魅惑の変拍子。奇数拍子や複雑なリズムを持つ不思議な音楽
突然ですが、皆さんは「変拍子」という音楽用語をご存じでしょうか。
音楽の授業で4拍子などの概念は学んだことがあるという方はいらっしゃるとは思いますが、一般的な4拍子や3拍子とは違い5拍子や7拍子など変則的な拍子が使われていたり、一つの楽曲にいくつかの違う拍子が含まれていたりすることも含めて「変拍子」と呼ばれるのですね。
何となくマニアックなイメージもあるかもしれませんが、実は皆さんが耳にしているポップスやアニソンなどに変拍子が採用されている場合もあるのですよ。
こちらの記事では、そんな不思議な魅力のある変拍子が使われている楽曲をジャンルを問わずまとめてご紹介。
ぜひ、曲を聴きながらカウントしてみてくださいね!
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魅惑の変拍子。奇数拍子や複雑なリズムを持つ不思議な音楽(31〜40)
Tom SawyerRush

変拍子の魅力を知る上で絶対に外せない名曲が、カナダの伝説的プログレッシブ・ロック・バンドRushによるこの楽曲です。
マーク・トウェインの名作小説を現代風にアレンジしたテーマで、自由と反抗心を歌った歌詞が印象的ですが、音楽的にはインストゥルメンタル・セクションとアウトロで使われる7/8拍子が圧倒的な存在感を放っています。
1981年にリリースされたアルバム『Moving Pictures』の代表曲として、ビルボードチャートでも好成績を記録しました。
アニメ『サウスパーク』でも演奏シーンが登場するなど、ポップカルチャーへの影響も見逃せません。
プログレッシブ・ロックの入門編として、また変拍子の面白さを体感したい方にぜひ聴いていただきたい一曲です。
DemonsThe National

内省的な歌詞と独特な7拍子のリズムが絶妙に融合した、アメリカのインディーロックバンドThe Nationalの代表的な楽曲です。
歌詞では自己嫌悪や社会的不安といった内面的な葛藤が描かれており、主人公が抱える心の闇と向き合う様子が繊細に表現されています。
全編を通して一貫した7/4拍子が採用されており、この奇数拍子が生み出す微妙な不安定感が、歌詞のテーマである居心地の悪さや内なる緊張を音楽的に具現化しています。
アルバム『Trouble Will Find Me』の先行シングルとして2013年4月にリリースされ、第56回グラミー賞で最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバムにノミネートされました。
変拍子の魅力を感じたい方や、深い感情表現を求める音楽愛好家におすすめの一曲です。
Do You Want It All?Two Door Cinema Club

変拍子の魅力を存分に味わえる、北アイルランド発のインディーロックバンドによる隠れた名曲です。
7/8拍子という独特なリズムパターンが楽曲全体を貫いており、イントロから一貫して「4+3」の拍子感で構成されているのが最大の特徴ですよね。
2010年のデビューアルバム『Tourist History』に収録されたこの楽曲は、映画『Chalet Girl』やMTVドラマ『Teen Wolf』でも使用され、バンドの知名度向上に大きく貢献しました。
変拍子でありながらも違和感なく体が乗ってしまう絶妙なグルーヴ感は、まさに匠の技といった趣で、リズムにこだわりを持つ音楽愛好家なら間違いなくはまるものです。
狭い物語Maison book girl

4人組の女性アイドルグループ、Maison book girlは、現代音楽を思わせる要素を取り入れた異色のアイドルグループ。
この曲も強烈な変拍子ですが、基本的には3拍子で出来上がっています。
Aメロは3+4の7拍子で1つ多く、Bメロは3+3+4の10拍子でこれも1つ多い、そしてサビは3拍子。
一気に聴いてしまうとリズムが取れず、頭の中がぐちゃぐちゃになりそうですが、まずドラムだけを聴いて指折り数えてノリを探してみましょう。
この複雑なリズムに乗った文学的な歌詞にも注目です。
All You Need Is LoveThe Beatles

最も有名な変拍子ロックと言っても過言ではないのがこちら。
4拍子とワルツの3拍子に慣れてしまっていた人たちには衝撃的だったのではないでしょうか?
Aメロの部分は4分の7拍子と言われますが、どちらかと言えば4分の4拍子+4分の3拍子と数えるとノリがつかめるのではないでしょうか。
この後も『She Said She Said』など、ビートルズは変拍子の曲をたくさん書いているので、この機会にいろいろとお聴きいただくのもオススメですよ。
魅惑の変拍子。奇数拍子や複雑なリズムを持つ不思議な音楽(41〜50)
Pictures at an Exhibition: PromenadeModest Mussorgsky

私は、現在もオーケストラの一員として活動しておりますので、クラシックは変拍子の山です。
このムソルグスキーの『展覧会の絵』の冒頭部分のホルンの奏でるメロディーは4分の5拍子と4分の6拍子を繰り返しております。
指折り数えれば「ほーなるほど」と思ってもらえるかと思います。
変拍子でも耳なじみの良いメロディーができるんだと感心します。
Alive上原ひろみ

上原ひろみは既に日本を代表するジャズピアニストといっていいでしょう。
そんな彼女は、デビュー時のピアノトリオからソロ活動、ギターを加えたカルテット編成を経て、2011年からはベースのアンソニー・ジャクソン、ドラムのサイモン・フィリップスとともに「ザ・トリオ・プロジェクト」をスタートし、さらなる音楽的進化をとげました。
そのトリオ編成の楽曲の中でも屈指の難易度を誇る変拍子曲がこちら、2014年リリースのアルバム『ALIVE』のタイトル曲です。
目まぐるしく変わる表紙の中でも最も複雑な部分はなんと16分の27拍子!
果たしてそのリズムについていくことができるでしょうか?




