーンさんが、自身の精神的な探求を音楽で表現した作品として知られる『A Love Supreme』。
1965年に発表されたこのアルバムは、神への感謝と祈りを込めた全4部からなる組曲です。
商業的にも批評的にも大成功を収め、ローリング・ストーン誌でも高く評価されています。
一発録りとは思えないほどの緊張感と神聖な雰囲気が特徴で、バンドメンバーとの魂の対話のような演奏は圧巻!
ジャズの即興演奏の奥深さに触れたい方や、音楽にじっくりと浸りたい方にぴったりの一枚です。
壮大な音の物語に、耳を澄ませてみてくださいね。
Kind of BlueMiles Davis

ジャズの歴史を象徴するトランペッターとして名高いマイルスが、1959年に発表したアルバムです。
日本では「ジャズの帝王」と呼ばれることもあるマイルス。
本作はモダンジャズにおいて、不動の地位を占める傑作と評されています。
発売から現在に至るまで、ジャズ作品としては異例のロングセラーを続ける作品です。
Waltz for DebbyBill Evans

ビル・エヴァンスが1961年にマンハッタンのジャズ・クラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」で行ったセッションを録音したアルバムです。
表題曲の「ワルツ・フォー・デビイ」は、エヴァンスの姪に捧げられた曲で、本アルバムでの演奏で広く知られるようになりました。
日本では特に愛されてきた作品で、日本レコード協会のゴールドディスクにも認定されています。
Moanin’Art Blakey & The Jazz Messengers

アート・ブレイキーはジャズ・ドラマーです。
「モーニン」はブルーノートのアイコン的な存在の曲で、ファンキー・ジャズというジャンルを確立したとされています。
この曲が収録された同名タイトルのスタジオアルバムは1958年に発表されました。
Somethin’ ElseCannonball Adderley

サックス奏者キャノンボール・アダレイさんが1958年に発表した大名盤『Somethin’ Else』。
モダンジャズを代表する一枚として知られ、現在でも世界中のファンに愛され続けています。
本作は、帝王マイルス・デイヴィスさんが参加しているほか、アダレイさんにとって唯一のブルー・ノート作品としても有名です。
クールで抑制の効いた美しさと、ハード・バップならではの躍動感を両立させているのが最大のポイント!
リラックスした雰囲気でBGMにするのもよいですが、豪華メンバーが織りなす緊張感に満ちた演奏にじっくりと耳を傾けるのもオススメですよ。
Better Git It in Your SoulCharles Mingus

ベーシスト、作曲家として活躍したチャールズ・ミンガスさんの『Mingus Ah Um』は、モダンジャズの名盤としてあまりにも有名な作品です。
ゴスペルの熱気を帯びた情熱的な演奏からはじまり、伝説の奏者に捧げた哀愁のメロディへと続き、聴く人を一気にその世界へ引き込みます!
グラミー殿堂入りを果たしているほか、政治的な風刺曲が収録されているのも特徴。
ジャズの持つエネルギーだけでなく、奥深い物語性にも触れられるのがこのアルバムの魅力といえるでしょう。
力強いサウンドで元気になりたい方にもオススメですよ!
Autumn LeavesBill Evans

ピアニスト、ビル・エヴァンスさんによる1960年発表の名盤『Portrait in Jazz』。
ジャズ・トリオの歴史を変えた作品として知られ、ピアノ、ベース、ドラムの三者が対等に会話する「インタープレイ」が特徴です。
おなじみのスタンダード曲も、トリオの魔法にかかれば斬新な表情を見せてくれます。
ベースが伴奏の枠を超え、ピアノと渡り合うように旋律を奏でるスリリングな展開が楽しめるのもポイント!
楽器同士の濃密な対話や、ジャズの即興演奏の奥深さを味わいたい方にピッタリの作品といえるでしょう。