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オシャレなヒップホップ!洋楽JAZZY HIP HOPの名盤まとめ

音楽好きの中でも「ヒップホップというかラップは苦手……」といったように、何となくのイメージでそんな風に考えていらっしゃる方、実は多いのではないでしょうか。

好き嫌いはもちろんあるにせよ、入り口を変えてみれば意外とはまってしまうかもしれませんよ。

そんな期待を込めて、今回の記事は海外の「ジャジーヒップホップ」をテーマとした内容です!

文字通りジャズに影響を受けたヒップホップ、海外では一般的に「ジャズ・ラップ」と呼ばれるジャンルで、1990年代に花開いたヒップホップのサブジャンルなのですね。

ヒップホップが苦手な方でも聴きやすい、オシャレなトラックやグルーヴに心も踊る名盤たちをぜひお楽しみください!

オシャレなヒップホップ!洋楽JAZZY HIP HOPの名盤まとめ(1〜20)

Reachin’

Rebirth Of Slick (Cool Like Dat)Digable Planets

『Rebirth Of Slick (Cool Like Dat)』のイントロで鳴り響く、4ビートのぶっといベース・ラインだけ聴けば完全にジャズですよね。

ジャズに詳しい方が聴けば、この楽曲がアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの楽曲『Stretching』を引用していることに気付かれるかもしれません。

このように明確にジャズを意識したヒップホップを鳴らし、1990年代初頭に人気を博した男女混成グループがニューヨークはブルックリン出身のトリオ、ディゲブル・プラネッツです。

そんな彼らの代表作であり、1993年にリリースされたジャジー・ヒップホップ史に残る名盤デビュー・アルバム『Reachin’ (A New Refutation of Time and Space)』が、当時のジャズ・ラップのブームもあっていきなりのヒットを記録。

冒頭で触れた名曲『Rebirth Of Slick (Cool Like Dat)』も大ヒット、第36回のグラミー賞でベストラップ・パフォーマンス賞を受賞するなどの成功を収めました。

本作はジャズとソウルのサンプリングを軸としたアルバムであり、往年のジャズやソウルのファンであれば、元ネタを探す楽しみもありそうですね。

Buhloone Mindstate

BreakadawnDe La Soul

De La Soul – Breakadawn (Official Music Video) [HD]
BreakadawnDe La Soul

ア・トライブ・コールド・クエストやジャングル・ブラザーズとともに「ネイティブ・タンズ」の一角を成し、ニューヨーク・ヒップホップの革新的な存在として2020年代の今も現役として活躍するグループです。

ロック・ファンであれば、ブラーのデーモン・アルバーンさんによるバーチャル・バンドであるゴリラズの大名曲『Feel Good Inc.』にてフィーチャーされたことで、デ・ラ・ソウルの名前を知ったという方は多いかもしれませんね。

そんな彼と言えば1989年リリースのデビュー・アルバム『3 Feet High and Rising』が最も有名かもしれませんが、今回は1993年に発表されたサード・アルバム『Buhloone Mindstate』を取り上げます。

高木完さんとスチャダラパーが参加していることでも知られている本作は、カラフルでキャッチーなサウンドからよりジャズ的な方向性を全面に押し出したアルバムであり、渋く落ち着いた雰囲気でやや地味に聴こえるのかもしれません。

デ・ラ・ソウルらしいゆるめの楽しげな雰囲気が消えてしまったわけではないですし、メイシオ・パーカーさんやフレッド・ウェズリーさんにピー・ウィー・エリスさんといった、伝説的なホーン・セクションを迎えるなど、本格的なジャズやソウルの味わいは聴けば聴くほどカッコいいのですね。

なお余談ですが、収録曲の『Ego Trippin’ (Pt. 2)』はあのエゴ・ラッピンのグループ名の由来と言われています。

Daily Operation

Ex Girl to the Next GirlGang Starr

グループ名もメンバーのルックスもコワモテなのですが、視野の広い観点で淡々としたラップで語られるリリックと、革新的なトラックでヒップホップの新たな形を提示した伝説のデュオ、ギャングスタ―。

