RAG MusicPiano
ピアノをもっと楽しむWebマガジン
search

【難易度低め】ラフマニノフのピアノ曲|挑戦しやすい作品を厳選!

ロシアの伝説的な作曲家兼ピアニストとして、大きな痕跡を残したセルゲイ・ラフマニノフ。

2mを超える巨体から奏でられるダイナミックな演奏はもちろん、ピアノ協奏曲をはじめとする壮大なスケールの作品たちは、時代を超えて多くの人々の心をとらえています。

そんなラフマニノフのピアノ曲は、基本難易度が高く、ピアノ初級者、中級者の方は手が出しにくいかもしれません。

しかし、本記事ではそんなラフマニノフの作品の中でも比較的難易度が低く、ピアノ初級者、中級者の方も挑戦しやすい作品をピックアップしてご紹介します!

タッチによる音色の変化や深い表現を求めると決して簡単とは言えないかもしれませんが、まずは1曲をとおして弾けるようになることでわかることや、弾けることの楽しさを感じられるかと思います。

ラフマニノフの作品に興味をお持ちの方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね!

【難易度低め】ラフマニノフのピアノ曲|挑戦しやすい作品を厳選!(11〜20)

絵画的練習曲「音の絵」Op.33 第1番 ヘ短調Sergei Rachmaninov

Rachmaninoff: 8 Etudes-Tableaux Op.33 (Lugansky, Ashkenazy, Sofronitsky)
絵画的練習曲「音の絵」Op.33 第1番 ヘ短調Sergei Rachmaninov

『絵画的練習曲「音の絵」』は全2巻、18曲からなるピアノ独奏曲集です。

1911年に作曲されたOp.33は超絶技巧を要する練習曲として知られていますが、第1曲は比較的難易度が低いとされています。

ショパンの『練習曲 Op.25-4』に似たフレーズがあり、セルゲイ・ラフマニノフ自身も冗談まじりで「ショパンの曲を聴きながら作曲した」と語ったのだとか。

なかなか難儀な曲ですが、ショパンの作品とも聞き比べながら楽しく練習を進めていきましょう。

交響曲 第2番 ホ短調 Op.27 第3楽章Sergei Rachmaninov

ラフマニノフ交響曲第2番 第3楽章 (Symphony No.2 3rd movement/Sergei Rachmaninov Rachmaninoff Piano ver) #piano #pf
交響曲 第2番 ホ短調 Op.27 第3楽章Sergei Rachmaninov

1908年にセルゲイ・ラフマニノフ自身によって初演された『交響曲 第2番 ホ短調 Op.27』。

ピアノ作品ではありませんが、甘くロマンチックな雰囲気の第3楽章のメロディは広く親しまれており、ピアノ独奏用にアレンジされた楽譜も出版されています。

ピアノはオーケストラを1台で再現できる楽器とも言われています。

ピアノ作品だけにこだわらず、好きな作曲家のさまざまな作品に触れられるのも、ピアノの魅力的なところといえるかもしれませんね。

ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 Op.18 第2楽章Sergei Rachmaninov

セルゲイ・ラフマニノフが協奏曲作曲家として広く知られるきっかけとなった『ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 Op.18』。

激しい第1楽章とは打って変わって、この第2楽章は祈りのような穏やかで崇高な雰囲気が印象的で、ピアノ部分だけを切り取ってもうっとりするような美しさを味わえます。

ラフマニノフによるピアノ独奏版はありませんが、さまざまなアレンジの楽譜が出版されていますので、自分のレベルに合ったものを選び、なめらかに流れるメロディとラフマニノフらしい和声の移り変わりを楽しみながら弾いてみましょう。

10の前奏曲 Op.23 第1曲 嬰ヘ短調Sergei Rakhmaninov

Rachmaninoff Prelude Op. 23, No. 1 in F-sharp minor (Anna Fedorova)
10の前奏曲 Op.23 第1曲 嬰ヘ短調Sergei Rakhmaninov

重厚で悲しげな和音から始まり、次第に情熱的で激しい展開を見せるこの前奏曲。

ラフマニノフの深い感情表現が随所に感じられます。

低音の分散和音が醸し出す陰影、そして哀愁を帯びた旋律が、聴く者の心に深く響きます。

とくに中間部では、半音階的な動きや三連符を巧みに用いて緊張感を高め、ドラマティックな瞬間を作り出しています。

内面的な葛藤や孤独を感じられますが、そこにしかない美しさも感じられる作品。

ピアノ音楽の奥深さに触れたい方にオススメの1曲です。

絵画的練習曲「音の絵」Op.39 第2番 イ短調Sergei Rakhmaninov

Lugansky – Rachmaninoff “The sea and the seagulls” (Étude-Tableau Op. 39, No. 2)
絵画的練習曲「音の絵」Op.39 第2番 イ短調Sergei Rakhmaninov

海の広がりとカモメの飛翔を音で表現した美しい作品です。

『海とかもめ』という題名としても有名。

冒頭の2分の3拍子の伴奏は波のリズムを思わせ、その後左手のアルペジオと右手のメロディが絡み合うと、海面を舞うカモメの姿が目に浮かぶようです。

中盤では情熱的な展開を見せ、再び静かな哀感が戻る構成も魅力的。

1917年、ロシア革命前夜に作曲されたそうで、ラフマニノフの複雑な心情が込められているようです。

手を交差する場面が多いのですが、基本右手がメロディを弾いているので、交差しても左手と右手の音色を分けて奏でられるとよいですね。

海を愛する方や、音楽で風景を描く手法に興味がある方にオススメの1曲です。

13の前奏曲 Op.32 第11番 ロ長調Sergei Rachmaninov

ラフマニノフ: 前奏曲集(プレリュード),Op.32 11. ロ長調 Pf.ミハイル・カンディンスキー:MikhailKandinsky
13の前奏曲 Op.32 第11番 ロ長調Sergei Rachmaninov

セルゲイ・ラフマニノフが1910年に完成させた『13の前奏曲Op.32』の11番目に収録された作品です。

ゆったりとしたテンポの中で穏やかに流れていく平和な雰囲気のメロディが印象的なこの作品は、ラフマニノフの作品の中でも難易度が低く和声もシンプルで難解さを感じさせないため、比較的取り組みやすい作品といえます。

同じフレーズの繰り返しが単調にならないよう、細かいフレージングや強弱の変化を意識しながら練習しましょう。

【難易度低め】ラフマニノフのピアノ曲|挑戦しやすい作品を厳選!(21〜30)

幻想的小品集 Op.3 第4曲 道化師Sergei Rachmaninov

ラフマニノフ:《幻想的小品集》Op.3 より 第4曲 「道化師」/平瀬 颯蘭(第46回入賞者記念コンサートC級[金賞])
幻想的小品集 Op.3 第4曲 道化師Sergei Rachmaninov

異なる性格の小品全5曲からなる『幻想的小品集 Op.3』。

第4曲の『道化師』は、繰り返される転調が道化師の奇想天外な動きを表しているかのような、変化に富んだ作品です。

非常に速いテンポの中での表情の変化が求められるため、難易度としては決して易しくはありません。

ただ、曲自体がコンパクトで繰り返しも多いため、部分的な練習を丁寧に行うことで比較的スムーズに仕上げまで持っていけるでしょう。

変化のある軽快な曲がお好きな方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね!