魅惑の変拍子。奇数拍子や複雑なリズムを持つ不思議な音楽
突然ですが、皆さんは「変拍子」という音楽用語をご存じでしょうか。
音楽の授業で4拍子などの概念は学んだことがあるという方はいらっしゃるとは思いますが、一般的な4拍子や3拍子とは違い5拍子や7拍子など変則的な拍子が使われていたり、一つの楽曲にいくつかの違う拍子が含まれていたりすることも含めて「変拍子」と呼ばれるのですね。
何となくマニアックなイメージもあるかもしれませんが、実は皆さんが耳にしているポップスやアニソンなどに変拍子が採用されている場合もあるのですよ。
こちらの記事では、そんな不思議な魅力のある変拍子が使われている楽曲をジャンルを問わずまとめてご紹介。
ぜひ、曲を聴きながらカウントしてみてくださいね!
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魅惑の変拍子。奇数拍子や複雑なリズムを持つ不思議な音楽(41〜50)
Tom SawyerRush

変拍子の魅力を知る上で絶対に外せない名曲が、カナダの伝説的プログレッシブ・ロック・バンドRushによるこの楽曲です。
マーク・トウェインの名作小説を現代風にアレンジしたテーマで、自由と反抗心を歌った歌詞が印象的ですが、音楽的にはインストゥルメンタル・セクションとアウトロで使われる7/8拍子が圧倒的な存在感を放っています。
1981年にリリースされたアルバム『Moving Pictures』の代表曲として、ビルボードチャートでも好成績を記録しました。
アニメ『サウスパーク』でも演奏シーンが登場するなど、ポップカルチャーへの影響も見逃せません。
プログレッシブ・ロックの入門編として、また変拍子の面白さを体感したい方にぜひ聴いていただきたい一曲です。
OutshinedSoundgarden

グランジ四天王の一角として、ヘヴィメタルとオルタナティブロックの架け橋となったSoundgardenの代表的ナンバー。
1991年にリリースされたアルバム『Badmotorfinger』収録のこの楽曲は、ヴァース部分で7/4拍子という変則的なリズムを採用しているのが最大の特徴です。
ドロップDチューニングによる重厚なリフが7拍で一巡する独特のうねりを生み出し、サビで4/4拍子に戻ることで緊張と解放のドラマを演出。
クリス・コーネルさんの力強いボーカルが、この複雑なリズムの上で自在にメロディを歌い上げます。
変拍子でありながらキャッチーで格好良いグルーヴを実現した名曲として、リズムにこだわる音楽ファンには絶対におすすめしたい一曲です。
DemonsThe National

内省的な歌詞と独特な7拍子のリズムが絶妙に融合した、アメリカのインディーロックバンドThe Nationalの代表的な楽曲です。
歌詞では自己嫌悪や社会的不安といった内面的な葛藤が描かれており、主人公が抱える心の闇と向き合う様子が繊細に表現されています。
全編を通して一貫した7/4拍子が採用されており、この奇数拍子が生み出す微妙な不安定感が、歌詞のテーマである居心地の悪さや内なる緊張を音楽的に具現化しています。
アルバム『Trouble Will Find Me』の先行シングルとして2013年4月にリリースされ、第56回グラミー賞で最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバムにノミネートされました。
変拍子の魅力を感じたい方や、深い感情表現を求める音楽愛好家におすすめの一曲です。
Seven DaysSting

スティングが1993年にリリースした4枚目のソロアルバム、「テン・サマナーズ・テイルズ」に収録された5拍子の楽曲がこちら。
シングルリリースもされたこの曲では、ジャズからロックまであらゆるジャンルで活躍する名ドラマー、ヴィニー・カリウタがドラムを叩いています。
5拍子でありながら違和感を抱かせない自然な曲展開は、その優しいメロディやスティングの歌声ももちろん要因でしょうが、ヴィニーの卓越した演奏も大きな要素ではないでしょうか?
シンプルなようで細かく表情を変えるドラムテクニックにもぜひ着目してください。
MoneyPink Floyd

変拍子を用いたプログレッシブロックの名曲の中でも特に有名なのがこちら、ピンク・フロイドの『マネー』です。
1973年リリースのアルバム『狂気』に収録されたこの曲は、アメリカではシングル・カットされて全米13位というヒット曲となり、アルバムの大ヒットにも繋がりました。
タイトルの通りレジとお金の音が刻むリズムから特徴的な4分の7拍子のベースリフに流れ込むイントロは、50年近くたった今改めて聴いても新鮮に感じられますね。
The GrudgeTool

現代プログレッシブロックシーンを語るうえで絶対に外せないのがアメリカのプログレメタルバンド、トゥールです。
ザクザクとしたギターリフとパーカッションを思わせる特徴的なスタイルのドラム、浮遊感のあるベース、そしてカリスマボーカリストであるメイナード・ジェームス・キーナンの歌声という組み合わせで、あまりの特異性に変拍子を感じさせないその音楽性は他に類を見ません。
こちらは2001年のアルバム「ラタララス」のオープニングを飾る楽曲で、8分を超える長さを感じさせない1曲です。
おわりに
プログレッシブロックなどの変拍子が頻繁に登場するジャンルもあれば、意外な曲が変拍子の曲であったりと「変拍子」の世界は深掘りすればするほどその奥深い魅力に気付かされるものです。
あなたが好きな音楽も、実は変拍子が使われているかもしれません……こちらの記事が皆さんにとって新たな発見のきっかけとなれば嬉しいです!