MCのグールーさんが2010年に亡くなってしまい、再結成は不可能となってしまいましたが、彼らが残した作品の素晴らしさは後続のアーティストたちに大きな影響を与え続けています。

そんな彼らは1985年に結成、2003年に解散した後の2019年に発表したラスト・アルバムを含めて計7枚のアルバムをリリースしていますが、本稿では名盤の誉れ高い1992年のサード・アルバム『Daily Operation』を紹介しましょう。

ヒップホップのレジェンド・クラスのプロデューサーであり、ジャズやファンクにソウルなどさまざまなジャンルの要素を取り入れた魔法のようなビートを作り出すDJプレミアさんの手腕が存分に発揮されており、サンプリング・ネタを細かく切り刻み、再構築していくという「チョップ」と呼ばれる技法で魅せるサウンドの妙があまりにもクールでカッコいいですね。

もちろん、グールーさんの抑制を効かせたフロウは確かな存在感を放ちながら、決して出しゃばりすぎない独自の美学を感じさせます。

同時代のジャズ・ラップと比べてもその独自性は際立っており、単にジャジーなヒップホップとは一線を画すギャングスタ―流儀のヒップホップは、一度は体験すべき音世界と言えましょう!

Black on Both Sides

Umi SaysMos Def

モス・デフさんの『Black on Both Sides』は、1999年にリリースされたデビューソロアルバムです。

ジャズやソウルの要素を取り入れたイーストコースト・ヒップホップの名作として知られています。

社会問題や個人的な経験を鋭い洞察力で描き出すリリック、多彩な音楽性が高く評価され、ゴールド認定を獲得しました。

映画『ブラウン・シュガー』のサウンドトラックにも楽曲が起用されるなど、幅広い支持を集めています。

ヒップホップに馴染みのない方にもおすすめの一枚で、音楽の深さと多様性を感じられる素晴らしいアルバムです。

93 ‘til Infinity

93 ‘til InfinitySouls Of Mischief

1991年、アメリカはカリフォルニア州オークランドにて結成された4人組ヒップホップ・グループのソウルズ・オブ・ミスチーフ。

2000年までに4枚のアルバムをリリースするもしばしの沈黙、2009年に久しぶりに新作『Montezuma’s Revenge』をリリースした時には、ヒップホップ好きの間では大きな話題を集めましたよね。

そんな彼らの代表作と言えば、何と高校生の若さでメジャーにてリリースしたデビュー・アルバム『93 ‘til Infinity』でしょう!

フュージョン系のジャズ・ドラマー、ビリー・コブハムさんの『Heather』を45回転でサンプリングという革新的な方法論を用いたことでも知られている表題曲は、文句なしのヒップホップ・クラシックとして愛され続けている名曲です。

当然ではあるのですが、10代ならではのMCたちの幼さの残るラップが、どすの効いた王道の黒人ヒップホップとはまた違った魅力を感じ取れて新鮮ですよね。

90年代前半の西海岸ヒップホップといえばGファンクやギャングスタ・ラップが全盛期という時期であり、そういった中でジャジーでグル―ヴィかつ洗練とアングラ感を漂わせる「時代の空気」が詰まったような本作は決して大ヒットした作品というわけではないのですが、だからこそムーブメントに左右されない輝きを放ち続け、その後のシーンにも大きな影響を与えたのです。

New Territories

I Don’t Do It ToEric Lau

Eric Lau (feat. Tawiah): I Don’t Do It To
I Don't Do It ToEric Lau

エリック・ラウさんは、ロンドンを拠点に活躍する音楽プロデューサー兼DJです。

彼の音楽は、重厚なビートと柔らかいメロディが特徴的。

デビューアルバム『New Territories』は、2008年にUbiquity Recordsからリリースされ、R&BやソウルをベースにしたJAZZY HIP HOPサウンドが詰まった全14曲の作品です。

多彩なゲストボーカリストを迎え、ライブ演奏とデジタルプロダクションを融合させた洗練された音作りが魅力的。

香港にルーツを持つエリックさんの背景が、このアルバムに独特の味わいを与えています。

ヒップホップが苦手な方にもおすすめの、心地よくオシャレな一枚です。